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写真:小野 雅子
地図を見るそもそもの始まりは17世紀末のこと。第3代カーライル伯爵チャールズ・ハワードが、建築家ジョン・ヴァンブラの設計で建設を開始したのが1699年でした。
ヴァンブラはオックスフォードシャー州にある世界遺産ブレナム宮殿の設計を手掛けた事でつとに有名ですが、劇作家でもあったというマルチタレント。そして当時最先端と言われた彼のセンスはこのカースル・ハワードでも遺憾なく発揮され、イギリスで初めて真のヨーロピアン・バロック様式を取り入れたと評されています。
とはいえ建設を始めたものの実際には100年以上かかり、当初の依頼主も設計者もその完成を見届ける事はありませんでした。しかしその後もカーライル伯爵ハワード家に引き継がれ、今も同家が所有。また実際に現当主一家もこことアメリカの邸宅で半々を過ごしているという、現役の「貴族の館」なのです。
写真:小野 雅子
地図を見る軍事的な機能をもたないため厳密に言うとカースル(Castle、城郭)ではないものの、16世紀以降に建てられたカントリーハウスで昔そこに城郭があった土地などの場合カースルと名付けることも多かったそうです。
8800エーカー(約36平方キロメートル)の広大な敷地には湖や森林もあり、個人所有地とは信じられない風景が広がります。また敷地のうち7割は農場として使われており、館内にはファームショップも併設されています。
写真:小野 雅子
地図を見る近郊在住者はマイカーで行く場合が殆どですが、旅行者ならば路線バスの利用が実用的。鉄道ヨーク駅から181番のバスに1時間半ほど乗ると、カースル・ハワード敷地内にある停留所に到着します。近隣の村などを回るのでやや時間はかかりますが、ヨークシャーならではの美しい田園風景を眺めながらのんびり・ゆったり行程を楽しむのがコツ!
なおバスの本数も限られていますので、記事末尾の関連MEMOにある181番バス時刻表のリンクをご参照ください。
写真:小野 雅子
地図を見るイングリッシュ・ガーデンの真骨頂といえば、まるで元からある自然のように造園された風景。1000エーカー(約4平方キロメートル)ものパークランドには緩やかな丘や森林に湖を配し、豊かな自然美を謳歌できます。
でも広大過ぎて全部を歩き回るのは、ちょっと大変。そこで気軽に楽しめるのは、館に隣接するウォールド・ガーデンです。
写真:小野 雅子
地図を見る18世紀にはキッチン用の菜園として造られましたが、今では主に鑑賞用の花々が中心の庭園になっています。その名のとおりレンガ壁や垣根によって幾つかに仕切られており、それぞれ彫刻や日時計、池などが素敵なアクセント。
四季を通して美しい庭園ですが、中でも2000種もの薔薇を誇るローズ・ガーデンを堪能したいならば初夏がおすすめです。品種によって多少違うものの、平均して6月下旬〜7月初旬が薔薇の花盛りシーズン。イギリスには梅雨がなく、その時期は爽やかで過ごしやすい天候になる日が多くなります。
写真:小野 雅子
地図を見る蓮の葉が浮かぶ池には、鮮やかな色の錦鯉が数匹。イギリスでも錦鯉を飼うことは高級な趣味と目されていますので、まさに貴族の館には相応しいと言えましょう。
もし時間があれば湖や森林への散策も、景色を楽しみながら良い運動になります。また子供向けのアウトドア・プレーグラウンドが充実していますので、家族連れには特に人気。ピクニックを用意して1日ゆっくり過ごすのにピッタリです。
写真:小野 雅子
地図を見るそして、いよいよ屋敷の中へ!300年以上もの間ずっとハワード家が住んでいただけあり、どの部屋も丁寧にメンテナンスされてきた事が分かります。現在このように一般公開されている部分だけでも沢山の部屋数がありますので、大満足の見ごたえ。ひとつひとつの部屋をゆっくり見ていたら何時間もかかってしまうのが、嬉しい悩みですね。
写真:小野 雅子
地図を見るもちろん内装だけでなく、家具・調度品や壁にかかる数々の絵画も代々伝わるホンモノばかり。その質・量ともに圧倒されます。そんな本格的な貴族の屋敷ですから、映画やTVドラマの撮影に頻繁に使われるのも納得しちゃいますね!
