写真:藪内 成基
地図を見るフィレンツェから列車で約25分の町プラート。最寄り駅は2つあり、プラート・チェントラ―レ(Prato Centrale)駅とプラート・ポルタ・セッライオ(Prato Porta Al Serraglio)駅。プラート・ポルタ・セッライオ駅の方が旧市街に近く、駅前には旧市街を囲む城壁がのびています。
写真:藪内 成基
地図を見る南北に流れるビぜンツィオ(Bisenzio)川に沿って城壁がのびていますので、旧市街に入る前に見学しておくと、旧市街のスケール感がよく分かります。ゆったりとした川の流れと、ローカル鉄道が走る景観もまたよく合います。
写真:藪内 成基
地図を見る旧市街の南東部、ビぜンツィオ川に架かる9月20日(XX settembre)橋付近には、城壁がはっきりと形をとどめており、歩道としても整備されています。大きな道路を歩いていても、さりげなく城壁が姿をみせてくれます。
写真:藪内 成基
地図を見るガエターノ・マグノルフィ通り(Via Gaetano Magnolfi)を経て、町のシンボル的存在のドゥオーモ(Cattedrale di Santo Stefano)が姿を現します。
12〜13世紀に建築。トスカーナ地方特有のピサ・ルッカ風のロマネスク教会で、白と緑の大理石を組合せによって装飾された優美なファサードを備えます。
写真:藪内 成基
地図を見るドゥオーモの内部も、外観と同様に白と緑の大理石の組合せが鮮やか。すぐれた美術品が多く残る中、特にフィリッピーノ・リッピ(Filippino Lippi)による『聖ヒエロニムスの死』のテンペラは見逃せません。
フィリッピーノ・リッピはプラート生まれ。サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)の弟子であり、メディチ家のお抱え画家でした。
旧市街のプレトリオ宮美術館(Museo di Palazzo Pretorio di Prato)には、フィリッピーノ・リッピの『聖母子像と聖人たち』や、父フィリッポ・リッピ(Fra Filippo Lippi)の『聖母子と聖人たち』が展示されています。
<ドゥオーモの基本情報>
住所:Piazza del Duomo, 59100 Prato
電話番号:+39-0574-26234
アクセス:プラート・ポルタ・セッライオ駅から徒歩約3分
写真:藪内 成基
地図を見る皇帝の城(Castello dell’Imperatore)は、神聖ローマ帝国を代表する皇帝、フリードリヒ2世(Friedrich II.)によって13世紀に建てられました。フリードリヒ2世は、作家・塩野七生さんの作品『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』の主人公です。
石造りの階段から城壁に上ると周囲をぐるりと一周でき、旧市街を一望する展望スポットとしておすすめです。
写真:藪内 成基
地図を見る城の上端には、皇帝派への忠誠のシンボルであるギベリーニ狭間(防御用の穴)がずらり。日本のお城にも鉄砲や弓矢を撃つための狭間が備えられていますが、皇帝の城の狭間は、2つの円形を組み合わせた形が特徴的です。
皇帝の城とは異なり、上端が平らになっている狭間もイタリアでは見かけます。こちらはグエルフィ狭間と呼び、中世に争っていたギベリーニ(皇帝)派とグエルフィ(教皇)派の、どちらの立場かを示すために用いられました。
写真:藪内 成基
地図を見る皇帝の城と隣接するのはサンタ・マリア・デッレ・カルチェリ教会(Santa Maria delle Carceri)。15世紀後半のルネサンス建築による会堂です。外側の大理石装飾は未完成ですが、気品ただよう美しさを備えています。
<皇帝の城の基本情報>
住所:Piazza Santa Maria delle Carceri, 59100 Prato
電話番号:+39-0574-38207
アクセス:プラート・ポルタ・セッライオ駅から徒歩約10分
トスカーナ地方の小さな町のひとつプラート。画家フィリッピーノ・リッピゆかりの地や、皇帝フリードリヒ2世の城を中心に楽しみ方をご紹介しました。プラートへのアクセスに便利なイタリア国鉄ついては、下記の関連MEMOもご参照ください。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/3/19更新)
- 広告 -