桜木町駅すぐ!横浜ランドマークタワーも見える紅葉坂と界隈坂道めぐり

桜木町駅すぐ!横浜ランドマークタワーも見える紅葉坂と界隈坂道めぐり

更新日:2019/09/26 13:52

雲本 らてのプロフィール写真 雲本 らて 散歩ブロガー、坂道探検家
横浜・桜木町駅界隈といえば横浜ランドマークタワーもある横浜みなとみらい21からすぐの場所にあり海辺のイメージが強いですが、すぐそばには急峻で地形の変化に富んだ場所も存在します。紅葉坂もそんな場所に位置しています。またこの界隈は地域の重要な史跡や文化施設などが点在する場所でもあります。今回はそんな紅葉坂を中心に界隈の坂道とあわせて歩いてみたい史跡や文化施設などについても紹介してみたいと思います。

紅葉坂とは?

紅葉坂とは?

写真:雲本 らて

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「紅葉坂」は、JR・桜木町駅から徒歩4分ほどの場所にあり、JR根岸線に隣接した紅葉坂交差点から南西に上る直線上の急な坂道です。坂名は、明治5(1872)年に紅葉坂と名付けられました。これはこの地にかつてあった神奈川奉公所が置かれた際に坂の両側に紅葉(モミジ)を植樹したことに由来しています。

なお紅葉坂は、大正以後、桜の美しい坂にその姿を変えた時期があり、その桜並木について、有島武郎が自著「或る女」(明治44年)の中で描写している一節があります。ただその桜は関東大震災(大正12年)での火災により消失してしまい現在は残っていません。

ちなみに現在は、新たに楓や紅葉が坂の途中に植えられており、坂名の由来を記した案内板も設置されています。

紅葉坂とは?

写真:雲本 らて

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紅葉坂の坂上あたりからは、横浜みなとみらい21のビル群とともに横浜ランドマークタワーの高層ビルがよく見えます。坂道の途中からならどのポイントでも見上げればその姿を確認することができますが、坂上あたりからなら紅葉坂と一体となった風景が楽しめます。

またこのあたりは、かつて野生の楓(カエデ)が繁る美しい山だったそうです。なので、今のような高層ビルがなかった時代は遠くに海も見えたのかもしれないと想像しながら目の前の景色を眺めてみるのも楽しいかもしれないですね。

紅葉坂に隣接する史跡や文化施設

紅葉坂に隣接する史跡や文化施設

写真:雲本 らて

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紅葉坂の坂上あたりには、神奈川県立青少年センターや図書館、そして音楽堂など県の文化施設が集積している場所があります。またこの3施設の設計はすべて建築家の前川國男氏が手掛けたことでも有名です。なお、この3施設が集積している場所にはかつて神奈川奉公所があったことでも知られており、紅葉坂側の県立青少年センター前には案内板も設置されています。

紅葉坂側の県立青少年センター前には「金星太陽面経過観測記念碑」と書かれた石碑も設置されています。これは太陽と地球と金星が一直線に並ぶという珍しい現象が1874年(明治7年)12月9日に起こった時に、この地が数少ない観測地点のひとつとして選ばれ、観測に成功したことを記念して建立されたものです。

紅葉坂に隣接する史跡や文化施設

写真:雲本 らて

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紅葉坂の坂下あたりには、紅葉橋という橋も架かっており、他の坂道でもなかなか見られない景観的にも地形的にも一癖ある景色が広がっています。

また橋の上から海のほうをみると、横浜ランドマークタワーとともに海辺の印象的な外観のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルもいいあんばいで見ることができます。

伊勢山皇大神宮界隈は坂道だらけ

伊勢山皇大神宮界隈は坂道だらけ

写真:雲本 らて

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紅葉坂から途中で分かれて伊勢山皇大神宮の表参道に向かう道も坂道になっています。坂名は特にありませんが、坂の途中からは紅葉坂以上に横浜ランドマークタワーがよく見えます。

なお伊勢山皇大神宮は紅葉坂の南側に位置しており、裏参道を通れば紅葉坂のほうにでることもできます。そして伊勢山皇大神宮境内も地形の起伏に富んだ坂道好きにはたまらない造りとなっていますので、あわせて参拝するのもいいかもしれません。

伊勢山皇大神宮界隈は坂道だらけ

写真:雲本 らて

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伊勢山皇大神宮の表参道前の無名坂をさらに南にすこし歩くと「野毛の切通し」があります。ここは安政6(1859)年に横浜道を通すために野毛の山を切り開いて通した切通しです。現在の切通しは、昭和3(1928)年に再整備されたもので、道路の両側に切り立つ壮大な擁壁が印象的で、道路自体も坂道になっています。

なお、現地には、野毛の切通しに関しての史実を記した説明板も設置されています。

横浜能楽堂や掃部山公園界隈も坂道だらけ

横浜能楽堂や掃部山公園界隈も坂道だらけ

写真:雲本 らて

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横浜能楽堂と神奈川県立図書館の間の道も坂道になっています。ここは坂道自体の雰囲気もいいのですが、なんといっても隣接する横浜能楽堂や図書館、そして音楽堂の建築がすばらしく、あわせて外構と建築の兼ね合いも楽しむとよいかもしれません。

なお横浜能楽堂は、関東地方で現存する最古の能舞台で、全国的にも8番目に古いもので貴重な建築です。また一般見学もでき、毎月1回、ガイド付きで見学できる日も設けているとのことです。

横浜能楽堂や掃部山公園界隈も坂道だらけ

写真:雲本 らて

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坂下あたりには掃部山公園の入口も隣接しています。掃部山公園は、園内に200本の八重桜が植えられ、現在は桜の名所としても知られています。またここも海方面を見下ろす高台にあることもあり、園内は坂道好きにはたまらない地形の起伏に富んだ造りになっています。

ちなみに、掃部山公園のある場所はかつて日本の鉄道開通に関わった外国人技師の官舎が建てられ鉄道事業の拠点となったことでも知られています。また園内には現在の公園名の由来ともなった井伊直弼の銅像も建立されています。

今回は紅葉坂を中心に界隈の無名坂や史跡などを紹介してみました。イベントのついでに歩くというのもありだと思いますが、がっつりとこれらの新旧スポットを坂道とあわせてまわると充実感もあり、地域の歴史も感じられると思います。ぜひ試してみてください。

紅葉坂の基本情報

住所:神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘と宮崎町の間
アクセス:JR・桜木町駅より徒歩4分

2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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