写真:古都の U助
地図を見る隨心院は真言宗善通寺派の大本山で、正暦二年(991年)に当時は牛皮山曼荼羅寺として創建されました。鎌倉時代の1229年(寛喜元年)には、後堀川天皇より門跡寺院として宣旨を受け境内が整備されましたが、承久の乱や応仁の乱と相次ぐ戦火で被害を受け、現在のように再興されたのは慶長年間以降のことです。
写真:古都の U助
地図を見る総門をくぐり参道を歩くと、寺門である九条藤や「心」の字が配された石灯籠が並んでいます。灯籠と灯籠の間には石柱の上に置かれた小さなお地蔵様も。
隨心院は慶長四年(西暦1599年)に本堂が再建され、以後九条家・二条家の両摂家より門跡が入山し寄進を受け再建されたこともあり、寺門は両摂家と同じく下がり藤です。また、この石灯籠の南側には3月頃には「はねず色」とよばれる薄紅色の梅が咲く梅園が広がっています。
写真:古都の U助
地図を見る拝観受付となる庫裏の入り口前には、百人一首に詠まれた小野小町の有名な『花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに』の歌碑が。
広大な境内がある一帯は京都市山科区小野御霊町という住所で、この地名からもわかるように古くは小野氏の一族ゆかりの土地でした。小野氏の一族で絶世の美女と名高い小野小町は宮仕えを辞した後ここ隨心院で過ごしたとされています。小町所縁の寺院だけあり、隨心院は絵馬や期間限定の御朱印も含め、優美な授与品が多く特に女性からの好評を得ています。
写真:古都の U助
地図を見る庫裏から堂内を書院、能の間まで進んでくると、『極彩色梅匂小町絵図』という美しい襖絵を見ることができます。この極彩色の襖絵は小野小町が秋田で生まれ、宮仕えし、隨心院で過ごした後、全国を放浪する様子がそれぞれ四面に渡って描かれています。
この現代アーティストが手がけた襖絵は「はねず色」と呼ばれる薄紅色を基調としたもので、昼間に見るのとちがって夜は幻想的な雰囲気が強まります。
写真:古都の U助
地図を見る『極彩色梅匂小町絵図』はお庭とともに鑑賞するのもオススメ。
撮影ができる障壁画はこちらの『極彩色梅匂小町絵図』のみですが、障壁画は他に江戸時代隨心院が復興した際、奥書院に描かれた狩野派による作品を見ることができます。
写真:古都の U助
地図を見る能の間からは一面に広がる大杉苔の庭を見ることができます。苔のほか皐月や石楠花なども植えられ、秋以外も四季折々に美しいと評判のお庭です。
提供元:真言宗大本山 隨心院
http://www.zuishinin.or.jp/室内から渡り廊下へ出れば、大海原のようにも草原のようにも見える独特な大杉苔の庭園の有様を堪能することができます。隨心院はその苔の素晴らしさから洛巽(らくそん、京都南東部のこと)の苔寺とも呼ばれています。
写真:古都の U助
地図を見る能の間からさらに進み、本堂の南には心字池を中心とする庭園があり、苔の庭園とのコントラストも印象的。
隨心院の本堂に安置される如意輪観音像は、心願成就の仏様として知られています。通常は秘仏とされていますが例年春と秋にご開帳が行われます。
写真:古都の U助
地図を見る心字池の周囲は特に紅葉が美しい必見のポイント。また、白い花が咲く山茶花の木もあり秋には花を咲かせ庭を彩ります。
写真:古都の U助
地図を見る拝観順路を歩いて行くと小町堂のそばを通過します。こちらは女性のための永代供養を行っているお堂です。
堂内以外にも隨心院の境内には化粧井戸、小町文塚といった小野小町ゆかりの史跡があるので、それらは日があるうちに見学するようにしましょう。また、隨心院は通常拝観と夜間拝観が入れ替え制の為、堂内は一旦拝観できない時間帯があります。時間配分に注意するようにしましょう。
住所:京都府京都市山科区小野御霊町35
電話番号:075-571-0025
アクセス:京都市営地下鉄 東西線「小野駅」より徒歩5分
ライトアップ期間:11月15日(金)から12月1日(日)
時間:夜間ライトアップは18:00〜20:30
拝観料:大人(高校生以上)700円、中学生400円
通常拝観時間:9:00〜16:30
拝観料:大人(高校生以上)500円、中学生300円
2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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