写真:かのえ かな
地図を見る聖徳太子の開創と伝えられている長尾寺。その見どころは、門前にもたくさんあります。山門の仁王門は鐘楼を兼ねた珍しい造りで、両端には大わらじがかかっています。
写真:かのえ かな
地図を見る大わらじは約4メートルもの高さがあり、間近で見ると迫力満点です。大わらじの後ろに待ち構える仁王像は、志度浦からここまで運ぶ者がおらず、住職が祈願するとここまで歩いて来た…と言う伝説が残されています。
写真:かのえ かな
地図を見る仁王門の横にある石柱のようなものは経幢(きょうどう)といい、国の重要文化財に指定されています。経幢は中国の唐〜宋時代に流行したもので、日本では鎌倉時代中期ごろから建てられるようになりました。
長尾寺の経幢は供養塔として、元寇の役の出征将兵の霊を慰めるために建てられました。左右に2基あり、四角柱の幢柱に八角形の笠と宝珠をのせたのが特徴です。
写真:かのえ かな
地図を見る山門をくぐると、目の前には広々とした境内が。正面には本堂、その左には護摩堂、右手には大師堂が並びます。
護摩堂には、讃岐国高松藩初代藩主・松平頼重公から寄贈された仏具の厨子(ずし)や香炉が祀られています。大師堂の堂回りには十二支の彫刻があります。自分の干支を探してみるのも楽しそうですね。
写真:かのえ かな
地図を見る本堂には御本尊の聖観世音菩薩が祀られています。毎年1月7日には、正面上部にある千鳥口から福餅を投げることでも知られています。
写真:かのえ かな
地図を見る手水舎の後ろにそびえ立つ大樹も存在感を放っています。こちらは長尾寺のクスノキと呼ばれ、2005年の時点で樹高が19メートルあり、香川の保存木に指定されています。
クスノキには、お遍路さんの道中安全やお寺のお守りをしたと伝えられる「おせんタヌキ伝説」が残されており、今もお遍路巡りをしている方に親しまれています。
たぬきにまつわる伝説が多く残されている、香川県ならではのエピソードですね。このように長尾寺の境内では、歴史あるお堂や豊かな自然を見ることができます。
写真:かのえ かな
地図を見る長尾寺には、源義経が愛したとされる静御前の剃髪塚があります。静御前は奈良の吉野で義経と別れた後、恋しさのあまり病を患い、母・磯禅尼とともに讃岐の地へやって来ました。今の東かがわ市小磯あたりは、磯禅尼の生まれ故郷にあたるのです。
そして母とともに信仰の旅に出て、ここ長尾寺にたどり着いたと伝えられています。剃髪塚は護摩堂のそばにありますよ。
写真:かのえ かな
地図を見る長尾寺と、かつて讃岐国司であった菅原道真公のご縁も忘れてはいけません。むかし、長尾寺には菅原道真公と親交厚い明印という名僧がいました。
902年、道真公が九州へ左遷となったとき、明印は志度浦に出て「不期天上一円月、忽入西方万里雲」の詩を贈って心を慰めました。また、道真公も自画像を与えて別れを惜しんだと伝えらえています。
こうした経緯から1710年に建てられたのが、長尾寺境内にある天満自在天神宮です。
写真:かのえ かな
地図を見る拝殿には、長尾寺でいただけるだるまのおみくじが並べられています。何とも可愛らしい光景です。天満自在天神宮のそばには、筆塚もありますよ。
写真:かのえ かな
地図を見る土日祝日に長尾寺を訪れた方には、ぜひ食べてもらいたいものがあります。まずは納経所へ行きましょう。
提供元:長尾寺
http://nagaoji.com/食べたもらいたいのはこちら、長尾寺名物の甘納豆入りおはぎです。おはぎは、1パック2個入りで200円。販売開始は10時からで、売り切れ次第終了です。お持ち帰りで食べるのが基本ですが、ときには境内でいただく方もいらっしゃいます。
提供元:長尾寺
http://nagaoji.com/長尾寺の甘納豆入りおはぎ、美味しいことに加えて土日祝限定の販売なので、地元の方から観光客・お遍路さんにまで大変人気です。そのため、タイミングによっては入手できないことも…。
通常は1日に数回もち米を炊いておはぎを販売するのですが、お寺の行事等で忙しい場合は1回しか炊けない、あるいは全く作れないというケースもあります。
確実にゲットするためには、販売するか確認したり、お取り置きをお願いしたりするのがおすすめです。
写真:かのえ かな
地図を見る長尾寺へ行く際は、鉄道のことでん(高松琴平電気鉄道)の長尾線を利用するのがおすすめ。最寄りの長尾駅にも見どころがあります。まずは、こちらのパステル調で可愛らしいレトロ駅舎。出入口にもっと近づいてみましょう。
写真:かのえ かな
地図を見るすると、ガラス部分には長尾駅開業当時から残る高松電気軌道の社紋が今なお残されているのが分かります。鉄道ファンやレトロ建築ファンには、特にたまらないポイントです。
写真:かのえ かな
地図を見る長尾駅のホームからは、郷土富士の讃岐七富士に数えられる白山(しらやま)がよく見えます。車両が走る姿と一緒に眺めれば、のどかなローカル鉄道の旅も楽しめますよ。
以上、長尾寺の紹介でした!長尾寺は1月7日の福餅投下のほか、力餅運搬競技や静御前を偲ぶ茶会、秋季祭りといったさまざまな行事が催されるので、訪問時期によってさまざまな魅力を味わえます。ぜひ、足を運んでみてくださいね。
住所:香川県さぬき市長尾西653
電話番号:0879-52-2041
アクセス:長尾駅から徒歩3分、高松自動車道志度ICより車で10分
駐車場:40台分あり
2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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