写真:小々石 曲允子
地図を見る郡上八幡は、四方を山に囲まれ、町の中心を清流吉田川が流れる古くからの城下町。
全国各地の「天空の城」が脚光を浴びていますが、郡上八幡城もそのひとつで、司馬遼太郎氏にかつて「日本一美しい山城」と称されたお城は町を代表する観光スポットとして人気を集めています。
さらに、お城の周辺地区にあたる柳町や大手町、職人町、鍛冶屋町などは重要伝統的建造物保存地区に指定されており、城下町の面影を残した古い町並みが人気です。
写真:小々石 曲允子
地図を見るまた、郡上八幡は川の町・名水の町としても知られています。
江戸時代の連歌の宗匠・飯尾宗祇が名の由来となった「宗祇水(そうぎすい)」は、名水百選の第1号に認定された八幡町本町の湧水。
500年もの間湧き続けている、名水の町・郡上八幡のシンボル的存在でもあります。
町の中には小さな水路が張り巡らされており、これらの水は昔から洗濯や洗い物などの生活用水として使用されています。
その中には、「いがわこみち」のように鯉やアマゴ、イワナなどの渓流魚が泳ぐ用水路もあります。初めて出会うと少し驚く光景ですが、それだけ水質が綺麗で豊かということなのですね。
湧水や山水を引き込んだ水槽を2、3段に分け、最初の水槽で飲用水を取水し食べ物を洗い、次の水槽で食器などを洗浄、そこで出たご飯粒などが鯉や魚のエサとなり自然に循環していくという独自の「水舟」というしくみがあり、そういった庶民の古くからの暮らしの知恵がこの情緒ある光景を作り出しているとも言えます。
水舟は一般的に民家の敷地内に設けられているため、外からは見えないことが多いのですが、観光用の水舟も所々にあり、そこでは観光客が水を飲むこともできますよ。
写真:小々石 曲允子
地図を見る夏には町内にかかる新橋の上から吉田川に飛び込む元気な子供達の姿をニュースなどで見かけることがありますが、城下町の古い町並みと共に、こうした水郷ならではのノスタルジックな佇まいや光景も是非楽しんで頂きたいところです。
また、町の規模のわりに寺社の数が多く、門前町のような趣が感じられる町でもあります。
写真:小々石 曲允子
地図を見るでは、ここからは郡上八幡らしい情緒が感じられる夜景スポットを簡単にご紹介していきましょう。
まずは、本町と宗祇水周辺です。
本町界隈や名水百選の宗祇水がある周辺は日中に観光客が多いエリアですが、夜になると幻想的な情緒に彩られます。
写真:小々石 曲允子
地図を見るなお、本町の通りの真ん中に連なっている「郡上踊」の提灯は郡上おどりが開催される時期だけのものですが(踊りが終わってから1週間〜10日程度はそのまま掲げられていることが多いようです)、その時期以外でも、ほのかな街灯の明かりに照らされた夜の町家や古民家には、昼間とはまた異なる印象的な表情が浮かび上がります。
至近には職人町や鍛冶屋町など伝統的な古い町並みが残る地区がありますが、本町には古い酒屋をはじめとした商家が多くあり、灯りが比較的多く、美しい夜景が撮影しやすいエリアでもあります。
写真:小々石 曲允子
地図を見る宗祇水は本町通りの南端の脇道を入った所にありますが、夜になると周囲の石畳の路地がライトアップされます。
朝からお昼間にかけての清澄な気とは異なる幽玄な雰囲気も、別世界のようで素敵ですよ!
写真:小々石 曲允子
地図を見る次のおすすめ夜景スポットは、「やなか水のこみち」です。
郡上おどりのシーズンには最大のメイン会場となる新町通りの脇道にあるプロムナードで、玉石が敷き詰められた小径と水路が特徴的な一角です。
別名「美術館通り」と呼ばれるこみちの両側には古い蔵屋敷を利用したミュージアムが何軒か建ち並んでいます。
水路沿いには柳並木もあり、城下町また水の町・郡上八幡らしい風情に満ちたスポットですが、夕方〜夜の雰囲気にはさらに素晴らしいものがあります。
写真:小々石 曲允子
地図を見る路地の奥には稲荷神社も鎮座し、とりわけ夜にはどこか京都の花街のようにレトロで妖艶な情緒が感じられる一角でもあります。
町の情緒を損ねない、過剰さを抑えたライトアップ感も素敵ですので、是非写真を撮りがてら、光と影が織りなす幻想的な雰囲気を味わってみて下さいね。
写真:小々石 曲允子
地図を見る宗祇水の周辺もそうですが、このようにライトアップされた郡上八幡のノスタルジックな敷石の路地は、夕方〜夜にかけての散策のマストスポットですのでチェックしておきましょう!
写真:小々石 曲允子
地図を見るやなか水のこみちからも程近い新町から今町の界隈は、郡上八幡の繁華街で、様々な商店や飲食店が軒を連ねる商店街です。
各地の古い温泉街などもそうですが、地方の街の繁華街には大都市の繁華街にはない鄙びていながらもどこか温かな情緒があります。
「新町通」のレトロなネオンサインも味わいがありますね。
また、この新町通りと交差し、古刹・願蓮寺へと繋がる橋本町の通りも昼夜ともに風情がある通りですので散策の際にはお見逃しなきよう。
写真:小々石 曲允子
地図を見る新町、橋本町から本町方面に渡る宮ヶ瀬橋には夕方以降になると灯りがともり、城下町らしいレトロな街路灯が情緒溢れる町の佇まいに趣を添えます。
夏になると川沿いの遊歩道にもカンテラの灯りが並び、さらにノスタルジックな風情が増しますが、この宮ヶ瀬橋や新橋といった吉田川にかかる橋の周辺は季節を問わず、この町らしい景観美と雰囲気を堪能できる場所です。
昼間にはない夕暮れ後の町の風情も、是非味わっていただけたらと思います!
写真:小々石 曲允子
地図を見るさて、夜景を楽しむという観点から郡上八幡をご案内してまいりましたが、いかがでしたか?
郡上八幡は、岐阜県の山間にポツンと佇む小さな宝石のような町です。
写真やスケッチで思わず切り取りたくなるような絵になる風景が満載の町なのですが、夜になると昼間とは趣を異にする幻想的な表情に彩られる魅力的な町でもあります。
おすすめは、夕方頃に町に入って夜景を鑑賞・撮り歩きし、一泊して翌日の朝から再び町歩きを楽しむというプラン。前後の旅程にも余裕ができますし、日中にしか開いていないお店やスポットもゆっくりと廻ることができますよ。
なお、町歩きにはWEBからダウンロードできる各種マップ以外に、観光協会が昔から配布しているノスタルジックな表紙絵の「郡上八幡ガイドマップ」が広範囲をカバーしている上、非常にわかりやすくて便利です。主要施設や旅館などに置かれていますので、現地に行かれた際には参考にしてみて下さいね!
住所: 岐阜県郡上市八幡町
アクセス : 長良川鉄道「郡上八幡」駅よりまめバス(コミュニティバス)赤ルートに乗車。新町〜本町あたりの区間で下車。
(郡上八幡駅からは9:15〜16:15まで毎時15分発。「城下町プラザ」は休憩所や土産物販売所があり、観光バスも発着する中心的バス停です)
※大阪・京都からは「郡上八幡I.C.」着の高速バス、名古屋からは「城下町プラザ」まで乗り入れているバスもあります。
詳細は下記関連MEMOの公式サイト内「アクセスガイド」よりご確認ください。
2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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