長野県北八ヶ岳の“白駒の池”周辺は「苔の森」と呼ばれる、コケの楽園。びっしりと生えているのは、深い緑色のコケ・コケ・コケ…!「苔の森」は、緑一色の神秘的な世界が広がり、訪れた人に癒やしと安らぎをあたえてくれます。
コケがびっしりと生え揃うのは、6月中旬〜7月末頃にかけて。毎年11月上旬まではコケの森を楽しむことができます。写真のようなコンモリ成長したコケを見たい方は、7月以降がオススメです。
写真:安藤 美紀
地図を見る「苔の森」へのアクセスは、都心から車だと約3時間30分。カーナビを設定しても出てこないことがありますので、国道299号(メルヘン街道)沿いにある“北八ヶ岳の白駒の池 駐車場”を目指しましょう。白駒の池の駐車スペースは、200台(駐車料金は1日500円)。駐車場の敷地内にトイレも用意されているので、先にすませておいたほうが安心です。
写真:安藤 美紀
地図を見る国道を渡ると、すぐ目の前にあるのが苔の森。森の中へ1歩足を踏み入れれば、辺り一面に広がる“緑のコケの世界”に目を奪われてしまうことでしょう!
苔の森周辺は、標高2100m。毎年11月中旬から翌年4月中旬の間は雪が多く、苔の森へ繋がる国道299号が一旦通行止めになります。苔の森に入れるようになるのは、毎年5月下旬に開催される“苔の森開き”が行われた後。標高の高い北八ヶ岳では6月上旬まで雪が残ることがあります。
<苔の森開き 情報>
2021年5月30日(日)
写真:安藤 美紀
地図を見るコケというと、小さくて可愛いイメージがありますよね?苔の森に足を踏み入れると、驚くようなコケの世界が広がっています。足元に広がるコケ以外に、木に生息するコケ、倒れた木にしか生息しないコケなど、大きさも形もコケの種類はさまざま。今まで見てきたコケのイメージが、大きく変わるかもしれません。
苔の森に生息するコケの種類は、なんと485種類!カメラ好きの方なら、種類豊富なコケの中から“自分だけの小さな世界”を切り取れる、最高のフォトスポットです。コケの写真を綺麗に撮りたいときは、日当り良好な場所よりも、薄暗い場所のほうがコケの色が綺麗に出やすくなります。
写真:安藤 美紀
地図を見る苔の森では、趣の異なったコケを見ることができるポイントが10箇所もあり、それぞれ違う森の名前がつけられています。例えば、白駒の池 駐車場から一番近い森は「白駒の森」と呼ばれ、見応えのある原生林が生い茂っていたり、樹木に付くコケがたくさん生息しています。
他にも「黒曜の森」と呼ばれる森は、風鈴のように垂れ下がった胞子体の珍しいコケを見ることが出来るんですよ。筆者イチオシは、白駒の池の向こう側にある「もののけの森」。ジブリみたいな景色が広がっています!
写真:安藤 美紀
地図を見る苔の森散策で見落とせないのが、「日本で最も標高が高い池」と言われている標高2115mの白駒の池です。駐車場からだと、ここまで歩いて約20分程度。湖畔をぐるっと一周すると約1時間30分かかります。
白駒の池は、湖面に映し出された彩り豊かな緑も印象的。特に紅葉のシーズンは色鮮やか景色に囲まれるのでオススメです。
写真:安藤 美紀
地図を見る苔の森へ来たら、ルーペ片手にコケに近づいて観察してみましょう。一目見ただけでは、緑の敷物のようにしか見えなかったコケも、ルーペを通してみると、ちゃんと葉や茎の形が見えるようになります。
ルーペは、4〜5倍のものでも十分コケを観察することができます。安いものだと数百円で購入できますので、苔の森へ行く時には持っていきたいオススメのアイテムです。
写真:安藤 美紀
地図を見るコケについて全く知らないという方も、ご安心ください。苔の森では、年に数回、コケのプロフェッショナルによる「観察会」が行われています。観察会では、白駒の池周辺にある4つの山小屋主人の案内に加え、コケに精通した方々によるユニークなコケの解説を聞きながら、チームに分かれてコケを観察していきます。
山小屋に戻った後は、顕微鏡を使ってさらに詳しくコケを観察したり、日本蘚苔類学会の先生による、スライドショーを使った講義なども予定されています。人数限定なので、気になる方は、早めにご予約を。
<2021年の観察会スケジュール>
・6月19日(土)/20(日)白駒荘(TEL 090-1549-0605)
・7月3日(土)/4日(日)麦草ヒュッテ(TEL 090-7426-0036)
・7月24日(土)/25日(日)青苔荘(TEL 090-1423-2725)
・8月14日(土)/15日(日)青苔荘(TEL 090-1423-2725)
・9月4日(土)/5日(日)高見石小屋(TEL 080-2188-4429)
・10月16日(土)/17日(日)麦草ヒュッテ(TEL 090-7426-0036)
※先着順となります。
雨に濡れるとコケは水分を含み、いっそう鮮やかな緑色に。梅雨時期の苔の森は、しっとりした美しい森になります。(雨の日は、足元がぬかるんで歩きにくくなりますので、長靴があると良いでしょう。)また、苔の森周辺の北八ヶ岳は、真夏でも気温20℃前後と、とっても過ごしやすくて快適。9月下旬〜10月中旬は紅葉シーズンに入るので、鮮やかな紅葉と苔の森を合わせて楽しむことができます。
苔の森は、都心から車で3時間半と近く、国道から1歩入ればすぐそこは癒しのオアシス!コケについて今まで気にしたことが無い方でも、苔の森を訪れれば、驚くような別世界が広がっています。気軽に行けて都会の喧騒を忘れられる「苔の森」で、足元に広がる圧巻のコケの世界を楽しんでみませんか?
2021年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/11/30更新)
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