水仙・河津桜の開花リレーは12月から!千葉・鋸南町の花まつり

水仙・河津桜の開花リレーは12月から!千葉・鋸南町の花まつり

更新日:2020/03/02 10:03

咲田 みつるのプロフィール写真 咲田 みつる 千葉県1周ランナー、鈍足のトレイルランナー
早春に咲く水仙や河津桜は「春への希望」そのものだ。鋸山の南に位置する鋸南町(きょなんまち)は、「鋸山を越えると肌着が一枚いらない」と言われるほど温暖で、真冬から約4ヶ月間も花まつりが行われ、早春の旅にふさわしい。例年12月上旬から水仙が開花し、早ければ年末にピークを迎える。さらに注目は2月中〜3月上旬、町をピンクに染める河津桜だ。「頼朝桜」の愛称で親しまれ、町全体で14,000本の植樹実績がある。

開花リレーは12月の水仙まつりから

開花リレーは12月の水仙まつりから

写真:咲田 みつる

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鋸南町では例年12月上旬から4月下旬まで「花まつり」が3部構成で行われている。
・水仙まつり(12月上旬〜2月上旬)
・頼朝桜まつり(2月中旬〜3月上旬)
・桜まつり(3月中旬〜4月中旬)

開花リレーは12月の水仙に始まり、河津桜、そしてソメイヨシノなどの桜へと引き継がれる。まさに「花にあふれた町」という形容がぴったりだ。

まずは、12月の水仙まつり。鋸南町の水仙の多くは、出荷用であるものの、花まつりの鑑賞用に植えられているものもある。最もアクセスしやすいのは、無料駐車場から徒歩1分の、保田川権現橋〜天王橋周辺の水仙だ(上の画像)。川の斜面におよそ300mに渡ってびっしりと咲きそろう。道の駅保田小学校からもほど近く、手軽に鑑賞できる。

開花リレーは12月の水仙まつりから

写真:咲田 みつる

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車利用なら佐久間ダムも見逃せない。広い湖畔を取り囲む形で咲く水仙花壇が見事だ。上述の保田川権現橋から約9km山手となるが、無料駐車場もある。見頃時期の夕方17:00〜20:00まではライトアップも行われる。

佐久間ダムの北側にある「をくずれ水仙郷」も必見だ。ここは、出荷用の栽培の水仙がメインだが、生産農家の方に迷惑をかけない前提で、栽培面積約5haの水仙を一般道から鑑賞できる。最寄りの有料駐車場から、片道1.1kmの山あいの道をのんびり歩こう。

わらぼっち見たいなら「江月水仙ロード」

わらぼっち見たいなら「江月水仙ロード」

写真:咲田 みつる

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徒歩が前提となるが、をくずれ水仙郷と並ぶ鑑賞スポットとして「江月水仙ロード」がある。終点まで片道約3km、両側に広がる水仙を鑑賞しながら、里山ハイキング気分で歩こう。

江月水仙ロードでは、途中公衆トイレも2ヶ所設置され、案内板もあるので迷う心配はない。上に行くほどすれ違いが難しい細い道になるため、住民以外の車の乗り入れはNGである。

わらぼっち見たいなら「江月水仙ロード」

写真:咲田 みつる

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里山の風景は多彩だ。温暖な房総半島では、紅葉が遅いと言われているが、ここ鋸南町も例外ではなく、12月の水仙と、紅葉がワンショットに収まる場面も珍しくない。

わらぼっち見たいなら「江月水仙ロード」

写真:咲田 みつる

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訪れる観光客の目を楽しませるために、沿道にわらぼっちをこしらえてくれている。鋸南町の水仙スポットの中でも、わらぼっちが見られるのは、ここ江月水仙ロードだけである。

<水仙まつりの基本情報>
期間:2019/12/07〜2020/02/02
電話番号:0470−55−1560(鋸南町花まつり実行委員会事務局)
アクセス:
・保田川権現橋(富津館山道・鋸南保田ICより花まつり駐車場まで約800m。駐車場より徒歩1分)
・江月水仙ロード(上記保田川権現橋より水仙ロード入り口まで徒歩10分。権現橋付近に案内あり)
・佐久間ダム(富津館山道・鋸南保田ICより約7.5km)
・をくづれ水仙郷(富津館山道・鋸南保田ICより約7km。)
備考:スタンプラリーの他、特定日にイベント会場にて特産品の販売あり

