写真:藤井 麻未
地図を見るミラノなどから鉄道でコモ湖へアクセスした場合、まずは中心都市であるコモへと降り立つことになる。かつて王侯貴族の心を虜にしたコモ湖の中心とあって、華やかな賑わいを今に伝える。コモ湖の醍醐味といえば船で湖をクルーズし湖畔に点々とするヴィラを巡ることだが、船や各路線バスの発着地もコモの街であるため交通の便が良い。
写真:藤井 麻未
地図を見る街の中心には堂々としたドゥオーモがそびえる。どっしりとした印象のファサードであるが、一歩中へ足を踏み入れるとその優美さに目を見張る。落ち着いた象牙色の内部にはゴシック様式の典型である添え柱が伸びて、天井を極限まで高く見せている。バラ窓にはめ込まれたステンドグラスは外光を極彩色に変え、トリノの建築家ユヴァッラ設計の巨大なクーポラは圧巻だ。
写真:藤井 麻未
地図を見るかつては王侯貴族の避暑地、現在ではセレブのリゾート地でもあるコモ湖は年中人気だが、とりわけ夏に賑わう。そのためかジェラートを売る店も多く、降り注ぐ陽光の中ジェラート片手に街を散策するのも楽しい。
コモのジェラテリアGuidiはオーガニックやグルテンフリーにこだわったジェラートを販売する地元の人気店。様々な旬のフルーツの他ピスタチオや塩キャラメルなどの定番から、バジルやリコリスといったユニークなものまで実に美味しいジェラートを楽しむことができる。
<Gelateria Guidi基本情報>
住所:Via Domenico Fontana 17, 22100, Como, Italy
電話番号:+39-031-431-0930
営業時間:11:00〜20:00
写真:藤井 麻未
地図を見るコモから遊覧船で約10分ほどで到着するのが、こじんまりとしたチェルノッビオの街。緑が多く、湖畔をそぞろ歩くとなんとも清々しい気分だ。他の街に比べ宿泊する人の数は少ないので、あえてチェルノッビオに宿を定めるというのもオススメ。喧騒を離れ、自然の中で静かなコモ湖を十分に味わうことができる。
提供元:frickr.com
https://www.flickr.com/photos/joeshlabotnik/258550…コモ湖のヴィラの中でも最も有名なのが、ここチェルノッビオにあるヴィラ・デステだ。
かつて枢機卿の館として建てられ、その後イギリス女王の邸宅としても利用された美しい建物は広大な庭園を擁する。花と緑に囲まれた整然とした庭園は一見の価値がある。現在は5つ星ホテルとして利用されており、カフェや食事のみの利用も可能。少しオシャレをしてかつての貴族になった気分を味わってみては。
<Villa d’Este基本情報>
住所:Via Regina, 40 22012 Cernobbio, Como, Italy
電話番号:+39-031-3481
自然に囲まれたチェルノッビオの長閑な雰囲気を味わえるプチホテルが、Villa Derriereだ。オーナーの顔が見える素敵なB&Bタイプの宿で、イタリア田舎町の可愛い農家に遊びに来たかのような気分に。
ほとんどの食材はオーガニックの農場で育てたものや自家菜園で採れたもの。ゲストのために手作りしてくれる食事は身体に優しいだけでなく心もほっこり温まる。石鹸や部屋に飾られたキャンドルなどもハンドメイドで、ここだけの素敵な滞在ができること間違いない。
<Villa Derriere基本情報>
住所:via Monte Grappa 1, 22012, Cernobbio, Como, Italy
電話番号:+39 393 556 5565
写真:藤井 麻未
地図を見るコモから遊覧船で約90分、高速の水中翼船ならば約35分の場所にあるのがトレメッゾだ。隣町まで1キロほどの美しい遊歩道にはプラタナスの並木が広がり、見晴らしも良いため滞在客も多い。トレメッゾで有名なのが、小高い丘上に立つヴィラ・カルロッタだ。
17世紀、ミラノの裕福な銀行家によって建てられ、その後侯爵や王族に所有されてきた。
館内には、オーナーの趣味であった様々な美術品、彫刻が飾られ、まるで美術館のような見応えがある。煌びやかな館内で、しばし当時の暮らしを垣間見てはいかがだろうか。
写真:藤井 麻未
地図を見るヴィラ・カルロッタを訪れたら、3階のバルコニーからの眺望は必見だ。穏やかな湖面、その先には対岸のベッラージオの街、緑の山々が一望できる。見下ろすと花と緑の造形美が素晴らしいエントランス、心の底から癒される風景がここにある。
