奈良・四百年の歳月に磨かれた町並み「五條新町通り」を歩こう

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奈良・四百年の歳月に磨かれた町並み「五條新町通り」を歩こう

奈良・四百年の歳月に磨かれた町並み「五條新町通り」を歩こう

更新日:2019/09/07 11:24

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者

奈良県五條市は、紀州、伊勢、大和を結ぶ5つの街道が集まり、宿場町、商業の町として栄えたところです。とくに江戸から明治の建物が並ぶ「五條新町通り」は、旧街道の面影が色濃く残されています。また、五條は明治維新のさきがけとなった「天誅組」ゆかりの町でもあります。さらに未成線となった幻の五新鉄道の遺構。重要伝統的建造物群保存地区に選定されている五條新町通りで、ノスタルジック散歩を楽しんでみませんか?

五條新町通りの入口手前にある日本最古の民家「栗山家住宅」

五條新町通りの入口手前にある日本最古の民家「栗山家住宅」

写真:モノホシ ダン

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五條新町通りの散策には、JR和歌山線「五條駅」の利用が便利です。五條駅前には、観光案内所があるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。散策マップの入手や詳しい観光案内を受けることができます。五條駅から五条新町通りまでは、徒歩で約15分です。

新町通りの入口手前には、日本最古の民家「栗山家住宅」があります。1607年(慶長12年)の棟札を持ち、建築年代の分かる民家では日本最古で、重要文化財に指定されています。

<栗山家住宅の基本情報>
住所:奈良県五條市五條1-2-8
見学:非公開(外観のみ)
アクセス:JR五條駅から徒歩約15分

五條新町通りの入口手前にある日本最古の民家「栗山家住宅」

写真:モノホシ ダン

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重要伝統的建造物群保存地区に選定されている五條新町通りは、約900メートルの通り沿いに江戸から昭和にかけての建築が残り、各町家はいまも変わらず生活の場として営まれています。

五條新町通りの入口手前にある日本最古の民家「栗山家住宅」

写真:モノホシ ダン

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五條新町通りは、どこを撮っても絵になりますが、その中でもっとも有名なフォトスポットが「一ツ橋餅商」です。大正時代から約100年続く手作りのお餅屋さんでしたが、平成の御代と時を同じく閉店しました。現在は、レプリカの餅を展示するなどして、往時の商いの形を再現しています。

五條新町通りでぜひ訪れてみたい「まちや館」

五條新町通りでぜひ訪れてみたい「まちや館」

写真:モノホシ ダン

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「山本本家酒造」は、創業三百年の老舗の造り酒屋です。“清酒 松の友”や五條産の富有柿を使った“柿ワイン”を醸造販売。通りの庵看板も見どころです。

<山本本家酒造の基本情報>
住所:奈良県五條市五條1-2-19
電話番号:0747-22-1331
休業日:土・日曜日

五條新町通りでぜひ訪れてみたい「まちや館」

写真:モノホシ ダン

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「まちや館」は、幕末の建築。初代法務大臣として、日本国憲法の署名に名を連ねた木村篤太郎の生家です。篤太郎の二畳一間の勉強部屋や、新町ゆかりの品々を展示しています。

<まちや館の基本情報>
住所:奈良県五條市本町2-6-6
電話番号:0747-23-2203
開館時間:10:00〜17:00(4月〜10月)10:00〜16:00(11月〜3月)休館日:月曜日 年末年始
見学料:無料

五條新町通りでぜひ訪れてみたい「まちや館」

写真:モノホシ ダン

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「まちなみ伝承館」は、明治から大正期の建築で、以前は医院に使用されていた町家。土間ギャラリー、手工芸や絵画などの展示などのほかに、トイレ、駐車場が整備されていて、五條新町の散策の拠点としても利用できます。

<まちなみ伝承館の基本情報>
住所:奈良県五條市本町2-7-1
電話番号:0747-26-1330
開館時間:9:00〜17:00(入室は16:00まで)
休館日:水曜日 年末年始

明治維新のさきがけとなった「天誅組の変」

明治維新のさきがけとなった「天誅組の変」

写真:モノホシ ダン

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新町通りの新町松倉公園には、町を造った殿様「松倉豊後守重政之碑」が建てられています。1608年(慶長13年)、松倉重政は関ヶ原の戦いの功績によって、1万石あまりの大名として、近くの二見城に入りました。二見城とすでに町場として栄えていた五條村とを結ぶエリアに、吉野川と並行する道路に沿った町割りを施工して「新町」を造り、商人を集めるために諸役(雑税)を免除し、五條が南和地域の中心として発展する基礎を築きました。

重政は8年後に、肥前国(現在の長崎県)日野江城へと国替えとなりますが、地域の人々は国替え後も重政を「豊後様」とあがめて祭りを行なったりしました。顕彰碑は、重政が二見城に入城して四百年目の2008年(平成20年)に五條市民の篤い感謝の意を込めて建立されました。

明治維新のさきがけとなった「天誅組の変」

写真:モノホシ ダン

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五條代官所跡にある五條市立民俗資料館は、1863年(文久3年)天誅組大和義挙の後で、移設された五條代官所の長屋門です。天誅組は、明治維新に先立つこと約5年前に、吉村寅太郎ら約40名が、公卿中山忠光を擁して討幕の兵を挙げたものです。

