写真:小野 雅子
地図を見るギリシャ北西部にある、メテオラの巨大奇岩群。およそ2500万年前にこの地域にあったセサリア湖から川に続く大量の土砂や泥が円錐形に堆積した塊をなし、年月を経て変形していったものという説が有力です。
この奇岩群にできた洞穴や岩の裂孔にギリシャ正教の修道士が住み着き、修行僧として隠遁生活を始めたのは9世紀。やがて14世紀になると、ギリシャで最も神聖な場所とされる聖アトス山の周辺で戦乱が始まったため、アトスの修道院を出て南下した修道士たちの多くがメテオラに到着しました。
写真:小野 雅子
地図を見る聖アトスからやって来た修道士の1人が、アサナシオス・クロス。彼が中心となって現在も残るメタモルフォシス(主の変容)修道院を設立して以降、この奇岩群の頂上に数々の修道院が建てられました。
実はこの地がメテオラと名付けられたのも、その頃のこと。修道士たちが岩山の頂上に建てた僧院を見上げる光景となったため「高い」「空中に浮かぶ」という意味のギリシャ語「メテオロス」から、メテオラと呼ばれるようになったのです。
ユネスコ世界遺産に登録されたのは1988年で、文化遺産と自然遺産を兼ね備えた複合遺産となっています。
写真:小野 雅子
地図を見る最盛期には41もの修道院がありましたが、今も保存され現役の修道院として機能しているものは6つ。どれも曜日と時間によっては一般公開しており、それらを巡りながら絶景を堪能するのがメテオラ観光の醍醐味です。
なお現在も敬虔な修道士や修道女たちがお勤めする神聖な場所ですから、巡礼者だけでなく観光客にも公開されているとはいえ敬意が必要。たとえばズボンやジーンズやミニスカートを履いた女性には巻きスカート型で下半身を覆う布を貸与されますし、聖堂内の写真撮影を禁止している修道院が殆どです。とはいえ写真OKとなっている入口付近や通路だけでも、十分フォトジェニックですよ!
写真:小野 雅子
地図を見るメテオラの麓には幾つかの町があり、その中で最も大きな繁華街はカランバカです。今回ご案内するドウピア二・ホテルは、その隣にある閑静な町カストラキに位置します。カランバカも含めこの周辺にあるホテルはどれも小規模で、アットホームな雰囲気が魅力。またそれらホテルの多くが、さまざまな角度からメテオラを臨むロケーションを競いあっています。
写真:小野 雅子
地図を見るもちろんドウピア二・ホテルも、そのひとつ。そもそもホテル名となったドウピア二は、すぐ近くにある洞穴だらけの岩山の名前にちなんでいます。それらの洞穴は修道院が建てられるよりも以前に、最初の修道士たちが住みついて世俗と隔絶した隠修生活を送っていた所。まさにメテオラ黎明期に、修行の中心となった場所なのです。
写真:小野 雅子
地図を見る威容を誇る、洞穴だらけの岩山ドウピア二。ホテルから徒歩で行ける距離にあるので、ウォーキングを兼ねて途中まででもぜひ登ってみてください。
写真:小野 雅子
地図を見る客室数は9室あり、こちらはスタンダードのダブルルーム。他にもシングル、トリプル、クォドプルと人数に合わせて選ぶ事ができ、またスーペリア・ダブルルームもあります。全室がバルコニー付きで、それぞれ少しずつ違う角度からメテオラを臨むようになっています。
写真:小野 雅子
地図を見る朝は目覚めとともにバルコニーでこんな景色を眺めながら清涼な空気を深呼吸すれば、心身ともにリフレッシュ!そして夕暮れ時には、ピンク色から薄紫色に染まっていく空をバックに浮かび上がる、メテオラの神々しい姿に感動するに違いありません。
写真:小野 雅子
地図を見る全室共通の設備にはエアコン、高速WiFi、サテライトTV、小型冷蔵庫、金庫、ヘアドライヤーと必要なものは揃っています。特にサテライトTVではCNNやBBCなど英語によるニュース放送局も含まれており、ギリシャ語オンリーでないのは多くの日本人にとって助かりますよね!
写真:小野 雅子
地図を見る朝食をいただくレストランの窓外にも、美しく手入れされた庭の向こうにメテオラの風景が広がります。また天気の良い日ならば、朝からでも外のテーブルに着席する宿泊客もチラホラ。朝食もコーヒーも、壮大な景色というオマケ付きだと更に美味しく感じます。
写真:小野 雅子
地図を見るビュッフェ形式の朝食には、地元の素材を活かしたメニューが並びます。滋味あふれる野菜や果物、とくにトマトの濃厚な甘みはギリシャならでは。この地方独特のソーセージは日本人にも好まれる味と食感、極薄切りのベーコンというよりハムやパンチェッタに近いもの、地鶏卵のスクランブルドエッグ、各種サラダ、ギリシャヨーグルト、濃厚な蜂蜜・・・自家製のパンやジャムも数種類が並び、実によりどりみどり。
写真:小野 雅子
地図を見るそして特筆すべきなのは、大粒の塩漬けオリーヴ!これはホテルの敷地内で丹精こめて育てている木から収穫したもので、ジューシーで風味たっぷり。ふだんは朝食にオリーヴを食べる習慣がない人も、ぜひ味わってみて下さいね。
写真:小野 雅子
地図を見るランチやディナーは観光の合間や後に、町へ繰り出してみましょう。ホテルから徒歩圏内にも幾つかタヴェルナ(ギリシャ流の大衆食堂)やカフェがありますが、もっと豊富なチョイスをお望みならばカランバカの繁華街へ。
メテオラ観光では欠かせないタクシーに乗れば5分ほどで到着します。カジュアルなファストフードに近いお店からちょっとお洒落なレストランにカフェ・バーまで揃っているので、きっとお気に入りの店が見つかるでしょう。
写真:小野 雅子
地図を見るホテルのバー兼カフェは、昼も夜もやっています。夕食から戻ってきてまだ自室へ戻る気分でなければ、こちらでナイトキャップを1杯というのも寛げます。落ち着いた雰囲気のラウンジでソファに座っていると、ホテルのアイドルであるシャム猫の混じった青い目の猫ちゃんが、人懐こくご挨拶に来るかもしれません。
写真:小野 雅子
地図を見る約6エーカー(およそ24000平方メートル)あるホテルの敷地には手入れの行き届いた庭園やオリーヴ畑があり、のんびりと散策や休憩を楽しめます。気持ちよく晴れた青空のもと、午後のお茶にもぴったりです。
天と地の間をつなぐ、石の聖地メテオラ。何万年もの歳月をかけて成形した奇岩群という自然の驚異と、中世の修行僧たちが命をかけて築いてきた修道院の数々が交じり合った光景は、比類のない美しさをたたえています。そんなメテオラ観光の拠点にお勧めしたい、ドウピア二・ホテルです!
2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/9更新)
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