山が燃える!紅葉の大分・くじゅう連山縦走&法華院温泉に宿泊

山が燃える!紅葉の大分・くじゅう連山縦走&法華院温泉に宿泊

更新日:2019/10/03 12:12

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
火山・湿原・温泉、そして春は山肌をピンクの染めるミヤマキリシマの群生、秋は紅葉の錦をまとうゴージャスなくじゅう連山。九州唯一の高層湿原でラムサール条約登録湿地「坊ガツル」を挟んで西側が久住山系、東側が大船山系。九州で一番高い場所にある一軒宿の「法華院温泉」に泊まって、東の大船山から西の三俣山へと縦走してみませんか。火山ならではの美しい散り紅葉の山道。行けば、きっと虜になってしまうことでしょう。

大紅葉が美しい大船山(だいせんざん)へ

大紅葉が美しい大船山(だいせんざん)へ

写真:SHIZUKO

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スタートは、大船山に一番近い池窪登山口から。

登山を開始すると、ほどなく遠くに阿蘇の山々が見えてきます。阿蘇の山々とくじゅうの山々は、かつて順番に噴火を繰り返し、今の姿になりました。くじゅう連山には1700メートル以上の山が10座、1000メートル以上の山が40座も。その中に九州本土最高峰の中岳(標高1791メートル)もあります。

大紅葉が美しい大船山(だいせんざん)へ

写真:SHIZUKO

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火山ならではの黒土に真っ赤なもみじの落ち葉。コントラストのはっきりした、これ以上ないと思える錦絵のような登山道。山頂に近づくにつれて、大きな岩が現れますが、手を使って丁寧に動いていけば大丈夫。

大紅葉が美しい大船山(だいせんざん)へ

写真:SHIZUKO

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山頂に手前の御池。

これこそが秋の大船山のハイライト。この景色を見るために、ここまで登ってきたのだと納得の景色です。山頂に到達したら、少し休憩して、北大船山の少し急な道を法華院温泉へと下っていきましょう。

<池窪登山口の基本情報>
住所:大分県竹田市久住町大字有氏896-22
電話番号:0974-77-2941

※6月から11月までパルクラブから池窪登山口までのバスが運行されています。

ススキが揺れる法華院温泉山荘でのんびり

ススキが揺れる法華院温泉山荘でのんびり

写真:SHIZUKO

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山の中から急に広々とした場所に飛び出す面白さは、これまた火山特有のお楽しみ。

見渡す限りススキが揺れる広大な湿原の出現。ここが坊ガツルです。湿地特有の生態系を保護し、湿地にしか生きられない動植物の保護を決めた国際条約・ラムサール条約登録湿地です。

ススキが揺れる法華院温泉山荘でのんびり

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ここまでくれば、のんびりと歩いて法華院温泉を目指しましょう。

鎌倉時代から九重山法華院白水寺として栄え、天台宗の霊場だった場所ですが、近年は登山基地としての役割が強くなっています。お風呂からは大船山が正面に。

カルシウム・マグネシウム・ナトリウムの硫酸塩泉で、源泉の温度は43.2度。少し熱めですが、登山の後の筋肉痛予防には抜群のお湯です。

ススキが揺れる法華院温泉山荘でのんびり

写真:SHIZUKO

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重厚な木造づくりの山荘。階段も廊下も食堂も、ピカピカに磨き込まれ、とても居心地のいい温泉です。ここで、何もせずにもう一泊できる余裕があれば、本当に全身全霊、リフレッシュできることでしょう。

<法華院温泉山荘の基本情報>
住所:大分県竹田市久住町大字有氏1778
電話番号:090-4980-2810
アクセス:牧ノ戸峠登山口より徒歩3時間、長者原・九重登山口より徒歩2時間

三俣山から広がる大紅葉を満喫

三俣山から広がる大紅葉を満喫

写真:SHIZUKO

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縦走2日目は、西へと向かいます。目的地は、どっしりと構える三俣山(みまたやま)。

