ドイツの温泉地バーデン・バーデンで楽しむ古城トレッキング

ドイツの温泉地バーデン・バーデンで楽しむ古城トレッキング

更新日:2019/10/19 12:45

藪内 成基のプロフィール写真 藪内 成基 フリーランス城ガイド
海外の温泉地といえば、ドイツ南部のバーデン・バーデンがよく知られます。バーデンとはドイツ語で「入浴(する)」を意味し、まさに温泉地を表す地名です。入浴はもちろん、じっくりと散策も楽しむのがドイツの温泉地での過ごし方。森林浴にぴったりな、古城へのトレッキングコースもご紹介します。

古城トレッキングで森林浴を満喫!

古城トレッキングで森林浴を満喫!

写真:藪内 成基

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バーデン・バーデンBaden-Badenの歴史は古く、約2000年前に発見されたという温泉が湧いています。ローマ人が侵入し、3世紀頃まで居住していました。ローマ人によってローマ浴場が造られ、アウレリウス温泉と呼ばれるようになりました。

歴史を感じさせる古城が、町の背後の山上にたたずんでいます。アルテス・シュロスAltes sShloss通りからトレッキングのスタート。気持ちのいい森の中で、ドイツの豊かな自然を満喫しながらトレッキングが楽しめます。

古城トレッキングで森林浴を満喫!

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地元の人々がウォーキングや犬の散歩をしており、落ち着いた雰囲気のコースです。分岐点では案内板がありますので、順を追っていけば迷いません。

古城トレッキングで森林浴を満喫!

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ちなみにドイツ語でアルテスaltesは「古い」、シュロスshlossは「城」を意味します。ですので、アルテス・シュロス通りは「古(い)城通り」を意味します。ドイツで城めぐりをしているとよく見かける言葉ですので、覚えておくと目印になります。

山上の古城・ホーエン・バーデン城

山上の古城・ホーエン・バーデン城

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約2qのトレッキングコースを登り切ると、山上の古城にたどりつきます。12世紀に遡る起源をもつホーエン・バーデン城Altes Schloss zu Hohenbadenです。城の中でも上部が最も古い部分です。

山上の古城・ホーエン・バーデン城

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城の下部は、14世紀後半にベルンハルト1世 (バーデン=バーデン辺境伯) Margrave Bernhard Iの命令で拡張されました。城の中庭にあり主要な建物である、印象的なベルンハルト築の建物は、バーデン辺境伯の重要性が高まっていたことを示しています。

山上の古城・ホーエン・バーデン城

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しかし、ホーエン・バーデン城は役割を終えてしまいます。1497年、谷のより快適なノイエス・シュロス(新しい宮殿)に移動。16世紀後半に火災が発生して以降、ホーエン・バーデン城は廃虚となってしまいました。

バーデン・バーデンが人気の温泉地になった19世紀に、ホーエン・バーデン城は注目を浴びることになるのです。城に上がってみると、ライン渓谷やバーデン・バーデンの町並みが一望できる、絶好のビュースポットです。

<ホーエン・バーデン城の基本情報>
住所:Alter Schlossweg 10, 76532 Baden-Baden
電話番号:+49-7221-2815250
アクセス:バーデン・バーデン観光案内所から徒歩約50分

カラカラ浴場やフリードリヒス浴場で温泉体験

カラカラ浴場やフリードリヒス浴場で温泉体験

写真:藪内 成基

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ホーエン・バーデン古城のトレッキング後は、ふもとの温泉地で散策を楽しんでみましょう。

バーデン・バーデンは中世から高級リゾート地として栄え、18〜19世紀には、ホテルやカジノが整備。ヨーロッパ中の王侯貴族や文化人がこの地を訪れるほどでした。ドストエフスキーやビスマルク、ヴィクトリア女王、ナポレオン3世などが滞在したといわれています。

カラカラ浴場やフリードリヒス浴場で温泉体験

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訪れたい温泉施設には大きく2つあります。まずは近代的な大温水プールがあるカラカラ浴場Caracalla Therme。屋内と屋外に温度の異なる7種類の浴場が備わり、観光客でも立ち寄りやすくなっています。

<カラカラ浴場の基本情報>
住所:Roemerpl.1,76530 Baden-Baden
電話番号:+49-7221-275940
アクセス:バーデン・バーデン観光案内所から徒歩約8分

カラカラ浴場やフリードリヒス浴場で温泉体験

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カラカラ浴場の近くには、ローマン・アイリッシュ浴場のフリードリヒス浴場Friedrichsbad-Das Roemisch-Irische Badが立ちます。案内番号順に従って周りながら、異なる温度の熱蒸気浴室や、水浴など様々な種類の浴室が体験できます。

水着着用であったり、男女混浴であったりと、最初は日本の温泉との違いに戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れますのでぜひ体験してみてください。水温は少し低めですが、じっくり入っているうちに、身体がポカポカしてきますよ。

<フリードリヒス浴場の基本情報>
住所:Roemerpl.1, 76530 Baden-Baden
電話番号:+49-7221-275920
アクセス:バーデン・バーデン観光案内所から徒歩約7分

ドストエフスキーらが滞在した温泉地

ドストエフスキーらが滞在した温泉地

写真:藪内 成基

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ドイツの温泉といえば、「クアパーク」も特徴のひとつです。カラカラ浴場やフリードリヒス浴場がある「温泉療養地区」の向かいには、「クアパーク地区」が広がります。温泉施設のほか、劇場や美術館、カジノが並びます。

ドストエフスキーらが滞在した温泉地

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クアパーク地区には、カジノやレストランを併設したクアハウスKurhausがあります。1823年に完成した、白亜の建物は高級感が漂っています。

<クアハウスの基本情報>
住所:Kaiserallee 1,76530 Baden-Baden
電話番号:+49-7221353207
アクセス:バーデン・バーデン観光案内所から徒歩すぐ

ドストエフスキーらが滞在した温泉地

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ギリシア風の建物はトリンクハレTrinkhalleと呼ばれ、約90メートルのアーケードをもつ飲泉場。内部では温泉を飲用(飲泉)できるようになっています。ドイツで重要視されている飲泉を試してみてはいかがでしょうか。

柱に囲まれた壁面に描かれている、黒い森地方の伝説をテーマにしたフレスコ画もお見逃しなく。

<トリンクハレの基本情報>
住所:Kaiserallee 3,76530 Baden-Baden
電話番号:+49-7221353207
アクセス:バーデン・バーデン観光案内所から徒歩約2分

フランクフルトから約1時間20分

フランクフルトから約1時間20分

写真:藪内 成基

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バーデン・バーデン観光の起点となるバーデン・バーデン駅までは、フランクフルト中央駅から特急列車ICEで約1時間20分。バーデン・バーデン駅から、町の中心地レオポルト広場までは路線バスで約10分です。

ドイツ南部と聞くと遠いと感じるかも知らませんが、公共機関で十分アクセスできますよ。

古城トレッキングと温泉の楽しみ方

ドイツの温泉リゾート地、バーデン・バーデンで楽しむ古城トレッキングをご紹介しました。入浴と森林浴を楽しみながら、じっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。

ホーエン・バーデン城やカラカラ浴場、フリードリヒス浴場については、下記の関連MEMOもご参照ください。

2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/11 訪問

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