ブルガリア「ネセバル」は黒海に浮かぶ世界遺産の島

ブルガリア「ネセバル」は黒海に浮かぶ世界遺産の島

更新日:2019/11/24 14:34

たぐち ひろみのプロフィール写真 たぐち ひろみ 大人の旅ソムリエ、魅力あるコスパ旅案内人
ブルガリア南東部に位置するネセバルは、世界文化遺産に登録されている歴史の町。紀元前1000年頃には、すでにトラキア人が居住していたという。細長い道で本土とつながるこの島は、地の利が功を奏して古くから交易の拠点として栄えてきた。歴史的建造物の連なる美しい街並みが多くの旅行者を魅了しつづける一大観光地だ。
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文明の嵐にもまれた港町、ネセバル

文明の嵐にもまれた港町、ネセバル

写真:たぐち ひろみ

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黒海沿岸の町ブルガスから北東へ30km、ヴァルナからは南へ65km。三方を海に囲まれ、残りの一方が細い道で本土とつながる小島。そんな特異な地形にあるネセバルは、古い街並みと歴史的建造物の価値が認められ、1983年にユネスコ世界文化遺産に登録された。

厳密には「半島」に区分されるこのネセバル、もともとは完全に独立した島であったのだが、利便性のため後から人工的な道を造り本土とつなげたのだという。当初は人1人が通れる程度の狭さだったこの道も、今では車が往来できるほどに拡張されている。

文明の嵐にもまれた港町、ネセバル

写真:たぐち ひろみ

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天然の要塞をなすこのネセバルに最初に居を構えたのは古代トラキア人。その王の名前を取り「メナブリア(メナス王の町)」と呼ばれていたこの町は、その後ギリシャ、ローマ帝国、ビザンチン帝国、ブルガリア帝国、オスマン帝国と、様々な国の支配下に置かれることになる。正式にブルガリア領に返り咲いたのは、ようやく20世紀に入ってからだ。

現在も残る半島入口の城壁(写真)は、ビザンチン帝国初期のもの。オスマン・トルコの攻撃により大部分が海に沈んでしまったものの、その一部100mほどが現存し、ネセバルを象徴する遺跡として旅行者を迎えてくれる。

中世が色濃く残る教会群

中世が色濃く残る教会群

写真:たぐち ひろみ

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このように波乱万丈な道のりを歩んできたネセバルだが、幸いにも数多くの建造物が現存し、その歴史を今に伝承している。中でも必見はビザンチン様式の教会群。かつては40もあった教会のうち、今残っているのは10ほどだ。

訪問者の目を特に引き付けるのは、写真の「聖パントクラトール教会(Church of Christ Pantokrator)」だろう。14世紀建造のこの建物は、レンガと天然石でできた外壁の保存状態が非常によく、美しい青陶の装飾や彫刻が印象的だ。内部は現在アートギャラリーとして使用されている。

中世が色濃く残る教会群

写真:たぐち ひろみ

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聖パンクトラール教会のすぐ側にあるもう1つの教会が、この「洗礼者ヨハネ教会(Church of Saint John the Baptist)」。10世紀に建てられた建物で、真上から見るとちょうど十字の形になっている。教会内部の柱に描かれているのは聖母マリア像だ。

見逃せない、聖ステファン教会

見逃せない、聖ステファン教会

写真:たぐち ひろみ

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数ある教会の中でもしっかり内部を見学したいのが、ここ「聖ステファン教会(St. Stefan Church)」。一見こじんまりとしていて、外観を見る限り他の教会と似たりよったりなのだが、中に一歩足を踏み入れたとたん、その印象は一変する。

見逃せない、聖ステファン教会

写真:たぐち ひろみ

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当時多くの教会がそうであったように、内部はすべてが木製。石とレンガで造られた外壁とは対照的に、暖かいぬくもりの感じられる堂内だ。

その壁一面を覆いつくすのが、色とりどりの繊細なフレスコ画。総数は258、描かれた人物は優に1000人を超す。聖母マリアの生涯やキリスト復活にかかわるあらゆる場面を表した壁画は、1599年作と碑文にある。これだけの壁画が今も残る教会は島内ただここだけ。ネセバルでも特に貴重な建築物だ。

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旧市街をそぞろ歩く

旧市街をそぞろ歩く

写真:たぐち ひろみ

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ネセバルでは、歴史的建造物に加えて旧市街も世界遺産の一部となっている。長さ850m、幅が350m。全長1kmの島だから、そのほとんどが旧市街ということになる。国の建築保護区にも指定されているこの旧市街。今でも数多くの伝統家屋が現存し、修復作業を経たうえで実際に住居として使用されている。

旧市街をそぞろ歩く

提供元:Wikimedia Commons

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nesebar_-_…地図を見る

これらの家屋が多く建てられたのは、海洋貿易が最盛期を迎えた18世紀。裕福な商人や網元がこぞって建てた邸宅は、石と漆喰の壁をめぐらした1階部分、大きく張り出た木製の2階部分が特徴だ。1階はワインや商品を保管した倉庫、2階は寝室、リビング、キッチンなどの住居部分となっている。

現在ネセバルには、このような伝統家屋が100以上保存されている。社会主義政策のもと近代化の進められた都市部ではまずお目にかかれない貴重な文化財だ。旧市街をぶらぶらすれば自然と目に入ってくるこうした家々。ブルガリアの原点を見ているようでとても興味深い。

見どころ、お楽しみは他にも

見どころ、お楽しみは他にも

写真:たぐち ひろみ

上記で紹介したスポット以外にも、見どころはまだまだある。例えば島の中心部に建つ「聖ソフィア教会(Stl. Sofia Church)」。5〜6世紀頃の建築で、すでに廃墟と化してはいるが、ネセバルで最大にして最古の教会であったことがうかがわれる。より深く歴史を学びたい人には、考古学博物館もおすすめだ。島の入口を過ぎてすぐ右手にある。

ブルガリア人はもちろん外国人にとっても人気の高い観光地ネセバル。いつも旅行者であふれ返っているが、一歩中心地を外れれば目の前には穏やかな黒海の海が広がり、リゾート気分に浸ることもできる。海岸沿いのレストランに立ち寄ってシーフードに舌鼓を打つのもいいだろう。

ゆっくり歩いても30分で一周できてしまうほど小さな島のネセバル。気ままにのんびりと散策してみてはいかがだろう。

ネセバルの基本情報

アクセス:ブルガスより車で40分、ヴァルナより1時間40分
ネセバル観光局:Visit Nessebar
住所:10 Edelweiss Street, Nessebar
電話番号:+359-554-29347
ファックス:+359-554-46018

2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:ヒストリカル・パーク

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掲載内容は執筆時点のものです。 2019/09/11 訪問

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