前日登った大船山を背中に、まず目指すのは「北千里ヶ浜」。浜といっても海岸ではありません。硫黄臭が漂うだだっ広い荒涼とした平原です。近年まで、硫黄が採取されていた硫黄山からのガスの影響で、草木が育たない場所。

そしてゆるやかに登ると、避難シェルターのある「諏蛾守(すがもり)」に到着。かつて吹雪で9人の方が遭難した際、自力でここまでたどり着き助かったのはお二人。それ以来、諏蛾守には愛の鐘が設置されています。トイレもあるので休憩して、いよい三俣山に向かいましょう。

三俣山から広がる大紅葉を満喫

写真:SHIZUKO

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西・北・南・本峰と、4つのピークを持つ三俣山。諏蛾守から登ると、西峰を経て、およそ1時間半で本峰へと至ります。

本峰の標高は1774メートル。ドウダンツツジの紅葉が素晴らしい場所です。見下ろせば、大鍋と呼ばれる火口湖。山肌が赤く染まっていきます。

三俣山から広がる大紅葉を満喫

写真:SHIZUKO

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厳しい稜線が美しい北峰。北〜南峰へのコースもありますが、上級者向け。本峰からのんびりと大紅葉を満喫しましょう。

地球の息吹あふれる荒々しい火山地帯

地球の息吹あふれる荒々しい火山地帯

写真:SHIZUKO

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山頂からの眺めを堪能した後は、いよいよ地球の息吹も荒々しい硫黄山の景色を楽しみながら、長者原(ちょうじゃばる)に向かって下っていきます。くじゅう連山の主峰、標高1791メートル中岳も見えます。

地球の息吹あふれる荒々しい火山地帯

写真:SHIZUKO

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下りの途中で足を止めれば、硫黄山から噴き出す噴気。硫黄の香り。山は生きてるのだと実感。地球が生まれた時の姿を見るようで、ドキドキすることでしょう。

地球の息吹あふれる荒々しい火山地帯

写真:SHIZUKO

諏蛾守越えを過ぎて、およそ30分。眼下には、長者原の町が見え始めます。振り返れば、硫黄の採掘跡があちこちに見える荒々しい山肌。火山と人間が共存してきた歴史がここにあります。

長者原ヘルスセンターで大分名物の下山祝い

長者原ヘルスセンターで大分名物の下山祝い

写真:SHIZUKO

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長者原まで下ると、3つのピークが仲良く並ぶやさしい顔の三俣山がドーンとそびえて見えます。

長者原ヘルスセンターで大分名物の下山祝い

写真:SHIZUKO

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ゴールは天然温泉がある長者原ヘルスセンター。正面には三俣山。

その手前には、坊ガツルとともにラムサール条約に登録されているタデ原湿原が目の前に広がる気持ちのいい場所。テラスで、湿原を見ながらのんびりと風に吹かれて疲れを取りましょう。

長者原ヘルスセンターで大分名物の下山祝い

写真:SHIZUKO

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大分名物の鳥天は揚げたてアツアツ。カラッと上がっていて、とてもジューシー。

名物・だご汁は、お店で練り上げたもちもち麺が最高です。しっかり歩いたご褒美に、是非、大分名物を堪能してください。

<長者原ヘルスセンターの基本情報>
住所:大分県玖珠郡九重町大字田野260
電話番号:0973-79-2244

ゆつたり登山で紅葉を満喫

初日の大船山登山のコースタイムはおよそ5時間、2日目の三俣山登山は6時間。比較的のんびりと歩ける行程ですから、コースタイムを気にせずにゆったりと山と紅葉を楽しみましょう。

紅葉登山の場合、山頂辺りでは寒いこともありますから、防寒具、雨具を忘れずに持って行きましょう。

2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/10/19−2018/10/20 訪問

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