関西屈指の大雪原と雪稜歩き!兵庫県「氷ノ山」雪山登山

関西屈指の大雪原と雪稜歩き!兵庫県「氷ノ山」雪山登山

更新日:2019/12/27 13:28

土庄 雄平のプロフィール写真 土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー
兵庫県の最高峰にして、中国山地へと続く「氷ノ山(標高1510m)」。四季折々に素晴らしい景観を見せ、特に地元ハイカーから絶大な支持を得る名山ですが、最も賑わうのはウインタースポーツのシーズン!氷ノ山国際スキー場やハチ高原スキー場へ多くのスキー客が訪れます。そんな、冬の「氷ノ山」で密かに人気なのが雪山登山!スキー場のリフトに乗って山頂を目指せば、関西一と称される大雪原と雪稜の縦走が楽しめます。

氷ノ山国際スキー場のリフトでアプローチ!前半は樹林帯歩き

氷ノ山国際スキー場のリフトでアプローチ!前半は樹林帯歩き

写真:土庄 雄平

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天空の城として有名な竹田城跡がある朝来市から、さらに西方へ進んだ養父市と鳥取県の県境に位置する「氷ノ山(ひょうのせん)」。一般的にはスキー場が有名なのですが、実は知る人ぞ知る名山。氷ノ山から鉢伏山の周回コースは、関西随一のパノラマと称する登山愛好家もいるほどです。

そんな氷ノ山で、ウインタースポーツと並んで密かに人気を博しているのが「雪山登山」!スキー場のリフトを使って、楽々標高を稼げるうえ、山頂周辺では圧倒的な大雪原や雪稜歩きを楽しむことができます。

氷ノ山国際スキー場のリフトでアプローチ!前半は樹林帯歩き

写真:土庄 雄平

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まずは大阪から高速で約2時間半、八鹿氷ノ山ICを降りて下道で30分走ったところにある氷ノ山国際スキー場へ。早朝、スキー客とともにリフトを二つ乗り継げば登山が開始できます!登山のためにリフトに乗るという非日常感が良いですね。

氷ノ山国際スキー場のリフトでアプローチ!前半は樹林帯歩き

写真:土庄 雄平

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リフトを降りて氷ノ山国際ロッジの横から登山を開始!目印となっているのは登山口の石碑です。この奥を足跡(トレース)に従って進んでいきましょう。

なお氷ノ山は、関西を代表する本格的な雪山です。防寒着や防水トレッキングシューズ、ゲイターやアイゼンなどの雪山装備は必須!また初心者の方は道に迷わないように、多くの登山者が訪れる土日を選ぶことをオススメします。また、電波も立っているため、逐一場所を確認しながら進んでいきましょう。できれば登山経験者との同行がベターです。

尾根を登り切ると大雪原歩き!鉢伏山のパノラマも必見

尾根を登り切ると大雪原歩き!鉢伏山のパノラマも必見

写真:土庄 雄平

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前半は樹林帯のため、迷わないように一番注意が必要な区間。足跡(トレース)や木々に括りつけられたピンクリボンを目印に上っていきましょう!登山開始から1時間半ほど、少し角度がある上りへ辿り着けば、いよいよ冬の氷ノ山の本領です。

振り返れば、氷ノ山の向かい側に位置する「鉢伏山」のパノラマが広がります。奥行きがある景色と、その先に佇む雄大な山塊が堪らない格好よさ!

尾根を登り切ると大雪原歩き!鉢伏山のパノラマも必見

写真:土庄 雄平

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そして登り切れば、そこには圧倒的に広がる大雪原。木々も少ないため、展望も抜群です!青空と兵庫の山々を背景に、雪原を駆ける時間は、最高の心地よさ。ふかふかの雪を踏みしめながら、山頂を目指しましょう。

尾根を登り切ると大雪原歩き!鉢伏山のパノラマも必見

写真:土庄 雄平

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途中、やはり目立つのは、先ほど紹介した「鉢伏山」!存在感のある山容に、何度も足を止めて眺めてしまうことでしょう。なお鉢伏山の背後を見れば、真っ青な日本海も広がります。まさに中国地方の屋根を形成する「氷ノ山」ならではのパノラマですね!

登り切れば中国山地の圧倒的パノラマ!「氷ノ山」山頂へ

登り切れば中国山地の圧倒的パノラマ!「氷ノ山」山頂へ

写真:土庄 雄平

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大雪原を歩くこと1時間弱。幾つか現れる木々の間を縫い、雪景色の先に一軒の建物が見えてきたら「氷ノ山」山頂の目印です。雪稜の先に、中国山地の峰々が顔を覗かせる大スケールの景色に思わず声を上げてしまうこと間違いなし!