最初に五條代官所を襲撃、幕府領7万石を朝廷直轄地とし、新政府樹立を宣言しましたが、朝廷内でいわゆる“8月18日の政変”が起こり、一転して反乱軍となり、朝敵として幕府から追討される羽目に。

天誅組は、幕府軍の攻撃を受け、挙兵から約40日で鎮圧されてしまいましたが、草莽の志士達が蜂起した武力倒幕行動は、新政府樹立構想とともに「明治維新のさきがけ」として讃えられています。民俗資料館では、天誅組関連のビデオや資料等が展示されています。

<五條市立民俗資料館(史跡公園長屋門)の基本情報>
住所:奈良県五條市新町3-3-1
電話番号:0747-22-0450
休館日:月曜日と年末年始
開館時間:10:00〜16:00
入館料:無料
アクセス:JR五條駅から徒歩約15分 五條新町通りから徒歩約5分

明治維新のさきがけとなった「天誅組の変」

写真:モノホシ ダン

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史跡公園長屋門の民俗資料館の前には、かつて和歌山線などで活躍した蒸気機関車8620形の78675号機が静態保存されています。1925年(大正14年)に製造され、引退まで地球を約64周しました。雄大な金剛山麓を走り続けたことと、8620形の愛称から「金剛・ハロー号」と名付けられています。民俗資料館と合わせてご覧ください。

未成線の遺構「幻の五新鉄道跡」

未成線の遺構「幻の五新鉄道跡」

写真:モノホシ ダン

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SLのほかにも五條では、「幻の五新鉄道」と呼ばれる鉄道跡があります。奈良県五條市と和歌山県新宮市の約100キロを結ぶ鉄道として、旧国鉄時代に計画・着工されながら実現しなかった“五新鉄道”です。

当時は林業が盛んな時代で、木材輸送のルートの確保のために、1939年(昭和14年)に着工されましたが、太平洋戦争が始まると資材不足等の理由で工事は中断。

戦後、工事が再開され、1959年(昭和34年)には五條〜城戸間の路盤工事が完成し、軌道敷設等の工事を残すのみとなりましたが、旧国鉄の経営悪化などもあり建設を断念、鉄道跡にはトンネルや巨大な橋脚が残されました。

未成線の遺構「幻の五新鉄道跡」

写真:モノホシ ダン

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その後、五新鉄道跡の巨大な橋脚は、映画のロケ地として注目され『萌の朱雀』(1997)や『花影』(2008)などの素材になっています。五新鉄道跡の橋脚の見学は、吉野川堤防の遊歩道上から、または、新町通りの寿命川に架かる神田橋からがオススメです。

未成線の遺構「幻の五新鉄道跡」

写真:モノホシ ダン

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国道24号線沿いにある「リバーサイドHOTEL」の屋上からも、古代ローマの水道橋を彷彿させる五新鉄道跡の橋脚を見ることができます。またここからの眺めは、智辯学園高等学校(奈良県五條市)が、奈良県代表として出場する際に、NHKの甲子園出場校紹介としておなじみの光景になっています。

「リバーサイドHOTEL」で自慢の懐石料理をいただこう

「リバーサイドHOTEL」で自慢の懐石料理をいただこう

写真:モノホシ ダン

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新町通り散策の昼食場所としては、新町通りの二見神社御旅所から徒歩約5分のところにある「リバーサイドHOTEL」1階の和風レストラン“花ふぶき”がおすすめ。

「リバーサイドHOTEL」で自慢の懐石料理をいただこう

写真:モノホシ ダン

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「花ふぶき」では、リーズナブルな価格で、色々な懐石料理が頂けます。写真は“あさがお”(1500円税別)で、ボリューム感たっぷり。なお、メニューは季節によって異なります。ゆったりとした空間で季節感あふれる料理を味わってください。

<リバーサイドHOTELの基本情報>
住所:奈良県新町2-1-33
電話番号:0747-25-1555
アクセス:JR和歌山線「大和二見駅」より徒歩約5分

「リバーサイドHOTEL」で自慢の懐石料理をいただこう

写真:モノホシ ダン

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リバーサイドHOTELでは、併設の天然温泉「金剛乃湯」で、日帰り入浴を楽しむこともできます。開放感あふれる露天風呂など多彩に楽しめる様々な浴場があります。

<金剛乃湯の基本情報>
住所:奈良県五條市新町2-1-33
電話番号:0747-25-1126
営業時間:11:00〜23:00(最終受付22:15)
定休日:毎月第一火曜日
日帰り入浴料:大人700円(中学生以上)子供350円(幼稚園・小学生)

五條新町でノスタルジック散歩を楽しもう

いかがでしたか。本文ではご紹介できませんでしたが、ノスタルジックな雰囲気ただよう五條新町では、町家を利用したカフェやご当地グルメの「柿の葉すし」をいただけるお店もあります。

また歴史ファンの方には、天誅組が本陣を置いた「桜井寺」がすぐ近くにあり、代官「鈴木源内」他役人の首を洗った石手水鉢が残されています。

五條新町通りで、四百年の歴史に磨かれた町並みの散歩を楽しんでみてください。

2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/09/03 訪問

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