剣鉾や神輿、粟田大燈呂も登場!京都秋の大祭「粟田神社・粟田祭」

剣鉾や神輿、粟田大燈呂も登場!京都秋の大祭「粟田神社・粟田祭」

更新日:2019/09/09 17:27

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
京の七口といわれ都の入り口の1つ粟田口に鎮座する「粟田神社」最大の行事であり、10月に開催される「粟田祭」。
体育の日の前々日に行われる出御祭(おいでまつり)、体育の日前日の夜渡り神事、体育の日の神幸祭と還幸祭、そして10月15日に行われる例大祭と日程によって様々な神事が執り行われます。
それぞれの行事では見応えのある神輿や剣鉾、粟田大燈呂が登場し見所がたくさん!特にお勧めの見所をご紹介します。

石見神楽も!出御祭(おいでまつり)

石見神楽も!出御祭(おいでまつり)

写真:古都の U助

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粟田祭でまず行われる「出御祭(2019年は10月12日・土曜)」の夜には粟田神社に近い三条通や第二鳥居の周辺に10基前後の粟田大燈呂が並びます。この粟田大燈呂というのは、灯篭でできた山車のことで青森県のねぶたのルーツともいわれています。神話や歴史上の人物、干支や縁起物といったモチーフから制作され、出御祭の翌日行われる「夜渡り神事(2019年は10月13日・日曜)」では行列の目玉の1つとして、神社近隣のルートを巡行します。
一旦は途絶えてしまいましたが、平成20年に復興されました。

石見神楽も!出御祭(おいでまつり)

写真:古都の U助

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粟田神社にはこちらの本殿の他、境内には太郎兵衛神社や北向稲荷神社、朝日天満宮といったお社があり、近年では第二鳥居の近くにある鍛冶神社も注目を集めています。

出御祭の際には本殿周辺に夜店も出店し小腹を満たしつつお祭を楽しむことができます。例年粟田祭の出御祭の晩には粟田神社のすぐそばにあるウェスティン都ホテル京都の出店もあり、名門ホテルの味が手頃な価格で楽しめるとあって大好評となっています。

石見神楽も!出御祭(おいでまつり)

写真:古都の U助

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こちらも出御祭の見所の1つ、石見神楽の様子です。
粟田神社で奉納される石見神楽は京都造形芸術大学内のサークル、京都瓜生山舞子連中によるもので演目は『恵比須大黒』や『八岐の大蛇』の他、2018年からは創作演目『相槌稲荷』が奉納されています。
これは粟田神社境内末社「鍛治神社」の御祭神・三条小鍛冶宗近と摂社「北向稲荷神社」の御祭神が登場する、能の『小鍛冶』を題材としたオリジナルの演目です。

出番を待つお御輿と剣鉾

出番を待つお御輿と剣鉾

写真:古都の U助

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こちらは神幸祭で巡行する神輿。現在の神輿は文久2(1862)年に新調されたもの。日中市内を巡行する神輿も見応えがありますが、夜の境内で見る神輿も独特のオーラがあります。

出番を待つお御輿と剣鉾

写真:古都の U助

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こちらは剣鉾と呼ばれるもので神輿渡御の先導を務め、悪霊を鎮めるとされる祭具です。京都の神社の祭礼には剣鉾がつきものといわれ、市内の30箇所ほどの神社に伝わっています。粟田神社には京都最多とされる計18基もの剣鉾が伝わり、古くから講中や町中と呼ばれる周辺地域の人々の協力のもと保持されています。

「神幸祭」先の行列

「神幸祭」先の行列

写真:古都の U助

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近年は祝日となる体育の日に行われる神幸祭(2019年は10月14日・月曜)で巡行を行う剣鉾は、一説には古代の武器であった銅剣や銅矛にルーツがあるとわれています。剣鉾は神幸祭の神輿渡御に先立ち、「先の行列」として粟田神社を出発、三条通のほか白川沿いや東大路、神宮道などを巡行し青蓮院や知恩院の前の瓜生石にも向かいます。

「神幸祭」先の行列

写真:古都の U助

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剣鉾は長さ6〜7メートル、重さは40キロから大きなものでは60キロにも及びます。これを差し手は腰につけた差袋に鉾を直立させ、上部の剣をしならせながら取り付けられた鈴を鳴らしつつ歩きます。
数名の交代要員とともに歩いていきますが、交代の際に一旦剣鉾を水平に倒し立て直しつつ進む連携プレーも見所の1つとなっています。

絵になる風景「神輿渡御」

絵になる風景「神輿渡御」

写真:古都の U助

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粟田祭の主役は神幸祭で登場するこの総重量1200キロにも及ぶ大きなお神輿です。神輿は昭和三十四年を最後に居祭りが続きましたが、平成十二年の「粟田祭巡行壱千年祭」に復興され、翌年には「粟田神社神輿会」が発足。今では近年まで神輿渡御が行われていなかったのが信じられないくらいに盛大に行われています。

絵になる風景「神輿渡御」

写真:古都の U助

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神輿のルートは夜渡り神事や剣鉾のルートと若干の違いはあるものの、ほぼ同じように三条通のほか神宮道、白川沿い、東大路などを巡行します。写真は三条通りから神宮道に向かう交差点で、平安神宮の大鳥居が背景となる大変贅沢な構図が楽しめます。

神輿は青蓮院では四脚門から境内へ入り、青蓮院門主から神仏習合の行事となる加持を受け、再び出発します。青蓮院を過ぎた神輿は前日の晩にやはり神仏習合の行事、「れいけん祭」が行われた瓜生石の周りを一周して再び氏子地域へ戻っていきます。

絵になる風景「神輿渡御」

写真:古都の U助

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粟田祭ではほほえましい子供神輿も登場します。小さいながらこちらも造りは精工で見事なもの。写真は粟田神社を出発してすぐの合槌稲荷大明神の前を通過しているところです。

粟田神社の基本情報

住所:京都府京都市東山区粟田口鍛冶町1
電話番号:075-551-3154
アクセス:
京都市営地下鉄「東西線東山駅」下車、東へ徒歩7分
東西線「蹴上駅」下車、西へ徒歩7分
京都市営バス「神宮道バス停」下車、徒歩5分

2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/10/06−2018/10/08 訪問

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