写真:野水 綾乃
地図を見る世界遺産「富岡製糸場」にも近い、群馬県南西部の下仁田町に下仁田温泉の一軒宿「清流荘」はあります。上信電鉄下仁田駅からは車で5分、上信越道下仁田インターからも10分ほどの近さ。それなのに宿は秘湯の趣がたっぷり。2万坪という広大な敷地には小川が流れ、大きな池が広がり、あるがままの自然の中に溶け込むように佇んでいます。
写真:野水 綾乃
地図を見る客室は本館にも6室ありますが、おすすめは6棟7室ある離れ。1軒の家屋のように独立した造りになっていて、プライバシーもしっかり確保されています。
写真の離れ「滝見」は、8畳のダイニングスペースを中心にして、7.5畳と4.5畳の2つの和室が付いています。三世代家族でもゆったり利用できる広さ。食事は朝夕とも部屋食でいただけます。
離れは平日・休前日とも2名1室1万円台から利用できてかなりお得。温泉付き離れでも2万円台前半から利用できます。
写真:野水 綾乃
地図を見る清流荘の温泉は、日本の温泉のわずか0.5%しかない二酸化炭素泉(炭酸泉)です。二酸化炭素泉は、お湯に溶け込んでいる炭酸ガスが皮膚から吸収され、毛細血管を拡げて血圧を下げる効果があり、冷え性の改善にも良いとされています。
まずは庭を歩いた先にある野趣あふれる露天風呂へ。よく見ると浴槽が2つに分かれています。手前の茶色く濁った湯のほうが源泉そのままの浴槽、透明な湯があふれる大きな浴槽は加温アリの温泉です。清流荘の源泉は13度しかないため、やむを得ず加温をしていますが、露天風呂にだけ源泉そのままの温度の浴槽が付いています。
源泉浴槽は大人1人が入るといっぱいの広さ。13度の源泉に恐る恐る体を沈めると、細かな茶色い湯の花が体に付いてきます。加温浴槽と交互に温冷浴を楽しむのがおすすめで、次第に体がポカポカとしてくるはずです。
写真:野水 綾乃
地図を見る本館にも男女別の内湯があります。小さめの浴槽ですが、樹齢2000年を超える古代檜風呂です。こちらでは加温された源泉がゆっくり楽しめます。
写真:野水 綾乃
地図を見る花札の役として有名な「猪鹿蝶(いのしかちょう)」。清流荘では「蝶(ちょう)」を鳥(ちょう)類の雉(キジ)に変えた「猪鹿雉料理」が味わえます。しかもそれらジビエ肉はすべてエサにこだわり、裏山の自家農場で飼育したもの。ジビエ肉は鮮度やさばき方が大切と言われますが、それも宿で行って調理しています。
通常料理で味わえるのは、猪のボタン鍋や雉のお吸い物など。中央の鹿肉のたたきは事前予約制の別注料理です。とろけるような鹿肉のうま味が味わえますので、ぜひ注文してみて。
野菜も無農薬で自家栽培していますので、甘みのある下仁田ネギや鍋の野菜などの味わいも格別。そのほかにも鯉の洗いや清流で育ったヤマメといった普段なかなか食べられない逸品が登場します。
写真:野水 綾乃
地図を見るこちらも別注料理で人気の「猪のしゃぶしゃぶ」。純粋な猪肉の脂身の少ない部位をさっと湯にくぐらせて味わいます。猪は小麦や米ぬかなどをエサに飼育しているそう。豚肉よりも脂っこさがなく、肉のうま味が凝縮して感じられます。
写真:野水 綾乃
地図を見るもう1品ご紹介したいのが「猪のモツ煮」。一頭丸ごとさばいているので、珍しいモツなどの料理も用意することができます。自家栽培の野菜と自家製味噌がさらに味わい深さを増しています。
写真:野水 綾乃
地図を見る朝食にはこちらも裏山の自家農場で飼育されている烏骨鶏の卵が登場します。生卵で提供されますので、贅沢な卵かけご飯にして味わってみて。烏骨鶏の卵はニワトリよりも小ぶりですが、黄身の割合が多く、コクが感じられますよ。
いかがでしたでしょうか。下仁田温泉「清流荘」は、マイカーなら東京から1時間30分ほどで辿り着くことができます。「日本秘湯を守る会」に加盟の温泉宿の中でも東京から近く、手軽に行ける秘湯です。都会から少し逃れて自然の中で過ごしたい時、素朴な山の秘湯の宿に泊まりたい時などにぜひ訪れてみてください。
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(2024/4/18更新)
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