入り口前の2つのハートのオブジェがアイコニックな「モントリオール美術館」。
1879年開館のカナダ最古の美術館で、通常チケットで写真の「Jean-Noeal Desmarais Pavilion」ほか、別館の「Michal and Renata Hornstein Pavilion for Peace」、「Michal and Renata Horstein Pavilion」、「Liliane and David M. Stewart Pavilion」、「Claire and Marc Bourgie Pavilion」の展示物をすべて廻ることができます。
モントリオールは冬場の最高気温が氷点下とかなり冷え込みますが、嬉しいことに地下部分でそれぞれの館がつながっているので、移動がラクチン。
こちらは入口からすぐのギャラリー。最初のお部屋から絵画や彫刻を多数楽しめるようになっています。
ちなみにこの右側のお部屋は壁が一つのスクリーンになっており、壁に反射した映像が動くようになっています。展示だけでなく展示方法にも工夫が施されているので、ぜひチェックしてみてください。
奥の「Michal and Renata Hornstein Pavilion for Peace」の4階部分には、精巧に作られたルネッサンス様式の世界的な建造物の模型が飾られています。
写真は、イタリアのフィレンチェ歴史地区にあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の模型。美しいフォルムの外観としっかりとした設計の骨組みまで見事に復元されており、この模型からも容易に当時の建築技術の高さがうかがえます。
サイドには、同じく世界遺産のフランス・ブルージュのサン=テチエンヌ大聖堂など数点の模型も。
こちらの「The Table U」という作品は、テーブルの上の重なったグラスと床上の割れたグラスが異彩を放っています。現代にはびこった消費社会を悲嘆した作者が、壊れやすいグラスを「人の一生」に例えて作品にしたもの。
作品を通してアーティストのメッセージが言葉以上のちからで伝えられるアートの真髄が感じられます。
アートの題材として少し珍しいのが、地下2階の渡り廊下にあるこちらの作品。
人物画や風景画ではなく、建物の内装を描いたもので、シンプルな色合いで直線や曲線を活かして忠実に描かれ、まるで写真のよう。日の光が当たった反射や影がうまく計算されていて、とても引き込まれますね。
2019年11月〜2020年2月2日には、企画展「Egyptian Mummies」が「Michal and Renata Hornstein Pavilion」内の1,2階部分で催されます。
数々の美術館や博物館で古代エジプト展は開かれていますが、大きなホール内にいくつも並ぶミイラの数々が、改めて古代エジプトの神秘を際立たせます。
広い館内には、「なにこれ?」というようなかわいらしい展示や、ユニークなものも。上の写真は、「Claire and Marc Bourgie Pavilion」内4階のイヌイットアート。
こちら、なんとクジラの骨から作られているんです。何かのアニメーションに出てきそうなユニークなキャラクターですね。
「Lilian and David M. Stewart Pavilion」には、モダンなデザインの家具が多数展示されています。色とりどりのソファや様々な形の壺、ユニークな形の収納棚などが、吹き抜けの1,2階に広々と鎮座します。
写真のように、吹き抜けの壁一面に並べられた椅子は迫力満載。実用面だけでなく、目で見て楽しむため、家を心地よい空間にするため、というデザインの力を感じます。
「モントリオール美術館」に来たら最後にぜひ訪れたいのがこのギフトショップ。ポストカードやアーティスティックな文房具だけでなく、ピカソの絵を題材にしたクッションや、企画展示にまつわる期間限定グッズ、アートに関心が寄せられるような子ども向けグッズまで豊富に取り揃えられています。
美術館に訪れた記念に、アートが好きな友人へのお土産に、ぜひ一つ購入してみてはいかがでしょうか。
<モントリオール美術館の基本情報>
住所:1380 Rue Sherbrooke Ouest, Montreal, QC H3G 1J5
電話番号:+1-514-285-2000
アクセス:地下鉄Guy-Concordia駅から徒歩5分
お次は、同じくダウンタウン内のPlace-des-Arts駅から直結の「モントリオール現代美術館」。現代アートとしてはカナダ唯一の美術館となっています。
ギャラリーは地上階、1階、地下1階から構成されています。
写真は1階のギャラリー。「Francis Alys」や「Janet Werner」など複数のアーティストによるアート作品が展示されています。
こちらは2019年の作品「Still Life with Witch」。
他にも制服を着た人間の顔部分がクマになっている「Beear」という作品など、ユニークな作品の数々が印象的です。
このように、写実的ではなくアーティストの自由な発想からの世界が融合されており、どの絵も個性に溢れています。アーティストのインスピレーションが伝わってきますね。
上の写真はモントリオールの二人のアーティストが手掛けた、雑誌や本の様々な切り抜きを集めたギャラリー。「Image Banks(画像の銀行)」を意図して作られています。
カラフルな写真、白黒の写真。人物が映った写真、建物を映した写真。壁一面に写真が貼られているので、一枚一枚じっくり見ることができます。いろいろな出版物の写真を眺めていくだけで、かなり時間が経過してしまうかも。
こちらは、「Children’s Games」というセクション。20を超える巨大なスクリーンで、世界の子供たちが遊ぶ様子が上映されています。
アフリカの子供たちの石を使った遊び、海辺の子供たちの石を水面に投げる遊び、入り組んだ路地裏を使った鬼ごっこ、線路でのビー玉転がし、石畳の坂でのペットボトル蹴り…。
世界の遊びが異なるのはもちろんのこと、デジタルではなくその土地で継承されてきたであろう知恵の凝縮された遊びは、今も健在です。
こちらは、Alein Peiementの「BLEU de BLEU」(=「BLUE of BLUE」)という作品。モントリオールのダウンタウンからピエールエリオット国際空港までの国道20号線の昼夜のコンクリートとアスファルトの景色を凝縮したもの。
青い光に包まれたモントリオールの街をアートに昇華した数々の作品をご覧になれます。その他、映像によるシミュレーションの展示もあるので、引き込まれること間違いなしです。
<モントリオール現代美術館の基本情報>
住所:185 Rue Sainte-Catherine O, Montreal, QC H2X 3X5
電話番号:+1-514-847-6226
アクセス:地下鉄Place-des-Arts駅から直結
モントリオールの2大美術館、「モントリオール美術館」と「モントリオール現代美術館」は、アートに触れる機会を提供し、絵画や写真、映像とあらゆる手段を通じて、訪れる人に斬新なインスピレーションや発見を与えてくれます。アートを楽しむことは、日々の生活を豊かにし、日常を彩ってくれることでしょう。皆さんも、アートの世界の扉を開けてみてはいかがでしょうか。
2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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