写真:藤井 麻未
地図を見るぜひ広大な庭園も散策してみたい。たわわに実るレモンなど、多種多様な草花や木々が茂る庭園はまるで見飽きることがない。特に春〜初夏にはシャクナゲやツツジなどの花々が満開になり、得も言われぬ美しい風景が広がる。
<Villa Carlotta基本情報>
住所:Via Regina 2, 22016, Tremezzina, Como, Italy
電話番号:+39-0344-40405
提供元:frickr.com
https://www.flickr.com/photos/gianlucaponti/961390…トレメッゾのすぐ南西に突き出した岬にあるのがレンノの街だ。そして岬の先に張り出すように、うっとりするような瀟洒な館が建っている。ヴィラ・デル・バルビアネッロは18世紀末に建てられ、ミラノの貴族ヴィスコンティ家や、実業家グイド・モンジーノなどに所有されてきた館である。
「007〜カジノロワイヤル〜」や「スターウォーズ〜エピソード2〜」など数々の映画にも登場しただけあり、その美しさはどこか現実離れさえしている。静かな湖面を見下ろす回廊はアーチが連なる「ロッジア」と呼ばれるもの。蔦の絡むロッジアと麗らかな湖との対比は異次元の美しさだ。
提供元:wikimedia commons
https://sw.m.wikipedia.org/wiki/Picha:Lenno_Villa_…内部もガイド付きで見学可能。イタリア人初のエベレスト登頂者で冒険家でもあったモンジーノが所有していた、世界各国の美術品、工芸品なども展示してあり、さながら博物館のようだ。各部屋の贅を尽くした設えも一見の価値がある。
<Villa del Balbianello基本情報>
住所:Guido Monzino 1 Località Lenno, 22016, Tremezzina, Como, Italy
電話番号:+39-0344-56110
写真:藤井 麻未
地図を見るコモ湖畔の中でも、最も華やぎのある街が「コモ湖の真珠」と呼ばれるベッラージオだ。コモから遊覧船で約2時間、水中翼船を使えば約45分の場所にあるセレブ御用達の高級避暑地。街中には季節の花々が咲き乱れ、石畳の路地には洒落たバルやレストランが軒を連ねる。
ベッラージオでは、ただ街をそぞろ歩くだけでも全てが絵になるが、ぜひ街で随一の5つ星ホテル「G.H.ヴィラ・セルベローニ」へ訪れてみて欲しい。湖と青々とした周囲の山を見渡す眺望は贅沢極まりなく、湖へと続く階段状の庭園には心洗われるだろう。
写真:藤井 麻未
地図を見るG.H.ヴィラ・セルベローニにはミシュラン1つ星のレストランMISTRALが併設され、宿泊客でなくとも利用することができる。湖に面したガラス張りの店内にはエレガントな空気が漂い、特別な時を過ごすことができる。
提供元:wikimedia commons
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Villa_Melz…ベッラージオのヴィラといえばセルベローニ邸とメルツィ邸。いずれも内部は見学不可だが、庭園が一般公開されている。湖を望みながら高台を歩き、満開のバラ園へ辿り着くセルベローニ邸庭園、糸杉並木と完璧に手入れされたイタリア式庭園の造形美を味わえるメルツィ邸庭園、どちらも甲乙つけがたい。
<Grand Hotel Villa Serbelloni基本情報>
住所:Via Roma 1Como, Italy
電話番号:+39-031-950216
イタリアにありながらスイスアルプス独特の清々しい空気も味わえ、湖畔にできた小さな街々はどれもまるで宝石のように美しい。湖と山々、そして趣向を凝らしたヴィラが作り出す風景は他のどこにも無く、コモ湖ならではの絶景といえる。かつて古代ローマ皇帝から各国の王侯貴族、数々の小説家や芸術家をも虜にしてきたその景色を、一度この目で見てみてはいかがだろうか。
2020年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/12/8更新)
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