ルクセンブルクのクレルヴォーで見る世界的写真展「The Family of Man」

ルクセンブルクのクレルヴォーで見る世界的写真展「The Family of Man」

更新日:2019/11/29 13:29

岡本 大樹のプロフィール写真 岡本 大樹 原付旅人、アマチュア自然フォトグラファー
ルクセンブルク北部、古城街道にあるクレルヴォーという町で世界的にも有名な写真展が見られることをご存知でしょうか。最初はニューヨーク現代美術館で開催された写真展「The Family of Man」は、世界中を回ったその後にこの地に常設展として置かれることになりました。

世界中で約900万人もの観覧者を魅了した展示で、あなたも何かを感じてみてください。
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「The Family of Man」とは?

「The Family of Man」とは?

写真:岡本 大樹

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「The Family of Man」という写真展をご存知でしょうか。1955年にニューヨーク近代美術館(通称MoMA)で3ヶ月ほど開催され、その後には世界中を巡回。最終的に約8年をかけて38ヶ国を渡り歩きました。

総観客動員数は約900万人という世界的に見ても稀有な写真展で、2003年にはユネスコの世界記録遺産にも登録されたものです。

そんな写真展を40年以上常設展として開催しているのが、今回ご紹介するルクセンブルクの小さな町クレルヴォーにある「クレルヴォー城」です。

「The Family of Man」とは?

写真:岡本 大樹

そんな世界的にも有名な写真展がルクセンブルクで見られる理由は、MoMAでこの展示のディレクターをしていたエドワード・スタイケンという人物がルクセンブルク人であったため。

クレルヴォーはルクセンブルク北部に位置する小さな田舎の町ですが、古城街道の中にあり、多くの観光客が城目的で訪れる町。その城の中で写真展が開催されているというのも、興味深いポイントですよね。

テーマは「人間」?

テーマは「人間」?

写真:岡本 大樹

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では、ここからは展示の内容のご紹介を。館内に入るとシンプルな空間に多くの写真が並べられています。「The Family of Man」は、日本語訳では「人間家族」。

その展示は、結婚・誕生・遊び・家族・死・戦争といった、人類にとって決して切り離すことができない根源的なテーマに沿って写真を鑑賞していく形となっています。

シンプルな親子の2ショットなどもありますが、中には世界中の「恋に落ちる瞬間」といったユニークなゾーンもありますよ。

テーマは「人間」?

写真:岡本 大樹

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写真と並ぶ形で言葉も随所に置かれていて、その言葉はアインシュタインなどの著名人が残したものが多く、写真と共に一つの展示を完成させる重要なピースとなっています。

また著名人自身が被写体となっている写真もありますし、隣接する写真と世界が繋がっているように見える仕掛けも見られます。こちらは少年が書いている数式をアインシュタインが興味深そうに眺めているような配置になっていますよ。

テーマは「人間」?

写真:岡本 大樹

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ここにある写真が撮られたのはどれも1930〜50年ごろ、第二次世界大戦の前後です。その数年で変わった点が表現されているという点にもご注目ください。

こちらはパッと見たところ、家でくつろぐ家族の集合写真が並んでいる部屋かと思いきや、その周りの壁には工事現場などで働く労働者の姿が。これはアメリカとその他の国の対比が隠れたテーマとされています。

撮影者は273人、写真の数は約500枚

撮影者は273人、写真の数は約500枚

写真:岡本 大樹

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このように数々の写真を眺めていると、白黒ながらもそれぞれの写真に様々な特色があることがわかります。そして、興味は「撮影した人」へと繋がっていくことでしょう。しかしながら、実はこの写真展は単にある写真家の作品を並べただけのものではないのです。

実はこの写真展で展示されている作品は世界各国から集められたいろいろな人が撮った写真。その中には戦場カメラマンのロバート・キャパや、熊本県水俣の写真集を出したことで日本でもよく知られるユージン・スミスといった、世界的な写真家も多くいますが、ほとんど無名の人のものも同じように並んでいるのです。

