横浜市電保存館で、昔懐かしい路面電車と再会しよう

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横浜市電保存館で、昔懐かしい路面電車と再会しよう

横浜市電保存館で、昔懐かしい路面電車と再会しよう

更新日:2018/01/29 09:51

池口 英司のプロフィール写真 池口 英司 フリーライター、フォトグラファー 日本写真家協会(JPS)会員

横浜市磯子区にある横浜市電保存館は、昭和47(1972)年まで運転されていた横浜市電の車庫跡を利用して建てられた博物館です。館内には7両の電車が保存され、鉄道模型レイアウト(ジオラマ)や、運転シミュレーターもあり、いろいろな楽しみ方ができます。ぜひ、家族と一緒に、昔懐かしい電車に会いに出かけてみて下さい。

館内に7両の電車を保存

館内に7両の電車を保存

写真:池口 英司

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1972(昭和47)年3月31日まで運転されていた横浜市電。全盛期には横浜駅前、桜木町駅前、生麦、本牧、屏風ヶ浦などの各方面に51キロあまりの路線を保有していました。市電(路面電車)は、地下鉄などと違い、長い階段を上り下りすることなく、すぐに電車に乗ることができる、気軽に利用できる交通機関として親しまれましたが、日本の他の多くの都市に存在していた路面電車と同様に、クルマの通行の妨げになるということをいちばんの理由として廃止されてしまいました。

横浜市電保存館は、滝頭(たきがしら・美空ひばりの出身地です)にあった車庫の跡を利用して建てられた博物館で、館内には7両の電車が保存されています。電車の中を見学することもでき、木製の床や当時の車内広告などに、昔懐かしい日々を偲ぶことができます。

珍しい形の電車も保存

珍しい形の電車も保存

写真:池口 英司

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写真は館内にある「電停カフェ」。休憩のスペースとしてテーブルとイスが置かれ、飲み物の自動販売機も設置されています。そのかたわらには、ビデオモニターもあって、横浜市電が動いていた当時の映像が流されていました。電車が走ってゆく背後には、今は姿を消した洋菓子店が写っていたりして、横浜の昔の風景を知っている人には、たまらなく懐かしい映像となっています。

写真の右奥に写っているのは、無蓋貨車10号。工事用の資材運搬や、パレードが行われる時の花電車などに使用されたのだそうです。
それからもう一つ、左手に写っているのが、試験塗装を再現した1500形です。電車の色を検討する際に、サンプルとしてこの塗り分けが登場したのですが、車庫内でのチェックが行われただけで、実際の営業運転には使用されなかったのだとか。

珍しいOゲージのレイアウトには横浜の歴史的建物も

珍しいOゲージのレイアウトには横浜の歴史的建物も

写真:池口 英司

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こちらは鉄道模型コーナー。この鉄道模型は「Oゲージ」という規格を採用したもの。縮尺は1/45。このサイズですと、新幹線電車などは1両がひと抱えほどになる迫力のある大きさとなります。ちなみに、大きな模型屋さんなどに数多く並んでいる「Nゲージ」は、縮尺1/150。迫力は段違いです。
車両が走り回るレイアウト(最近はジオラマと呼ばれることも多くなっていますが)には、「横浜3塔」、赤レンガ倉庫などの歴史的価値の高い建物も建てられています。写真の左手前に見える茶色の建物は、昔の横浜駅(東口)駅舎です。今はルミネが建つ場所に、昔はこんな建物が建てられていました。

ずらりと並ぶOゲージ模型

ずらりと並ぶOゲージ模型

写真:池口 英司

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こちらは、横浜市港北区に在住していた故・吉村栄氏のコレクションを展示した「模型コレクション」のコーナー。やはりOゲージの模型です。蒸気機関車(SL)だけでも43両が並んでいるという規模は壮観。Oゲージという規格の模型は、昭和20年代までは、日本の鉄道模型の主流となっていました。

館内を歩いていると、職員の人が「こんにちは」「館内は自由に撮影して下さい」というふうに、声をかけてくれます。決して大きな博物館ではないのですが、そんな明るい雰囲気も、この博物館の大きな魅力となっています。このほかにも、HOゲージとNゲージのレイアウト、横浜市営地下鉄の運転体験ができるシミュレーター、横浜市電の歴史を紹介するコーナーなどがあります。

今は自動車用となった、昔の路面電車用のトンネル

今は自動車用となった、昔の路面電車用のトンネル

写真:池口 英司

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写真は、横浜市電保存館からは少し離れた、元町商店街から本牧に向けて数百メートルほど行った先にあるトンネルです。まだ路面電車が走っていた頃、このトンネルは、電車専用のトンネルとして利用されていました。路面電車が廃止となった後、線路が撤去され、トンネルも幅を広げて現在の姿となりましたが、路面電車のトンネルは全国的にも珍しいものでした(今は長崎の路面電車にトンネルがあります)。

路面電車という魅力的な乗り物

全国で路面電車が姿を消していったかたわらで、それでも、都電荒川線、広島、長崎、函館、豊橋、富山などには、今では路面電車が残り、使いやすい乗り物として市民に親しまれています。横浜市でももう一度LRT(Light Rail Transit=路面電車の現代版)の建設計画も浮上しているそうですが、もし、この計画が実現したのなら、どれほど素晴らしいことでしょう。横浜市電保存館で、美しい姿で保存されている車両を見ていると、もう一度これに乗って、横浜の街を走ってみたいという気持ちになってくるのです。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/05/10 訪問

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