「ホテルJALシティ名古屋 錦」はホテルオークラグループの中でも宿泊特化型ホテルを展開する「ホテルJALシティ」ブランドとして2019年1月にオープンしたばかりの新しい施設。
その特徴は、名古屋駅および伏見駅、栄駅という名古屋の中心部分のどこからでも徒歩圏内という、絶妙な立地だろう。
観光目的で名古屋で宿を取る場合、ショッピングの中心地である名古屋駅前か、繁華街である栄・伏見近辺かの2択になってしまいがちだが、同ホテルはそのちょうど中間に位置することもあり、どちらにもアクセスしやすい。一方でホテル周辺は落ち着いた雰囲気となっており、喧噪とは無縁の滞在時間を過ごせることも特徴だ。
同ホテルは14階建てで(表記上は15階建てだが、13階が欠番となっている)、1階こそ提携駐車場となるものの、2階にフロントとレストラン、3階から14階に216もの客室を有するスタンダードな造り。テナントのないホテル専用のビルということで、入り口もわかりやすく、特にガラス面を大きく取ったデザインは目立つため、建物自体も見つけやすい。
1階からフロントへはエスカレーターが設置されており、チェックイン/チェックアウトが混み合う時間でも、スムーズな入退場を実現している。
フロントは大型で、団体客で混み合う際にも余裕をもった作りとなっている。宿泊特化型ホテルらしくアメニティは自分で必要量を持っていく方式で、合理的だ。海外観光客の多い事情を考慮して、フロント脇には自動両替機も備えられており、混雑解消に役立っている。
3機あるエレベーターは待ち時間も少なく、快適。またセキュリティキーがなければボタンを押せない方式で、安全性に配慮されている。3〜15階の客室フロアは全てフロアごと禁煙というのも嬉しいところ。
同ホテルは「Smart simplicity」を標榜しており、高機能なサービスをコンパクトに凝縮した、スマートでスタイリッシュなホテルとして設計されている。
全室22平方メートル以上でゆったりとした室内は、シモンズ製ベッド、加湿機能付き空気清浄機、独立型バストイレ、個別包装のナチュラル系アメニティ、コンパクトな冷蔵庫、そして作業デスクが備え付けられており、過不足ない。
ミラーリング機能付きの4K対応TVはスマートフォンやパソコンさえあれば自宅の環境を簡単に再現でき、とても便利。当然のように高速Wi-Fiが無料で提供されているほか、ベッドサイドにはUSBの充電端子もあるうえに、デスク脇にはスマートフォン充電器も独立して備えていて、現代のデジタル系ニーズをほぼ完璧に満たしている。
一方で車イスでも利用しやすいユニバーサルデザインの部屋やベビーベッドの貸し出しサービス、ファミリー向けのトリプルルームも備えるなど、幅広い利用ニーズに対応可能だ。
朝食は2階フロント脇にあるレストラン「CAFE CANAL 1610」にて、6時半〜10時の間にて提供される。90席超と大型の同店は、フロント階ということもあり天井が高く、また大きなガラス面によってとても明るい。
メニューには名古屋ならではのもの多く、名古屋名物のきしめんや三重県尾鷲市で採れるあおさ、赤味噌をつかった食べ物に、週末限定の鬼まんじゅうもあって、名古屋に来た感を演出している。
特にパンにはこだわりがあるようで、同地区の焼きたて食パン専門店「ぱんみみ」の食パンを提供するほか、トースターも最新の機器を導入している。パンに塗るものとしてあんこも提供されており、カフェに行かずとも小倉トーストを楽しむことができる。
そんな同レストランで最もフィーチャーされているものが、「名古屋コーチン玉子のミニ丼」だ。ご飯を盛り、好みの薬味を載せた丼に、シェフが1人ずつオムレツを乗せて仕上げをしてくれるというパフォーマンス付きで、味だけでなく体験としても満足度が高い。
ほか、惣菜類は日替わりにされているなど、連泊への配慮もなされているのも好印象であった。
「ホテルJALシティ名古屋 錦」は、コンセプト通りのシンプルで合理的な、今風の宿泊特化型ホテルだ。この便利な立地ながら、利便性に優れかつ絶妙に街の賑わいとは分断されていて、総合力がとても高い。当然だが宿泊の満足度も比例している。駅直結タイプのホテルにはないホスピタリティを感じる、最新型なスタンダードホテルとして、安心してオススメできる施設である。
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