鬼伝説が残る京都「大江山」で名物鬼そば&和紙作り

鬼伝説が残る京都「大江山」で名物鬼そば&和紙作り

更新日:2019/12/12 15:13

いまづる めぐのプロフィール写真 いまづる めぐ 旅ブロガー
京都は多くの歴史が残り、私たち日本人だけでなく、世界から注目を浴びる都市ですよね。そんな京都に鬼伝説があるのをご存知ですか?京都北部の大江山は、鬼の棲家と言われてきました。そんな鬼伝説が残る大江山では黒い鬼そばを盃でいただける「食堂 大江山」、世界が認める丹後二俣紙「田中製紙工業所」、元伊勢三社など歴史や伝統深い場所が多く残っているんです。

悪役の鬼のイメージから守護神へ

悪役の鬼のイメージから守護神へ

写真:いまづる めぐ

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大江山に住んでいると言い伝えられてきた酒呑童子。都で金品や女性の略奪を繰り返していた鬼の頭領、酒呑童子は源頼光が泥酔させ退治したことで知られています。現在では地元のヒーローとして大江の地元民から愛され、年に一度の酒呑童子祭りは大江山最大のお祭りとして多くの人々で賑わいます。また町には名前が付けられた個性豊かな鬼があちらこちらに!

悪役の鬼のイメージから守護神へ

写真:いまづる めぐ

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そんな鬼の町、大江山には平成5年にオープンした日本の鬼の交流博物館があります。国内外の伝統的なお面や被り物を展示してあります。交流博物館入り口には高さ5m、重さ10tの平成の大鬼が私たちを迎えてくれます。

般若やナマハゲ、そして鬼瓦まで、見覚えのあるものから、見たこともない迫力のあるものまで多くの資料が展示してあります。

<日本鬼の交流博物館の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町仏性寺909
電話番号:0773-56-1996
アクセス:京都丹後鉄道大江駅から車・バスで15分

大江名物鬼そばを大杯で食べよう

大江名物鬼そばを大杯で食べよう

写真:いまづる めぐ

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京都丹後鉄道大江駅から徒歩でいける立地も魅力的で、実は人気テレビ番組で有名人が足を運んだ名店でもある「食堂 大江山」。2代目の宮木猛氏が振舞ってくれる鬼そばが地元民にも観光客にも愛されています。

そば粉には1番粉、2番粉、3番粉があり、普段私たちが目にするそばは2番粉が多いと言われています。そんな中、特注の鬼そば麺は、製麺所でわざわざ食堂大江山の鬼そばのために挽いた3番粉を使用し作っています。ですので他のお店では味わうことができません。

大江名物鬼そばを大杯で食べよう

写真:いまづる めぐ

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そばより先に目がいってしまうほど大きい器!そばが盛られている器は大盃(おおさかずき)と呼ばれるもので、直径約30cm。2代目のお母様が商標権を取得し、大盃にそばを盛り付けて提供できるのは、この鬼そばだけなんだそう。

赤い大盃に盛られた黒いそばは迫力があります。黒いそばなので、味が少し苦かったりするのかと思いきや、すっきりとしたお味でつゆは甘め。盃でお汁を飲み干すなんてなかなかない経験ですよね。

大江名物鬼そばを大杯で食べよう

写真:いまづる めぐ

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民宿も経営されているので、ゆっくりしたい方は宿泊もおすすめ。鬼そばは持ち帰り用も販売しているので、お土産にも最適。帰りがけにはおしゃれなマッチもいただいてみては?

<食堂 大江山の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町河守1956
電話番号:0773-56-0595
アクセス:京都丹後鉄道大江駅から徒歩8分

世界が認める伝統和紙

世界が認める伝統和紙

写真:いまづる めぐ

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福知山市大江町は江戸末期から大正にかけて、非常に紙すきが盛んになり、府内の代表的な和紙の産地として、当時は200余りの製紙所がありました。時代とともに機械で紙を漉くことのできる洋紙が盛んになってきたため、紙すき製紙所が減り、現在はこの地域では田中製紙工業所のみとなりました。

田中製紙工業所は江戸後期に始めた初代源助氏から始まり、現在5代目の敏弘氏が受け継いでいます。平成17年京都府指定の無形文化財となった丹後二俣紙を作り続けています。

