写真:旅人間
地図を見る岐阜県の山間部に位置する恵那市を走る明知鉄道では、地元の食材を生かした料理が車内で味わえる「急行大正ロマン号」が大人気。“日本一の農村風景”と称された富田地区を横目に見ながらご馳走が食べられるグルメ列車です。
明知鉄道の終着駅である明智町は、戦国武将の明智光秀の生誕の地と言い伝えがあり、2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』にちなみ、明智光秀をデザインしたラッピング車両が運行しています。
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地図を見るこの車両は、赤色と金色の波模様で戦乱の様子を表現され、鎧兜姿の光秀と麒麟が描かれています。車内の吊革が桔梗紋になっている点も見逃せません。
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地図を見る恵那駅から明智駅までを結ぶ急行大正ロマン号は、季節に応じ「寒天」「きのこ」「山菜」「自然薯」などの企画車両が運行します。
ちなみに、「寒天列車」は細寒天の生産量日本一の恵那市山岡町の寒天の懐石料理が楽しめ、「枡酒列車」は岩村のお酒が飲み放題で飲み比べが出来ます。今回は秋に大人気の「きのこ列車」を紹介しましょう。
※全て要予約です。
※運行期間や金額などの詳細は公式サイトでご確認下さい。
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地図を見るこの「きのこ列車」とは、毎年9月から11月末までの期間限定で、地元で採れたキノコ料理をメインにローカル列車に揺られながらご馳走が味わえる企画車両のこと。
恵那駅に到着した急行大正ロマン号の食堂車「きのこ列車」に乗り込むと、車内に設置された長机にお弁当がズラリと並んでいます。
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地図を見る指定された自分の席に座りメニューを見ると非日常的なキノコの数々。そして車内に良い香りが充満し始めたと思えば、松茸ご飯の到着です。
お弁当箱の一例を言えば、焼き松茸、ロージ茸の生姜和え、あみ茸のみぞれ和え、赤茸とほうれん草の胡麻和え、舞茸の天婦羅、松茸の天婦羅、香茸の甘煮など。そして、お代わりOKの松茸ご飯に松茸の土瓶蒸し。「松茸たっぷり!」とっても贅沢です。
※料理の内容は、その時によって変わります。
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地図を見る普段は滅多に口にしない珍しいキノコが食べられるだけでなく、料理の説明とキノコの特徴も教えてくれるので、この列車に乗ると、キノコへの親近感がグン!と上がります。
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地図を見る急行大正ロマン号の企画車両と聞けば、いかにも観光列車と言った雰囲気を感じます。しかし実際には毎年楽しみで乗っている言う地元の人も少なくありません。中には「私の家は次の駅なんですよ」と言う方も…。料理も人も地元密着で、とっても素敵です。
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地図を見るこの急行大正ロマン号では、列車に乗って料理を楽しむだけではなく、一緒に乗車しているアテンドさんの軽快なトークも魅力です。
例えば、縁起の良い駅名の「極楽駅」や、女城主で知られる岩村城の玄関口「岩村駅」を通過する時の説明は楽しく、列車に向かって手を振る人の姿が見えると「あれは肉屋の○○さん」と教えてくれるなど、爽やかなローカル感が車内の雰囲気を和ませてくれます。
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地図を見る急行大正ロマン号は、その名の通り“急行列車”ですが、恵那駅から明智駅までの所要時間は各駅停車の列車より長くかかります。
つまり、「停車駅は少ないけれど、各駅停車よりゆっくり走る急行列車」と言うワケ。このホノボノ感がたまりませんね。
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地図を見る恵那駅を12時25分に出発した大正ロマン号は、明智駅に13時19分に到着します。
この後は、明智駅周辺の日本大正村の散策はもちろん、手渡された「通行手形(一日乗車券)」で岩村駅まで移動して城下町の散策、また花白温泉駅で温泉に入って帰っても良いでしょう。この先のプランは自由です。
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地図を見る明智駅に着いた後の過ごし方として、やはり「日本大正村」の散策が一番おすすめです。かつて生糸の生産地として栄えた明智町は大正時代の佇まいを色濃く残し、街並みも人情も含めて日本大正村と呼ばれています。
そんな日本大正村では、大正路地を通り、無料で入れる大正村役場や逓信資料館、有料施設の大正村ロマン館は必ず立ち寄っておきたい。この時に日本大正村運営の有料施設が全て入館できるフリーキップ(500円)を購入しておくと便利ですよ。
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地図を見るまた、明智駅から5分も歩けば「光秀公手植えの楓」で知られている八王子神社、その先の龍護寺には「明智光秀公の供養塔」があり、光秀ゆかりの地巡りも出来ます。
時間に余裕があれば、明智光秀の生誕の城と言われている明知城跡まで足を運んでみましょう。龍護寺から本丸跡まで往復にかかる時間は1時間ほどが目安です。
(明智光秀の出生地については諸説様々あります)
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地図を見る時間があってもなくても、絶対に立ち寄っておくべきは「大正村浪漫亭」です。明智光秀にちなんだグルメやお土産品が充実し、特に2019年パッケージデザイン賞を受賞した「光秀玉手箱」は買って帰りたいお土産の一つ。
他にも、何か面白いものを探しているなら、大正村浪漫亭に立ち寄れば、きっと何か楽しい発見が見つかるはず。ここは本当におすすめ!
申込み先:明知鉄道株式会社
運行期間:9月1日〜11月30日
(月曜日は祝日のみ運行)
運行時刻:恵那駅出発:12時25分−明智駅到着:13時19分
料金:5,500円(往復の運賃を含む)
定員:30名 ※要予約
電話:0573-54-4101(9時〜17時)
その他の企画列車に関しては、公式サイトでご確認下さい。
尚、明智光秀のラッピング車両は2021年3月まで予定。
2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:岐阜県
この記事を書いたナビゲーター
旅人間
レンタカーでアメリカの国立公園を中心に3ヵ月ほど旅した時、ガイドブックにのっていない大自然の魅力に出会い、これらを紹介したいと感じたのがライターになったキッカケ。その後、シンガポールに長期滞在し、東南…
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