写真:Lady Masala
地図を見るポルトガル初代国王アフォンソ1世が生誕し、ポルトガル発祥の地として知られるギマランイスは、「ギマランイス歴史地区」として世界遺産に登録されています。駅から10分ほどの場所にあるトウラル広場に程近い城壁には「Aqui Nasceu Portuga(ここにポルトガル誕生す)」の文字が刻まれ、街のシンボルとなっています。
写真:Lady Masala
地図を見るトウラル広場の次は、観光客でにぎわうオリベイラ広場を目指しましょう。12世紀に建てられたという「Igreja de Nossa Senhora da Oliveira(ノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会:オリーブの木聖母教会)」と教会前のアーチ「Padrao do Salado (パドラオン・ド・サラド)」が目印。
ムーア軍との戦いに勝利したことを記念して14世紀に建てられたというアーチには、興味深い伝説があります。アーチの完成と同時に、教会前に植えられているオリーブの木に葉が芽吹きはじめたというのです。現在も残るその木をぜひとも見ておきましょう。
写真:Lady Masala
地図を見るオリベイラ広場の隣にあるサンティアゴ広場には、歴史を感じさせる民家が立ち並びます。一階が花崗岩、二階から上は木で造られているギマランイスの伝統的家屋には、総石造りの建物と比べて短時間で建設できるという利点があります。大きくはない庶民的な家ですが、ベランダに色とりどりの花が飾られていたり、壁や窓枠がカラフルにペイントされていたりと、見ていて飽きることがありません。
<基本情報>
住所:9, Largo da Oliveira 8, 4810-431, Guimaraes
教会開放時間:8:30-12:00/15:00-19:30(月-土)、9:00-3:00/17:00-20:00(日)
写真:Lady Masala
地図を見るノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会を見学した後は、その修道院を利用してつくられたという「Museu de Alberto Sampaio(アルベルト・サンパイオ博物館)」に行きましょう。ロマネスク様式の回廊が美しいことで知られているその館内には、絵画や彫刻など、キリスト教に関する貴重な品々が数多く展示されています。また、ポルトガル王ジョアン1世がアルジュバロータの戦いで着用した上着など、歴史的価値のある展示は見逃せません。
写真:Lady Masala
地図を見るギマランイス出身の画家アントニオ・ヴァスの絵画をはじめ、典礼や儀式の際に使用されてきた金や銀の器、宝石や陶磁器などが展示されている館内は広々としています。各時代の王や貴族、聖職者から寄贈されたという器や聖杯、聖遺物などの品々は、どれも美しくきらびやか。神のために最善を尽くした当時の人々の思いが伝わってくるようです。
また、ポルトガルにキリスト教が伝わってきた初期の時代から何世紀にも渡って大切に保管されてきた展示物は、時代によって少しずつ様式や姿が異なります。そこに着目して見学するのも興味深いのではないでしょうか。
写真:Lady Masala
地図を見るアルベルト・サンパイオ博物館では、ブラガンサ公爵館とギマランイス城との共通チケットを購入できます。全ての施設に入場できるもの、博物館と公爵館、または、公爵館と城(こちらのチケットは公爵館で入手しましょう)の3種類から選べます。博物館のチケットオフィスは公爵館と比べると比較的空いているので、複数の場所を訪れる予定なら、こちらでチケットを入手しておくことをおすすめします。
<基本情報>
住所:R. Alfredo Guimaraes 39, 4810-284, Guimaraes
開館時間:9:30-18:00(火-日)/月曜休館
写真:Lady Masala
地図を見るアルベルト・サンパイオ博物館からの道筋には、所々にホタテ貝の形をした道しるべがあります。これは、バチカン、エルサレムと並ぶキリスト教の聖地、スペインのサンチアゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路を表すもの。足元にも注目しながら歩いてみましょう。
そして、見えてくる茶色いレンガの煙突が特徴的な建物は「Paco dos Duques de Braganca(ブラガンサ公爵館)」。大航海時代を築いたエンリケ航海王子の異母兄にあたる初代ブラガンサ公爵ドン・アフォンソによって15世紀に建てられました。館内にはかつての公爵家の人々が使用していた家具や装飾品、絵画、タペストリーなどが展示されているほか、現在は、政府の公館として国賓の接待にも使用されています。
写真:Lady Masala
地図を見るポルトガル王国の初代国王となるアフォンソ1世は、ブルゴーニュ家(現在のフランス)出身のアンリ・ド・ブルゴーニュとカスティーリャ=レオン王国(現在のスペイン)の女王テレサとの間に誕生しました。
そのような背景からこの館には、ブルゴーニュ地方の影響が色濃く見られます。なかでも特に注目したいのは、壁一面を覆うフランドルのタペストリー。ポルトガルの北アフリカ征服の模様が描かれています。その迫力と現在でも褪せることのない色彩は、思わず息をのむほどの美しさ。
写真:Lady Masala
地図を見る国王の庶子として生まれたブラガンサ公爵は、政治の実権を握っていたものの、存命中に子息が王族になることはありませんでした。しかし、8代目の子孫であるジョアン4世がついにポルトガル国王となり、スペインからの独立を果たしたのです。
その娘カタリーナ・デ・ブラガンサは、イングランドと同盟してポルトガルの独立を守るためにチャールズ2世に嫁ぎました。紅茶の国として有名なイギリスに紅茶を伝えたのは、このカタリーナであったといわれています。館内には彼女の部屋が再現されており、欧州諸国を結ぶ人と物との密接なつながりを再認識させられます。
<基本情報>
住所:R. Conde Dom Henrique 3, Guimaraes
開館時間:9:30-18:15
写真:Lady Masala
地図を見るアフォンソ1世は、1128年には宗主国であるカスティーリャ=レオン王国から独立を果たし、さらにムーア人を制することで初代ポルトガル国王となります。そして1143年にはついに、ポルトガル王国ブルゴーニュ王朝の建国を果たすのです。その後も徐々に領土を広げてゆき、この王朝は14世紀末まで続きました。
写真:Lady Masala
地図を見るブラガンサ公爵館からゆるやかに続く坂道を上ってゆくと、アフォンソ1世が洗礼を受けたという「サン・ミゲル教会」があります。現在ある建物は20世紀に入ってから再建されたものですが、床石は当時のまま。洗礼式で使われたとされる杯と、墓石に刻まれた文字とが歴史を語ります。
写真:Lady Masala
地図を見る1110年にアフォンソ1世が誕生したという「Castelo de Guimaraes(ギマランイス城)」は、ムーア人からの侵略を防ぐために10世紀に建造されました。現在では、城壁と7つの塔が残されるのみですが、自由に歩きまわることができる城壁はスリル満天。塔の上からはギマランイスの街が一望できます。また、煙突がかわいらしいブラガンサ公爵館の全貌も見られ、絶好の撮影スポットとなっています。
<基本情報>
住所:R. Conde Dom Henrique, Guimaraes
開放時間:9:30-18:15
ポルトガル第二の都市ポルトからのアクセスもよく、空港からも高速バスが運行しているギマランイス。世界遺産にも登録されている歴史地区には、ポルトガルとキリスト教の歴史がよくわかる建造物が多く残されています。ポルトガル発祥の地であるギマランイスの四大名所をめぐることで、格式ある古都の街並みを満喫できることでしょう。
2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/7更新)
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