世界が認める伝統和紙

提供元:福知山市

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和紙の原料である楮(こうぞ)と呼ばれる低木は成長が早い上に、繊維が太くそして長く強いため、丹後二俣紙には欠かせません。

丹後の水と田中さんが自ら育てた楮を漉いて作る丹後二俣紙は、薄くて耐久性が強いため、京都の文化的世界遺産の数々の修復や観光名所でも利用されています。また国内だけでなく海外でもそのクオリティーが認められ、シカゴ美術館の文化財の修復でも使用されております。変わりゆく時代の中で、伝統を守りながら現在の需要に対応しています。

<田中製紙工業所の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町二俣1321
電話番号:0773-56-0743
アクセス:京都丹後鉄道二俣駅から徒歩5分

世界が認める伝統和紙

写真:いまづる めぐ

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田中製紙工場に隣接する和紙伝承館では、和紙作りに実際に使用する用具が展示されており、和紙作りの解説ビデオもみることができます。また和紙伝承館の和紙作り工房では、昔ながらの手漉きによる和紙の製作体験をすることができます。地域の人からも愛される和紙は、学校の卒業証書にも使用されることがあるそうです。

<和紙伝承館の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町二俣1883
電話番号:0773-56-2106
アクセス:京都丹後鉄道二俣駅から徒歩5分

鬼伝説だけじゃない歴史溢れる「元伊勢三社」

鬼伝説だけじゃない歴史溢れる「元伊勢三社」

写真:いまづる めぐ

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みなさんがよくご存知の伊勢神宮は、現在の三重県に正式に鎮座する前の約90年間、全国を転々としていたと言われています。そのため全国各地に元伊勢と称される場所が残っていますが、ここ福知山の元伊勢内宮皇大神社(写真)、元伊勢天岩戸神社、元伊勢外宮豊受大神社の3社は元伊勢三社としてその名が知られています。

<元伊勢内宮皇大神社の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町内宮217
電話番号:0773-56-1011
アクセス:京都丹後鉄道大江山口内宮駅から徒歩15分

鬼伝説だけじゃない歴史溢れる「元伊勢三社」

写真:いまづる めぐ

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私たちが普段目にする鳥居は石か皮を剥いだ白木ですが、元伊勢内宮皇大神社と元伊勢外宮豊受大神社(写真)の鳥居は樹皮のついた杉で作られた黒木の鳥居が有名で、本殿は茅茸で作られています。シイ林の中で、存在感のある出で立ちで私たちを迎えてくれます。

<元伊勢外宮豊受大神社の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町天田内60
電話番号:0773-56-1560
アクセス:京都丹後鉄道大江高校前駅から徒歩15分

1日の最後は日室ヶ嶽で一願成就

1日の最後は日室ヶ嶽で一願成就

写真:いまづる めぐ

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内宮の境内から天岩戸神社へ向かう参道の途中の日室ヶ嶽遥拝所から日室ヶ嶽(岩戸山)に拝礼すれば、必ず自分の望みが叶うという「一願成就」が語り継がれています。日室ヶ嶽は神が降臨した場所と言われており、太陽の光を感じながら、とてもリラックスできるスポットです。

1日の最後は日室ヶ嶽で一願成就

提供元:福知山市

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天岩戸神社の本殿は奇石の上に位置するため、お参りにも鎖を使い、上まで上がらなくてはなりません。冒険心をくすぐられますが、川の水位が高く足場が悪いこともあるので、無理せず、本殿の手前で参拝してもいいかもしれません。激レアと称される天岩戸神社の御朱印を運よくゲットできたら、さらにパワーをいただけるかも?

<天岩戸神社の基本情報>
住所:京都府福知山市大江町佛性寺字日浦ケ嶽206
電話番号:0773-56-0324
アクセス:京都丹後鉄道大江山口内宮駅から徒歩20分

鬼伝説から天照まで多くの歴史を感じよう

日室ヶ嶽遥拝所から望む日室ヶ嶽は、綺麗なピラミッドのような形をしているんですが、これは人工的ではなく自然に形成されており、神秘的なパワースポットとしても注目です。元伊勢三社を回る前に鬼そばで力をつけてから観光してみてはいかがですか。

取材協力:京都府中丹広域振興局

2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/10/26−2019/10/27 訪問

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