銀杏の絨毯で黄金色に染まる国宝 豊後高田市「富貴寺」の秋

銀杏の絨毯で黄金色に染まる国宝 豊後高田市「富貴寺」の秋

更新日:2019/11/07 11:47

肥後 球磨門のプロフィール写真 肥後 球磨門
大分県国東半島は「仏の里くにさき」と呼ばれ、数多くの天台寺院が建てられています。その一つが「富貴寺」で、平安時代末期に建てられた貴重な阿弥陀堂形式の大堂が静かにたたずみ、仁王像が出迎えてくれます。大堂は国宝に指定され四季折々に美しい景色を堪能できますが、晩秋のイチョウの葉が落葉するシーズンは大堂が黄金色に染まり息を飲む美しさです。
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平安時代から続く由緒ある寺院「富貴寺」

平安時代から続く由緒ある寺院「富貴寺」

写真:肥後 球磨門

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瀬戸内海に丸く突き出た大分県国東(くにさき)半島は、両子山(ふたごさん)を中心にして古からの山岳信仰をベースとした独自の神仏習合信仰が育まれてきた聖地です。そのため国東半島は「仏の里くにさき」と呼ばれ数多くの寺院が建っています。その中の一つが平安時代、宇佐神宮大宮司の氏寺として開かれたと伝わる富貴寺(ふきじ)です。

平安時代から続く由緒ある寺院「富貴寺」

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富貴寺の本堂は江戸時代中期(1715年頃)に建立されたと考えられています。国東半島にある六郷満山寺院の本堂の中では最も古い建物だといわれ、国史跡「富貴寺境内」を構成する重要な要素の1つとなっています。

※2019年10月現在、経年劣化による建物の全解体による大規模補修工事を行われています。2021年度末に工事が完了する予定です。

国東半島では珍しい仁王門に収められて立つ富貴寺の仁王像

国東半島では珍しい仁王門に収められて立つ富貴寺の仁王像

写真:肥後 球磨門

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国東半島にある寺院には両子寺(ふたごじ)の象徴でもある仁王像のように、各寺院それぞれ独自の仁王像が立っています。雨ざらしの仁王像が一般的なのに対して、富貴寺の仁王像は仁王門の中に納められた珍しいものです。

国東半島では珍しい仁王門に収められて立つ富貴寺の仁王像

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仁王像は江戸時代中期の製作と伝わり、像高は阿形像・吽形像共に173センチメートルです。両子寺の仁王像のように背が高く筋肉質でたくましさを感じさせるものとは異なり、柔らかく曲線的な造形を持つ優しい仁王像です。

国東半島では珍しい仁王門に収められて立つ富貴寺の仁王像

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九州最古の木造建築物 国宝「富貴寺大堂」

九州最古の木造建築物 国宝「富貴寺大堂」

写真:肥後 球磨門

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仁王門をくぐり急な石階段を上った場所に建つのが平安末期に建てられた阿弥陀堂の「富貴寺大堂(ふきじおおどう)」です。「行基葺き」という特殊な瓦葺きが印象的で、シンプルな外観でありながら重厚さを感じる建物です。現存する九州最古の木造建築物であり国宝に指定された堂で、宇治平等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三阿弥陀堂のひとつに数えられています。

九州最古の木造建築物 国宝「富貴寺大堂」

写真:肥後 球磨門

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堂の前に大きな榧(かや)の木がそびえています。かつて樹高が970丈(約3000メートル)もあるとてつもなく高い榧の木があり、その木で本堂を造り、余った部分で堂内に収める本尊「阿弥陀如来」を彫ったという伝説が残っています。この大きな榧の木に触れてそんな大木があったことに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

九州最古の木造建築物 国宝「富貴寺大堂」

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堂内にはご本尊のほか極楽浄土の世界を描いた壁画が施されていて必見です。大堂横の扉から入ることができますが、壁画の風化が激しいため、雨天時は扉が閉ざされ残念ながら入室できません。晴れた日に訪問することをおススメします。

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神仏習合の歴史を物語る鳥居

神仏習合の歴史を物語る鳥居

写真:肥後 球磨門

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大堂の西側奥に一本の鳥居が建っています。寺と鳥居の組み合わせの不思議さの理由は、富貴寺のある国東半島が両子山(ふたごさん)を中心にして国東半島の北西に鎮座する宇佐神宮の影響です。宇佐神宮の八幡信仰と混じり合い、独自の神仏習合信仰が育まれてきた聖地だったためで、今も多くの国東半島に建つ寺院で鳥居を見ることができます。

富貴寺の創建は、寺伝によると奈良時代の養老2年(718年)で、仁聞(にんもん)という僧侶が開いたとされ、仁門は宇佐神宮の主祭神「八幡神」の化身と伝わっています。ここを訪れて神と仏の融合の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

神仏習合の歴史を物語る鳥居

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大堂の周囲には僧侶が修行のときに使用したとされる、梵字が刻みつけられた仁聞石や鎌倉時代の笠塔婆、室町時代の国東塔等が残っています。これら石群から富貴寺がかつて繁栄していたことを偲ぶことができます。

黄金の絨毯の上に建つ富貴寺大堂(阿弥陀堂)

黄金の絨毯の上に建つ富貴寺大堂(阿弥陀堂)

写真:肥後 球磨門

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春の梅、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と日本の四季と共に堪能できるのが富貴寺大堂を訪れた際の醍醐味ですが、特におススメなのが晩秋のイチョウの葉の絨毯に浮かぶ堂です。堂全体が金色に染まり息をのむほどの美しさです。

黄金の絨毯の上に建つ富貴寺大堂(阿弥陀堂)

写真:肥後 球磨門

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正面からだけでなく色々な角度から眺めるのもおススメ。建物全体が金箔で覆われたようにも見えます。紅葉シーズンはライトアップされ、その期間の特別な日は大堂正面の扉が開放されて阿弥陀如来像を正面から拝観できます。さらに若手僧侶による声明(しょうみょう)といわれる仏教の経文を朗唱する声楽やミニコンサートも開かれるので、幻想的な一夜を体験してみてはいかがでしょうか。

神仏習合の独自の文化が今も残る「仏の里くにさき」に建つ国宝「富貴寺大堂」。四季を通じて色々な姿を見せてくれ、特に晩秋の黄金色に染まる大堂は必見です。

富貴寺の基本情報

住所:大分県豊後高田市田染蕗2395
アクセス:豊後高田市内から車で約15分

2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/12/01 訪問

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