写真:渡部 洋一
地図を見る愛媛県松山市は、夏目漱石の『坊っちゃん』や司馬遼太郎の『坂の上の雲』の舞台として有名な、四国有数の一大観光地。街の中心部、標高約132mの「勝山」山頂に築かれたのが、今回ご紹介する「松山城」です。
「松山や 秋より高き 天守閣」と正岡子規が俳句に詠んだこの城は、麓の城下町からも見上げることのできる街のランドマーク。松山のシンボルとして、古くから人々に親しまれ続けてきました。
四国を代表する観光名所となった現在、松山城へはロープウェイとリフトが運行されており、アクセスは抜群。体力と時間に余裕があれば、麓から徒歩20〜30分で登城することも可能です。
写真:渡部 洋一
地図を見る1602年、初代城主・加藤嘉明が築城に着手してから、実に約四半世紀もの歳月をかけ完成をみた松山城。現在21棟もの国の重要文化財を有し、日本100名城にも選ばれています。
創建当初の天守は五重であったと伝わりますが、その後改築や落雷による消失等を経て、現在見られるのは松平家の時代、1854年に再建落成したものです。
幕末に造られたこの天守は、「日本で最後の完全な城郭建築」とされます。日本全国にわずか12城しかない現存天守の一つとして、圧倒的な存在感を放つ松山のシンボルです。
写真:渡部 洋一
地図を見る荘厳で気高い松山城の天守は、三重三階地下一階の層塔型。
現存十二天守の中で唯一、親藩・松平家による建築であり、そのことを物語る「葵の御紋」の瓦も見られます。
写真:渡部 洋一
地図を見る松山城の大きな特徴して、天守、小天守、櫓を四方に配置し渡櫓で繋ぐ「連立式天守」と呼ばれる建築様式があります。敵を惑わす複雑な構造で、防御力が高い造りです。
その見事な建築は、姫路城、和歌山城と並び「日本三大連立式平山城」の一つに数えられるほど(諸説あり)。写真では、中央奥が天守(大天守)、手前の左側の建物が小天守です。
写真:渡部 洋一
地図を見る写真左は北隅櫓、右は南隅櫓。天守、小天守、これら隅櫓を渡櫓で互いに結び、連立式天守を構成しています。
写真:渡部 洋一
地図を見る天守の内部から見る、連立式天守の櫓や渡櫓。それぞれが回廊状に連結した構造がよくわかります。
写真:渡部 洋一
地図を見る江戸時代に造られた松山城の天守には、外部の敵をうかがったり射撃するための「狭間」も設けられています。
写真:渡部 洋一
地図を見る鉄砲や弓を用いて敵を撃退するための、「石落とし」も見られます。
複雑な構造が敵の行く手を阻む連立式天守という仕組みだけでなく、こうした攻撃のための設備からも、難攻不落の要塞・松山城の防御力の高さが窺い知れます。
写真:渡部 洋一
地図を見る松山城天守の最上階は、360度松山を見渡せる絶景の展望台となっています。
南側には、松山城の本丸広場が見下ろせ、その向こうには四国有数の都市・松山の街並みが広がります。
写真:渡部 洋一
地図を見る眼下には、松山市街を走るレトロな路面電車の姿も。運が良ければ、人気の「坊っちゃん列車」を見ることもできます。
写真:渡部 洋一
地図を見る西側は、JR松山駅のある方向。松山城の櫓など城郭建築の向こうに、こちらも松山の街が広がります。空気が澄んだ日には、遠く瀬戸内海まで望むことのできる絶景です。
標高約132mの勝山山頂に建つ松山城は立地的にも見晴らしがよく、往時には瀬戸内海の様子を監視できたと言われています。
写真:渡部 洋一
地図を見る松山城が全国に誇る現存の天守には、その深い歴史や高度な建築を味わう以外にも、様々な楽しみ方があります。
写真は、松山城本丸に咲く梅の花と天守。
他にも桜の花や新緑など、四季の風景とともに楽しめるのも、松山城天守の大きな魅力です。
写真:渡部 洋一
地図を見る松山城では、天守のライトアップも行われます。
LED照明によって闇夜に浮かび上がる天守は、日中とは趣の異なる幻想的な美しさで人々を魅了します。
ライトアップ実施の日時は、公式サイト等でご確認ください。
写真:渡部 洋一
地図を見る松山城の天守は、街のランドマーク。様々な場所から望むことができます。
写真は、道後公園の展望台から見た松山城天守。様々なポイントから、様々なアングルで楽しむことができるのも、松山城天守の魅力の一つです。
その勇姿は松山のシンボルであり、市民の誇りであることを感じることができるでしょう。
住所:愛媛県松山市丸之内1
電話番号:089-921-4873
アクセス:伊予鉄道「大街道」下車徒歩5分でロープウェイ東雲口駅舎。または各登城口から徒歩20〜30分
2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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