山里の日常と天然足湯 秋田「新五郎湯」で心の洗濯を

山里の日常と天然足湯 秋田「新五郎湯」で心の洗濯を

更新日:2019/11/27 13:38

中三川 洸太のプロフィール写真 中三川 洸太 癒し系温泉マニア、一人旅案内人、自然・地誌系ライター
新五郎湯は、秋田最古の温泉として知られる秋ノ宮温泉郷に現存する宿の中で、最も歴史のある宿です。山間の小さな集落にひっそりと建つお宿は、地域住民にも愛される名湯。そして、宿の裏では、自分用の足湯堀り体験もできてしまうのです。

昔は湯治、今は家庭風呂…小さな温泉の最古のお宿

昔は湯治、今は家庭風呂…小さな温泉の最古のお宿

写真:中三川 洸太

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秋田県湯沢市にある秋の宮温泉郷は、およそ1200年前に発見されたといわれる秋田県最古の温泉郷で、日本秘湯を守る会の鷹ノ湯温泉などで知られています。

今回ご紹介するお宿のある湯ノ岱地区は、山間の国道の脇道を降りたところにひっそりと存在しています。集落を歩くと、湯治場の名残を残す複数の美容室や、茅葺屋根の住宅、古民家の骨董品店などがぽつぽつと点在しており、まるで日本昔話の世界の中に迷い込んだような風情が漂っています。

昔は湯治、今は家庭風呂…小さな温泉の最古のお宿

写真:中三川 洸太

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そして湯ノ岱地区のもう1つの特徴は、地面を数メートル掘ればどこでも温泉が湧くことです。実は、この地域の家々は、自家用のお風呂に温泉を引いているのです。さらに、集落の端を流れる清流、役内川の河川敷にある「川原の湯っこ」では、マイ足湯を掘ることも可能!スコップ等も完備されています。

昔は湯治、今は家庭風呂…小さな温泉の最古のお宿

写真:中三川 洸太

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新五郎湯は、集落の役内川沿いに建っています。外観は、普通の古い民家といった雰囲気。しかし、温泉宿としては秋ノ宮一の老舗なんです。

開湯はなんと江戸時代!元禄15年にさかのぼります。

歴史とこの地の“日常”を感じる湯治空間

歴史とこの地の“日常”を感じる湯治空間

写真:中三川 洸太

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入口を入ると、昔ながらの温泉宿といった風情の玄関が広がっています。小さな宿にしては、広々としていると感じませんか?それもそのはず!こちらは昔、行商がこの宿の湯治客向けに、市を開いていた場所なんです。

また、正面に飾られた額には、元禄15年に夢のお告げにより温泉を発見したことを書き残した「伝え書き」が掲示されており、来客にこの地の歴史の奥深さを伝えています。

歴史とこの地の“日常”を感じる湯治空間

写真:中三川 洸太

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静かな館内には掛け時計の音が響き、どこか田舎の親戚の家に来たような、落ち着ける雰囲気が漂っています。そんな雰囲気のためか、この時代になっても自炊湯治をするため、近隣からやってくるお客さんがいるのが、この宿の特徴です。

もちろん、自炊だけでなく一般的な食事つきの宿泊も可能です。上の障子部屋の写真は、かつての湯治棟の風情を残した食事処。このノスタルジックな空間で、地のものを活かした家庭料理と、あきたこまちのご飯をいただくことになります。ちなみに客室は、ドア付きの個室となりますのでご安心を。

歴史とこの地の“日常”を感じる湯治空間

写真:中三川 洸太

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館内奥にある自炊場は、流しやガス台の数が多く、冷蔵庫や調理用具も一式揃っていて、使い勝手の良い空間。

また、春から初夏にかけては、湯治客があく抜きのため、下ごしらえをしている山菜の桶がズラリと並びます。みちのくの山村の、湯治場ならではの光景ですね。

300年守り抜かれた“ぬぐだまりの湯”

300年守り抜かれた“ぬぐだまりの湯”

写真:中三川 洸太

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脱衣所に向かうと、まず驚くのはその轟音!新五郎湯の内湯の一番奥には、打たせ湯があるのです。体を打つ湯の勢いも強力です。

あまり音が大きいので、打たせ湯が稼働していない場合もありますが、受付に言えば稼働してくれます。

300年守り抜かれた“ぬぐだまりの湯”

写真:中三川 洸太

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浴室は館内とは対照的に、シンプルで近代的なタイル張りです。こちらのお湯は、湯ノ岱の湯の中でも保温効果が高く、冬でもしっかりと“ぬぐだまる”ことで知られる名湯。宿の玄関のすぐ下から湧く、創業当時からの食塩泉です。

また、こちらのお風呂には、旅人だけではなく、地域の方々が銭湯代わりに入りにくることもあります。シャイだけれども明るい、地元の方々とお話をするのも、また楽しいものです。

300年守り抜かれた“ぬぐだまりの湯”

写真:中三川 洸太

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木枠の湯口から注がれる湯は、温度が適温で刺激も少なく、やわらかい万人向けのお湯です。その分、湯あたりしないよう、気を付けてくださいね。

また、風呂のすぐ外には漫画が置いてあるので、湯上りに手に取り、読みふけるのも面白いかもしれません。

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絶景のプライベート天然足湯

絶景のプライベート天然足湯

写真:中三川 洸太

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最後に、事前に情報を仕入れた人のみが辿り受ける?新五郎湯のおすすめスポットをご紹介します。

実は、新五郎湯の裏には役内川の清流が広がっています。そしてその対岸には紅葉を中心とする落葉樹林と、不動滝と呼ばれる小さな滝が!ちょっとした景観スポットになっています。

絶景のプライベート天然足湯

写真:中三川 洸太

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そして、こちらの川原でも近くの「川原の湯っこ」同様、温泉がこんこんと湧いています。そのため、手で地面の砂を少し掻き出し、水を引き入れれば、天然のマイ足湯ができます。岩に座って対岸を眺めれば、フットバスに入りながら森林浴が楽しめ最高の気分です。

さらにいえば、ここに来ることが出来るのは、集落の方や新五郎湯の来訪者程度。ほぼプライベートでこの空間を独り占めできるのです。

絶景のプライベート天然足湯

写真:中三川 洸太

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宿の裏にはこのような、小さな薬師堂もあります。また、杉の木にまとめられた、ヤマブドウの蔓も印象的!表側からは見えない、神秘的な空間です。

ただし豪雪地帯なので、雪があまり多く降り積もってしまうと、こちら側へは行けなくなりますので、ご注意ください。また、宿の裏手へ行く際は、必ず宿の方に確認をとってくださいね。

秋田「新五郎湯」で、山里で過ごす“自分”を感じる

新五郎湯で過ごす時間は、山里の歴史や自然、人情に触れる体験そのものです。散歩で山村風情を味わい、古い家のような宿でその土地の人達と交流し、歴史ある湯で温まって、自然の素晴らしさにもちょっとだけ触れることができる。普段とは少し違う環境に身を置くことで、頭の中がスーッとクリアになっていくのがわかります。

小綺麗な宿を求める方にはおすすめはしませんが、その土地ならではのものと触れ合いたい、また、ちょっと違う環境で気持ちをすっきりさせたい・・そんな方にお勧めなお宿です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2019/10/28 訪問

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