東北の代表的な歴史風致地区・「みちのく小京都」角館を撮る

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東北の代表的な歴史風致地区・「みちのく小京都」角館を撮る

東北の代表的な歴史風致地区・「みちのく小京都」角館を撮る

更新日:2014/05/13 16:29

撮街 夜人のプロフィール写真 撮街 夜人 日本旅行写真家協会 正会員・日本旅のペンクラブ正会員、フォトコンシェルジュ

秋田県仙北市(せんぼくし)角館(かくのだて)。アクセスは首都圏から秋田新幹線「こまち」で約3時間と、大変良好です。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、「みちのくの小京都」とも呼ばれ、年間約200万人が訪れる東北でも有数の観光地です。今回はこの角館の散策と歴史伝統物件の撮影方法をお教えしましょう。

散策の前に角館の地勢を良く知って、街中を効率よく回ろう

散策の前に角館の地勢を良く知って、街中を効率よく回ろう

写真:撮街 夜人

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角館は関ヶ原合戦が終結した1603年、佐竹家による統治がはじまり、大きな戦禍を被ることもなく、近代に至っています。南北に長いこの町は、北側(内町)に武家屋敷を、南側(外町)に商家を割り当てられました。そしてこの街並みの家々は、実際にそれぞれの子孫が居住しながら、現在まで維持されています。この居住しながらの保存が、レベルの高い保存結果に結びついています。

写真の左側が武家屋敷区域、右側が商家地区区域、そして上側は現在の駅が有る場所です。この商家保存地区と、武家屋敷保存地区は1km強離れています。また殆どの観光客が利用すると思われるJR角館駅からこの両歴史保存地区は、近い方の商家地区で約1km、武家屋敷の方は2kmとやや距離があります。更に市内の路線バスも無く、駅−保存地区間は徒歩かタクシー、またはレンタカーの利用となります。美容と健康、そして今回の撮影という目的の為に「徒歩」で回られることをお勧めします。

まずは商家地区で、生活必需品を思い起こしながら散策しよう

まずは商家地区で、生活必需品を思い起こしながら散策しよう

写真:撮街 夜人

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JR角館駅から、駅前のロータリーを抜けてまっすぐ歩いて最初の信号のところが商家地区の入り口です。この交差点を左に曲がった奥に安藤家があります。元々地主であった旧家で、味噌や醤油を醸造する安藤醸造元として1853年に創業しています。今でも当時の醸造法を受け継いで、味噌や醤油を販売しております。

ここの撮影ポイントは2つ。一つは表に掲げられた創業当時からの看板を含めた煉瓦造りの蔵。もう一つは蔵座敷に残る見事な襖絵です。今回は撮影難度の高い方、ふすま絵の撮り方を紹介します。 ここでは三脚が使えないので、手持ちで撮影するわけですが、一番気をつけることは、奥の襖に正対して立って、ややかがんだ姿勢でカメラを構えて息を止めてシャッターを切って下さい。曲がらずにゆがまずに撮れます。また内蔵フラッシュは明るさにムラが出るので、使用しないほうが良いです。ただ外付けのフラッシュをお持ちの方はバウンス使用すると、もっといい結果が得られます(写真)。

元は武家屋敷の一角だった西宮家。5軒の蔵を回って和装小物を見てみよう。

元は武家屋敷の一角だった西宮家。5軒の蔵を回って和装小物を見てみよう。

写真:撮街 夜人

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商家地区のもう一つの見所、それが西宮家です。ここは元々佐竹藩の家臣の家柄で、この商家地区の一角に屋敷を為していました。そして明治から大正にかけ、地主であった西宮家は5棟の蔵を有し、荘厳な母屋とともに当時の栄華を今に伝えています。今回はこの中でも最大の米倉をご案内しましょう。

ここのお勧めポイントは、重厚な造りの米倉が、今は素敵な和の小物・雑貨を販売しているショッピングゾーンとして活用されているところです。一見、外観と中身のアンバランスな響きが、実は絶妙にマッチして、更に2階には手作り小物の展示スペースもあり、大変「女子受け」するショップです。 

ここの撮影ポイントは、このショップの中です。ここはコンパクトな中に素敵な雑貨が整理されてぎっしりと展示されているので、この整然とした密生感全体を撮るために、広角レンズを使いましょう。そしてやや暗いので手ぶれしないようにしっかり構えて撮って下さい。素敵な和雑貨空間が切り取れると思います。

北側の武家屋敷地区、最大で最古の名家、石黒家を見学しよう

北側の武家屋敷地区、最大で最古の名家、石黒家を見学しよう

写真:撮街 夜人

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武家屋敷地区は商家地区からやや歩きますが、ランチ後の健康ウォーキングには最適な距離です(笑)。ここは旧佐竹藩の武家屋敷が有った地区で、各屋敷が黒塀に囲まれ、閑静な佇まいを呈しています。

その中でも石黒家は、代々財務管理を勤めた家老職の家柄で、身分も高く、現存する屋敷の中で最古といわれています。お勧めしたい理由は、単に歴史の一端に有ったというだけで無く、末裔が実際にここに住んで、今も当時のままそれを維持し、将来に江戸文化を引き継いで行くという素晴らしさにあります。

そしてここの撮影ポイントは屋敷の格式の高さを象徴する、正玄関と脇玄関を両方入れて撮る構図ですが、撮影位置が浅い(建物との距離が取れない)ので、ここも広角レンズが要ります。また脇玄関は多くの観光客が出入りするので、人の波が切れた瞬間を撮影しましょう。そうすると、無人の玄関が切り取れます(写真)。

広大な敷地を持つ青柳家、ここでは中世・近代の多くのコレクションを堪能しよう

広大な敷地を持つ青柳家、ここでは中世・近代の多くのコレクションを堪能しよう

写真:撮街 夜人

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青柳家は石黒家の南隣にあり、3,000坪の敷地を持っています。広い庭には、600種類もの花や木が植えられており、初夏には多くの花が見られます。青柳家は代々納戸役を多く勤め、実禄は104石の家柄でした。高い格式を誇っていますので、道路に面して黒塗りの塀があり、八双金具のついた薬医門から入って北側に井戸、米倉、武器倉などが点在しています。

またカメラや蓄音機といった、近代のコレクションも所蔵されており、中世のみならず明治・大正年間の収蔵物の中に、時代の流れを感じて頂けるところがお勧めの一つです。母屋は寄棟萱葺き屋根の鍵屋で、座敷は現存する角館の武家屋敷のなかで最も豪華です。

さて、ここの撮影ポイントは多く有るのですが、お勧めは近代コレクションの博物館です。ここは多くの収蔵物がショーウィンドーの中に収められているので、暗いからといって、フラッシュを焚くと、ガラス面にフラッシュ光が反射して上手く撮れません。是非フラッシュを使わず、カメラをしっかりと構えて撮って下さい。そうするとショーケースの中の照明で、収蔵物が綺麗に撮れます。

終わりに

今回は角館のエッセンスをご紹介しました。武家屋敷エリアは道路も広く、交通量も激しくはなく、じっくり回ると、丸一日堪能出来ます。この角館歴史風致地区は、四季を通じて、その時々で色々な風情を呈してくれます。
また桜の樹皮を材料とした樺細工もこの地の名産品です。是非カメラを携えて、この地を訪れて見てください。この記事が皆様の訪問の一助となれば幸いです。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/10/16−2013/10/17 訪問

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