登り切れば中国山地の圧倒的パノラマ!「氷ノ山」山頂へ

写真:土庄 雄平

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山頂にある「氷ノ山山頂避難小屋」は、腰を下ろして休める唯一の休憩スポット。休日は多くの登山客で賑わいます。あらかじめ食料を買っておいて、ここで昼食を摂るようにしましょう!

特に、冬山は寒さと闘う登山になるので、あらかじめ保温ボトルに熱湯を入れて運んだり、バーナーを使ってお湯を沸かして、カップ麺など温かいものを食べるのがオススメ!

登り切れば中国山地の圧倒的パノラマ!「氷ノ山」山頂へ

写真:土庄 雄平

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そして、十分休憩したら、山頂からの大パノラマを楽しみましょう!北西を見渡せば、日本三百名山に選ばれている扇ノ山(おうぎのせん)へ至るまでの中国山地の山並み。

峰々が幾重にも重なり、それが脈々と連なることで、標高1000m前半台とは思えない圧倒的スケールを誇っています。頑張って登山をしたからこそ見られる最高のご褒美=絶景ですね!

余力があれば楽しみたい!関西屈指の雪稜歩きが絶景

余力があれば楽しみたい!関西屈指の雪稜歩きが絶景

写真:土庄 雄平

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慣れていない方は、山頂から折り返し、ピストンするのが良いでしょう!同じ道を戻れば、迷ったり怪我をするリスクが減るほか、下山時間を粗方予想することができます。特に氷ノ山では、リフトの最終時間があるため、時間管理が重要になります。

余力があれば楽しみたい!関西屈指の雪稜歩きが絶景

写真:土庄 雄平

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しかしながら、余力がある人にぜひチャレンジして欲しいのが、氷ノ山山頂から“氷ノ山越避難小屋”まで歩いていく雪稜ルート!なぜなら、氷ノ山に至るまでの景色とは趣を変え、高度感抜群な稜線歩きや、中国山地のパノラマを満喫できるから。

余力があれば楽しみたい!関西屈指の雪稜歩きが絶景

写真:土庄 雄平

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これこそ「氷ノ山」が関西一のパノラマと称される理由であり、雪の時期にこの山へ登る最大の醍醐味になっています。

しかし「氷ノ山越避難小屋」以降、福定親水公園へ下りるルートは、道が狭く急なため、凍っていると危険なルート!初心者にはおすすめできません。

そのため、中〜上級者以外は、氷ノ山越避難小屋から山頂へ戻り、そこから大雪原→氷ノ山国際ロッジへ戻るようにしましょう。危険は少ないものの、リフトの時間にはよく注意してくださいね!

圧倒的スケールの白銀世界が広がる!兵庫の名山「氷ノ山」

圧倒的スケールの白銀世界が広がる!兵庫の名山「氷ノ山」

写真:土庄 雄平

兵庫県の北西部に佇む名山「氷ノ山」。大山(伯耆富士)に続いて、中国地方の次峰となるこの山は、冬季になると圧倒的なスケールの雪原や雪稜を形成し、多くの登山愛好家が一度は登りたいと憧れる美しい雪山へと変わります。

防寒着や防水トレッキングシューズ、ゲイターやアイゼンなど本格的な登山装備が必要ですが、それを購入してでも見る価値が大いにある白銀世界。ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか?

なお氷ノ山は本格的な雪山であり、天候荒れた場合は遭難の危険があるため、事前によく天気予報を確認するとともに、ハイカーが多く登る土日を選択して登りましょう!また、事前にマップ(関連MEMO)でよくルートを確認することをおすすめします。

氷ノ山の基本情報

住所:兵庫県養父市大屋町横行
リフト営業時間:8時半〜17時
電話番号:079-667-7219(氷ノ山国際スキー場)
アクセス:氷ノ山国際スキー場のリフトを降りて、山頂まで往復約5時間

※備考
・アイゼンは必須装備です。また冬山の稜線は風が一段と寒いため、防寒着には余裕を持っておくと良いでしょう。
・スニーカーでは冬山は登れません。防水性能をもったトレッキングシューズを持参しましょう。
・12月中旬以降、急激に冷えた翌日に、登山を行うと樹氷が見れる確率が上がります。

2019年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/03/17 訪問

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