フランス革命の頃まで砂糖はヨーロッパでは貴重品で、14世紀からは王侯貴族の間で苦痛を和らげる薬として重宝されていました。そして中にはバラやスミレの花びらを砂糖に漬け込んでその成分を閉じ込めたものもありました。「コンフィズリー・フロリアン」では今でもこれを砂糖漬けバラ、砂糖漬けスミレとして販売しているんですよ。
コンフィズリーとは、砂糖の衣で日持ちするようにしたものの総称で、飴、マロングラッセ、ジャム、チョコレートなどもそこに含まれます。つまり、昔コンフィズリーは薬だったんですね!
写真:成瀬 康子
地図を見るでは果物をシロップ漬けにするのはなぜでしょう?それは勿論保存のためもありますが、気温の高い南仏では空調設備が整う現代まで、フランスが得意とするバターや生クリームをたっぷり使うお菓子は作れませんでした。その為、シロップ漬けフルーツをスウィーツとして重用してきたのです。言わば南仏の伝統食です。
とびきり美味しい新鮮なフルーツを丁寧にシロップ漬けしたコンフィズリーは、フルーツの旨味が凝縮され、ただカラフルで甘いだけのものではありません。コーヒーやお茶のお供に、またブランデーなどのアルコールと食するのもなかなか乙なものです。さらに手作りのお菓子や料理に入れると、とても贅沢な一品になります。
「コンフィズリー・フロリアン」はすぐ目の前の港で、良質のカカオ豆を荷揚げ出来たという事もあり、1921年の創業当時はチョコレート専門店でした。あの有名な画家、マティスもよく来店していたそうですよ。そして1974年に、コンフィズリーの技術も習得し「コンフィズリー・フロリアン」となりました。
アトリエでは果物のシロップ漬け、花びらの砂糖がけ、果物や花のジャム、花びら入りチョコレート、そして飴などの丁寧な製造工程をガイド付きで見学出来ます。見学の後の試食も付いてなんと無料!解説は仏・英・伊・西・独の5ヶ国語に対応し、所要時間は約15分です。
見学の後はアトリエ価格でお得に買い物が出来ます。味見もできるので納得して購入出来るのがいいですね。
中には日本ではあまり見かけない様々な花のシロップもありますが、こちらは水や牛乳、あるいはアルコールに加えてオリジナルカクテルを作ったり、ヨーグルトやアイスクリームに加えても美味しく頂けます。
写真:成瀬 康子
地図を見るニースと言えば、旧市街から南西方向に広がる美しい海岸線「プロムナード・デザングレ」が有名です。世界各国から多くのヴァカンス客が訪れ、特に夏は海辺にレストランやバーがオープンしてとても賑わいます。
写真:成瀬 康子
地図を見るしかしあまり知られていないのが、旧市街から「城壁のある丘」を挟んで反対側にある港。この港にはサロンを備えた豪華なクルーザーが並びます。それぞれ趣向を凝らしたインテリアは見事で、そんなニースのもう一つの顔を見ながら進んでいくと「コンフィズリー・フロリアン」があります。
観光拠点の旧市街より徒歩で20分程。バス便もありますが、美しい景色を堪能しながら徒歩で向かうのがお薦めです。
写真:成瀬 康子
地図を見るショップは1階で、アトリエは2階。団体ならガイド付きの見学に予約が必要ですが、個人での訪問なら予約は要りません。言葉が分からないからガイドは要らない、という方はガイドなしでの見学も可能です。
作業工程をしっかり見学し、お得なアトリエ価格で購入したお土産は、その話題と共にきっと喜んで貰える事でしょう。
住所:14, Quai Papacino - 06 300 - Nice
電話番号: +334-9-355-4350
アクセス:旧市街より徒歩20分。もしくはバス停Le Portより徒歩4分。
営業時間:9時-19時(12月25日のみ休み)
ニース店の他、プロヴァンス地方の町グラースとスミレの生産で有名な村トゥーレット・シュル・ルーにもお店があります。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/10/15更新)
- 広告 -