世界最長を誇るナイル川は、赤道直下のタンザニアなどを水源とし、エジプトで地中海に注ぐ全長6,600kmの大河です。古来より水運や農業・生活用水として流域に恵みを与え続けてきました。
ナイル川クルーズは、南エジプトのルクソール−アスワン間(またはその逆)で、3泊〜4泊で運行するコースが最も人気です。多くの船会社や旅行会社で取り扱っているので、インターネットやカイロ市内の旅行会社などで探してみると良いでしょう。
早速ルクソールからクルーズ船に乗船です。気のいいエジプト人スタッフがウェルカムドリンクと笑顔で出迎えてくれます。もちろん船によって多少異なりますが、通常4階建てくらいの中型船で、客室にはゆったりしたベッドはもちろん、ソファーもあり、スーツケースも広げられるほど思った以上に広いつくりです。
日本人にはありがたいことにバスタブも付いていますし、船自体は小ぶりなため、全客室が窓付きで、心ゆくまでナイル川の流れを眺められるのもうれしい限りです。
停泊・下船しての観光は、気温が低い朝夕に設定されることが多く、日中は航行します。特に夏場の日中はうだるように暑くなりますので、冷房の効いた船室や屋上デッキのプールで涼むのが正解です。
船内には、エジプト雑貨や衣装・アクセサリーなどの売店もあります。
船内にはレストランがあり、3食付きですので食事の心配はいりません。イスラム教国のエジプトでは、アルコールを飲める場所は限られますが、船内ではキンキンに冷えたビールや珍しいエジプト産ワインもお楽しみいただけます。
夜は船内のラウンジで、ベリーダンスショーなど毎日異なる催しで楽しませてくれるので飽きることがありません。
出航した船は、エジプト国旗を翻しながら緩やかなナイル川をゆっくりと進みます。川岸には、水浴びする子供たちなど村人の生活などが垣間見えます。
夕方になると、ナイル川は薄紅色に色を変えながら暮れていきます。鏡のような川面をすべるように静かに進む船上から眺める至福の時です。
視線を落とすと、前部甲板ではイスラム教徒の乗組員たちが熱心に夕方のお祈りをしていることも。異国を旅していることを実感するひとときです。
翌朝、気温が下がり無風になった川面は鏡のように美しく凪いでいます。湿地帯では水牛が草を食んでいたりと河畔の景色はまさにナイルの賜物です。
この区間では一度、水位調整の水門を通過します。船がスピードを落とすのを見計らって、どこからともなく物売りの小舟が現れ、「ヘイ ミスター、30ドルでどう?」などと言って屋上デッキにエジプト綿のテーブルクロスやタオルなどを投げ込んできます。
写真:ジュマペル ヤマモト
地図を見る「う〜ん 20ドルなら買うよ!」などと大声で交渉しながらお金を投げ返すやりとりが楽しいです。小舟は水門の中に入れないので、門が閉じられると、商談途中でお金をとりそびれるかわいそうな物売りも...
写真:ジュマペル ヤマモト
地図を見る寄港地の町には、エジプトが誇る世界遺産を含む紀元前の遺跡が多く残されており、特に河岸に面したコムオンボ神殿は、船が目の前に接岸し徒歩で観光することが可能です。
写真:ジュマペル ヤマモト
地図を見るエジプト遺跡の魅力は、周辺古代文明とは全く異なる神話世界とそれを記した絵文字(ヒエログリフ)、そしてその年代の古さに反する保存状態の良さが挙げられるでしょう。もちろん一部修復されているものの、今から2300年前のものとは思えない美しさを保っています。
写真:ジュマペル ヤマモト
地図を見るナイル川河畔にあるだけあって、守護神はナイルの豊穣の神。ワニ神「セベク神(写真中央右)」です。隣接する博物館には、ワニのミイラも状態良く展示されており興味をひきます。
連泊で寝ているうちに次の目的地につくことができるナイル川クルーズはとっても楽ちんです。今回はご紹介していませんが、流域には素晴らしい世界遺産のルクソール神殿やアブシンベル神殿もありますので是非ご利用ください!
2019年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事を書いたナビゲーター
ジュマペル ヤマモト
私は、これまで旅先で様々な人に出会い、風景やモノを見て、感動したりド肝を抜かれたり、時にはヘコんだりしてきました。そしてそれらの経験は、私の人生に多くの影響を与え、成長させてくれました。そうです、旅は…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
旅行ガイドを検索!
(2025/2/15更新)
- 広告 -