写真:小野 雅子
地図を見る代表的なものではイーヴリン・ウォーの小説を原作とするTVドラマ「華麗なる貴族」、同原作の映画化「情愛と友情」、そして最近ではTVドラマシリーズ「女王ヴィクトリア 愛に生きる」も人気を博しました。これは日本でもNHK総合テレビジョンで放映されたので、ご覧になった方も多いと思います。そのドラマでは第一話の室内シーンに、このカースル・ハワードが使われたのです。
写真:小野 雅子
地図を見るお屋敷全体がアートとも言えるカースル・ハワード、特に正面玄関だったエントランス・ホールの素晴らしさは格別です。このホールは現在では一般公開用になっている為もうハワード家の玄関としては使用されていませんが、その昔ここに招かれた人々は一歩足を踏み入れたとたん感嘆のため息を漏らしたに違いありません。
写真:小野 雅子
地図を見る膨大な絵画コレクションのうち殆どは、第3代から第5代のカーライル伯爵がおよそ百年をかけてヨーロッパで買い集めたもの。カナレットやティツィアーノなどに代表されるイタリア巨匠たちの作品群、そしてレイノルズやゲインズボローなどイギリス画家の作品も。
また家具・調度品はもちろんのこと、花器や壺などの陶器類も見逃せません。食器棚ひとつを見ても、その充実ぶりが分かりますね!
写真:小野 雅子
地図を見るアート蒐集だけではなく、自らがアーティストとして相当の実力を示したのは第9代伯爵のジョージ・ハワード。19世紀にアーツ&クラフト運動を推進しイギリスで「現代デザインの父」と称賛されるウィリアム・モリスと、その相棒として活躍したエドワード・バーン・ジョーンズとも親交を深め、彼ら2人を鉛筆画で見事に描いています。
その真ん中にはモリス社製の椅子、そしてモリスがデザインした壁紙も展示。当時この椅子と壁紙がどの部屋で使われていたのか、想像してみるのも楽しいですね。また邸宅内チャペル(礼拝堂)の入口手前にある、ウィリアム・モリス社が制作したステンドグラスもお見逃しなく!
写真:小野 雅子
地図を見るとにかく広い庭園とお屋敷ですので、ひととおり見終わったら結構な歩数。そこで途中に、または最後にカフェで休憩!というのは外せないですよね。すっきりモダンに改装されたカフェですが、壁にはレトロなモノクロ絵画がずらり。雰囲気も明るく開放的で、とても居心地いい空間です。
写真:小野 雅子
地図を見るセルフサービス形式のカウンターでは、軽い食事になるものからケーキなどのスイーツまで色んなメニューが揃っています。
ランチにはサンドウィッチやキッシュにソーセージロール、サラダやスープを。また英国の名物お菓子スコーンにクロテッドクリーム&ジャムを添えたものや、各種ケーキもお勧めです。
写真:小野 雅子
地図を見るこちらは充実したお土産ショップの、ほんの一角。場所柄にふさわしく趣味の良いグッズが並び、また伯爵家の家紋をあしらったオリジナル・アイテムも豊富です。別館にはデリカテッセンやファームショップもあり、地元グルメなお土産も揃っていますよ。
湖や森林もある広大な庭園もゴージャスなお屋敷内も、見どころたっぷり。映画やドラマのワンシーンに紛れ込んだような貴族の館を、ぜひ訪ねてみてくださいね!
住所:Castle Howard, York YO60 7DA
電話番号:+44-1653-648333
アクセス:ヨーク駅から路線バス181番(Malton行き)に乗って約1時間半、カースル・ハワード敷地内のバス停で下車
2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2022/7/7更新)
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