作品の端にはそれぞれの写真の撮り手の名前が書いてあるので、気になった作品はその名前もチェックしてみましょう。

撮影者は273人、写真の数は約500枚

写真:岡本 大樹

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いろいろな写真家の作品が並ぶという形態はよく見られるものではありますが、ここは273人の写真家による約500枚の展示という超がつくほど大規模なもの。これほど多くの人の作品に触れることができる写真展はほぼないといえるでしょう。

しかも通常は、こういった形の展示であってもそれぞれの写真家の個性に目がいくものですが、ここでは最初から最後まで一貫してこの写真展のテーマを感じながら鑑賞することができるのです。

撮影者は273人、写真の数は約500枚

写真:岡本 大樹

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その理由はやはりディレクターであるエドワード・スタイケンの力によるところが大きいでしょう。展示を見ていると、写真の配置や大きさのバランスなど、一枚一枚を丁寧に吟味しながらこの場所を作り上げたことが想像されます。

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空間ごとに変わる雰囲気にも注目

空間ごとに変わる雰囲気にも注目

写真:岡本 大樹

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空間によって空気感が変わるというのもこの美術館の特徴の一つです。例えば、この場所は後半部分にある一部屋で、並んでいる写真にはブランコに乗っていたり、ホールでダンスを踊っていたりする人たちの姿が見られます。ここのテーマは「人間の音や動き」。

入場からこの部屋までは、結婚や出産などの吉事もあるものの、世界の労働の変遷など社会的な訴えかけを感じる展示が多く見られます。全体的に少し重い雰囲気を感じる方も多いでしょう。

しかし、その後にこの空間に入ると、いきなり軽く明るくなったような印象を受けます。その空気の違いは、写真から感じられる音や動きから作られているものだと、写真を細かく見ていくと気づくことができるでしょう。

空間ごとに変わる雰囲気にも注目

写真:岡本 大樹

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また写真の中に多くの笑顔が並んでいる点も、この部屋の雰囲気を演出していると言えます。しかも、その笑みは特別な瞬間に撮られたものというよりも、日常生活の中でのふとした一瞬を写し込んでいて、自然な明るさが感じられます。

展示方法だけでそんなに変わるものかな、と思うでしょう。もちろん個人差があるので人によって感じることは様々だと思われますが、そんな疑問を持たれた方は、ぜひここに実際足を踏み入れてみてくださいね。

世界中で開催された記録

世界中で開催された記録

写真:岡本 大樹

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また前述の通り、この展示は世界各国を巡回したものでもあります。最終的にこのクレルヴォーという地で常設展示に至るまでには、8年間で38ヶ国を巡りました。その巡回場所が列記された世界地図もあるので、チェックしてみてくださいね。

中でも多く開催されたのはヨーロッパとアメリカ、そして日本です。1956年には東京でもこの写真展が開催されています。

世界中で開催された記録

写真:岡本 大樹

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もし自分がその時にこの展示を見たならばどういったことを考えるだろうか、といった問いかけをするというのも楽しみ方の一つとなります。

1956年といえば、まだ日本では東京タワーさえ建っていないという時代。そんな中でこの作品たちと出会ったならば…ぜひ一度考えてみてくださいね。

世界中で開催された記録

写真:岡本 大樹

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写真自体だけではなくその配置や見せ方など、カメラや写真が好きという方にとっては様々な学びがある写真展「The Family of Man」ですが、それほど興味がないという方にもオススメできる魅力が詰まっています。

邦訳のタイトルが「人間家族」というのはすでにご紹介しましたが、人類を一つの家族と見立てて人種や階級を超えた融和を謳う、という解説がされてもいるこの写真展。

あなたはこの写真展からどんな「Family」を想うでしょうか。ぜひ一度体感してみてくださいね。

写真展「The Family of Man」の基本情報

開催場所:9711 Clervaux, クレルヴォー城内
電話番号:+352-28-41-98
開館時間:12:00〜18:00
休館日:月火

2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:Visit Luxembourg

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この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/10/04 訪問

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