2〜3月 町がピンクに染まる「頼朝桜まつり」

2〜3月 町がピンクに染まる「頼朝桜まつり」

写真:咲田 みつる

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水仙からバトンを受け取るのは、例年2月中旬から開花する頼朝桜(河津桜)である。鋸南町は源頼朝にゆかりのある地であり、この地で植える河津桜を頼朝桜の愛称で呼んでいる。平成13年から町を挙げて20,000本を植樹する計画を進めており、令和元年現在で14,000本の植栽実績がある。観光スポットだけでなく、家庭の軒先にも植えられており、町の至るところで鮮やかなピンクの花を目にすることができる。

水仙まつりのおすすめスポットとしても紹介した保田川権現橋〜天王橋周辺は、菜の花との競演が美しい。保田川沿いには約600本が植わっていたが、このうち数100本は、令和元年の台風により倒木してしまった(上部の画像は平成31年3月のもの)。かつてのような密度の桜並木に戻るのには、しばらく時間がかかりそうだ。しかし菜の花は問題なく鑑賞できるので、早春の雰囲気を存分に味わおう。

なお、例年3月上旬の週末に一夜限りのイベントとして、保田川権現橋周辺にて手作りの竹灯篭やロウソクをともす「竹灯篭まつり」が行われている(※2020年は新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止)。

2〜3月 町がピンクに染まる「頼朝桜まつり」

写真:咲田 みつる

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頼朝桜の分布はなにも保田川権現橋〜天王橋周辺に限ったことではない。権現橋を背にして県道34号(長狭街道)を保田川沿いに上流へ向かうと、河津桜の桜並木は3kmほど続いている。健脚なら川沿いを歩いて往復しても良いが、ドライブと決め込んで車窓からの観察も悪くない。ドライブの場合は、次に紹介する佐久間ダムへ、そのまま足を運ぶことをおすすめする。

頼朝桜はここにも ピンクにかすむ佐久間ダム

頼朝桜はここにも ピンクにかすむ佐久間ダム

写真:咲田 みつる

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水仙まつりのおすすめスポットとしても紹介した佐久間ダムには、湖畔に頼朝桜が約400本の植栽実績がある。保田川沿い同様、台風の被害は免れず、ここでも倒木はあった。しかしながら、なだらかな湖畔に広がるピンクの花霞は、やはり一度は目にしておきたい。

頼朝桜はここにも ピンクにかすむ佐久間ダム

写真:咲田 みつる

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まだ水仙の葉が残るなだらかな遊歩道沿いに、鮮やかなピンクの花が映える。

頼朝桜はここにも ピンクにかすむ佐久間ダム

写真:咲田 みつる

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湖畔には適所にベンチや屋根付きの休憩所が設置されており、うららかな春のひと時を過ごすには絶好の場所だ。

イベント会場以外にも多くの頼朝桜が

イベント会場以外にも多くの頼朝桜が

写真:咲田 みつる

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上述の保田川権現橋〜天王橋周辺や、佐久間ダムは花まつり期間中のイベント会場にもなっているので、足を運ぶ人も多いが、実は桜並木は他にもある。

まずは鋸南富山ICそばの桜並木だ。インターを利用する際は、必ず目にとまるだろう。特定の駐車場が無いので、路肩に一時停止する際は十分注意しよう。

イベント会場以外にも多くの頼朝桜が

写真:咲田 みつる

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また鋸南町役場付近にある、佐久間川沿いの約400本の桜並木も見事だ。佐久間川沿いの桜並木は、川幅10mほどの穏やかな河川の両岸に約1kmに渡って続いている。こちらも特定の駐車場がない為、一時的に路肩に停車する際は付近に十分配慮しよう。

<頼朝桜まつりの基本情報>
期間:2020/02/15〜03/08
電話番号:0470−55−1560(鋸南町花まつり実行委員会事務局)
アクセス:
・保田川権現橋(富津館山道・鋸南保田ICより花まつり駐車場まで約800m。駐車場より徒歩1分)
・佐久間ダム(富津館山道・鋸南保田ICより約7.5km)
・佐久間川の桜並木:(富津館山道・鋸南富山ICより約1km)
竹灯篭まつり:2020年は新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止

鋸南町の花まつりは12月〜4月と長い!

今回は早春の花を中心におすすめスポットを紹介したが、第3部の桜まつりを含めると、花まつりの期間は足かけ4ヶ月に及ぶ。

桜まつりでは、頼朝桜からバトンを受け取り、3月中旬〜4月中旬まで、花が楽しめる。鋸南町の中で比較的標高の高い佐久間ダム湖畔がメインで、遅咲きの品種(八重桜)も含まれる為、長く楽しめる。早春から花薫る町へ、是非訪れたい。

2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/02/09−2019/03/02 訪問

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