写真:藪内 成基
地図を見る古代のエトルリア時代に、トスカーナ地方で最も栄えた町のひとつアレッツォ。ローマに従ったのちも、重要な拠点となりました。城壁で囲まれた街の南側を守るように残る、ローマ時代の円形闘技場跡がその名残りです。
中世には自治都市としておおいに栄え、フィレンツェやシエナとともにルネッサンス文化が花開きました。
写真:藪内 成基
地図を見るアレッツォ旧市街では、まず「グランデ広場(Piazza Grande)」を目指しましょう。芸術家・ヴァザーリが設計したロッジアの宮殿(Palazzo della Loggia)が広場に面しているため、「ヴァザーリの広場」とも呼ばれます。
グランデ広場の西側には、アレッツォで最も美しい教会ともいわれる、ピエーヴェ・ディ・サンタ・マリア教会(Santa Maria della Pieve)のアーケード付きの後陣がのびています。12世紀中ごろに建て始めた歴史ある建築です。
写真:藪内 成基
地図を見るグランデ広場は、ロッジア宮殿の回廊から、広場に向けて下り勾配になっているのが特徴です。グランデ広場にはカフェやバールが並び、日中はとても賑やかですし、夜にはライトアップされロマンチックな雰囲気が味わえます。
写真:藪内 成基
地図を見るジョルジョ・ヴァザーリ(Giorgio Vasari)はアレッツォで誕生。メディチ家お抱えの芸術家となり、フィレンツェのウフィッツィ宮殿(現在のウフィッツィ美術館)も手掛けました。
また、ウフィッツィ美術館も含んだ、秘密の回廊こと「ヴァザーリの回廊(Vasari Corridor)」は、映画『インフェルノ』に登場しました。
写真:藪内 成基
地図を見るヴァザーリが自身で建て、内装も手掛けた「ヴァザーリの家(Casa Vasari)」は見学可能です。ヴァザーリによる友人の肖像画のフレスコ画など、迫力ある作品のほか、優雅な庭園も堪能できます。
<ヴァザーリの家の基本情報>
住所:Via XX Settembre, 55, 52100 Arezzo
電話:+39-0575-409040
アクセス:グランデ広場から徒歩約15分
写真:藪内 成基
地図を見るヴァザーリと並ぶアレッツォ出身の偉人といえば、詩人のペトラルカ。「ペトラルカ」はラテン語式に付けた名で、本名はフランチェスコ・ペトラッコ(Francesco Petracco)です。父・セル・ペトラッコは、『神曲』で知られる詩人・ダンテと政治的に繋がりがあり、フィレンツェからアレッツォに亡命しました。
また、ペトラルカは詩人であるとともに、各地へ旅行し、古代の写本を熱心に研究した成果でも知られます。
写真:藪内 成基
地図を見る「ペトラルカの生家(Casa del Petrarca)」は、グランデ広場に近い、街の中心部にあります。中庭を見下ろす回廊や、ペトラルカの肖像画などが飾られている小部屋、約4000冊の蔵書のある図書室が見学できます。
<ペトラルカの生家の基本情報>
住所:Vicolo dell’Orto, 28, 52100 Arezzo
電話:+39-331-565-0036
アクセス:グランデ広場から徒歩約3分
写真:藪内 成基
地図を見るペトラルカの生家周辺では、崩れた石積みと調和するように設置された動物の像が目を引きます。
落ち着いた雰囲気の中に、芸術の香りが感じられる街並み。ペトラルカが暮らしていた姿に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
写真:藪内 成基
地図を見るアレッツォの町を見下ろすように「丘の上の公園(Passeggio del Prato)」が広がります。元々は、エトルリア時代やローマ時代の町の中心であり、サン・ドナートの丘(colle detto di San Donato)と呼ばれていました。
町のオアシスのような存在ですので、ぜひ散策の合間に立ち寄ってみてください。
写真:藪内 成基
地図を見る丘の上の公園の東側には、鋭く削られ、高く積み上げられた石組みが連なっています。石積みに沿って歩いていくと、「メディチ要塞(Fortezza Medicea)」にたどり着きます。
写真:藪内 成基
地図を見るメディチ要塞は、中世にメディチ家によって築かれました。突き刺さりそうな鋭い角度で石が積み上げられている箇所もあります。近くに行くとその威圧感に圧倒されてしまいます。
<メディチ要塞の基本情報>
住所:Viale Bruno Buozzi, 52100 Arezzo
電話:+39-0575-401945
アクセス:グランデ広場から徒歩約3分
写真:藪内 成基
地図を見るヴァザーリにペトラルカ、メディチ家と、アレッツォを代表する人物ゆかりの見どころを中心に紹介しました。ほかにも思わず立ち寄りたくなるスポットはたくさんあり、街歩きにぴったりの町です。
グランデ広場からペリッチェリア通り(Via di Pellicceria)を南に下ると、坂道に軒を連ねる家の景観や、猫たちが気持ちよさそうに駆け回る姿にも出会います。
写真:藪内 成基
地図を見るペリッチェリア通りを下りきると、南面の城壁に突き当たります。城壁に沿って西に移動するとローマ円形闘技場(Anfiteatro Romano)が姿を現し、隣接する考古学博物館には、エトルリア時代やローマ時代の出土品が展示されています。
写真:藪内 成基
地図を見る街歩きの締めくくりには、ヴァザーリやペトラルカたちもきっと愛でた夕空に浸ってください。歴史ある街並みと調和し、まるで中世にタイムスリップしたかのような旅情が味わえるはずです。
トスカーナ地方の小さな町のひとつアレッツォ。ヴァザーリの足跡とメディチ要塞を中心に楽しみ方をご紹介しました。ヴァザーリの家については、下記の関連MEMOもご参照ください。
2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索