写真:麻生 のりこ
地図を見る浜名湖を見下ろす小高い山の中腹にたたずむ「長楽寺」の開山は、今からおよそ1200年ほど前。弘法大師により平安時代初期に創建された真言宗の古刹です。江戸時代に建てられた山門の両脇には室町時代の日干し煉瓦を用いた土塀が残り、歴史を感じさせてくれます。
写真:麻生 のりこ
地図を見るこの長楽寺では毎年2月中旬から3月中旬にかけて、梅のトンネルを歩くことができます。場所は長楽寺境内から北へ約200メートル。ここから100メートルほど山を登った先にある、本堂跡地へと続く階段の両脇に梅の木が植えられています。
開花期間が長いのは、梅の植栽場所が山の斜面や平坦な本堂跡地にあり、生育状況が異なるため。梅のトンネルの入り口には、阿弥陀如来像などが安置された祠が建っています。
写真:麻生 のりこ
地図を見る梅のトンネルを下から見上げるとご覧のような感じです。階段の幅はそれほど広くなく、大人2人が横に並んで歩ける程度。あまり端を歩いてしまうと、張り出した梅の枝に頭をぶつけてしまうかも。
一見、無造作に見える枝ぶりですが、放置しているわけではありません。これらの手入れはすべて地元ボランティアの方によるものなんですよ。
階段といっても普通の石段ではなく、自然石で造られたもの。段々の間に小石や土を入れて固めてあり、一段ごとに、また同じ段でも左右で高さが変わります。
楽に登れる箇所があるかと思えば、そうでもない箇所もあるので、足元はスニーカーなど動きやすい靴がお勧め。梅の花に見惚れていると足元が覚束なくなるのでお気をつけて。
写真:麻生 のりこ
地図を見る階段を登り切ったら振り返ってみましょう。足元には麓から続く梅のトンネル。目の前には甘い香りを漂わせ、天へと伸びる梅の枝。そしてその向こうには遠く浜名湖のきらめく湖面が望めます。
休むのにちょうど良い大きさの石の上に腰かけて、のんびりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
写真:麻生 のりこ
地図を見るこちらが阿弥陀堂と呼ばれていた長楽寺の本堂跡地です。なぜ「跡地」かというと、それは老朽化により1983年(昭和58年)に解体されたから。現在では境内地を見下ろし、それを見守るように宝篋印塔が建っています。
周囲は平坦で風あたりが少なく日当たりが良いことから、梅のトンネルよりも先に開花が進みます。
写真:麻生 のりこ
地図を見る同寺の境内に植えられた梅の木はおよそ500本。戦後の農地解放政策で寺領を失った際に「少しでも収入になるように」と、実が収穫できる梅の木を植えたのが始まりです。雑木林を切り開いて作られた梅林は、客殿東側にある駐車場付近にも。
この場所では近年、早咲きで知られる河津桜も楽しめるようになりました。駐車場付近の梅と河津桜の開花時期はちょうど同じくらい。そのため、一度に2種類のお花見ができると評判です。
写真:麻生 のりこ
地図を見る駐車場は山門下の道路脇と、客殿東側、そして梅のトンネル入り口手前左側に。山門下の道路脇駐車場に停め、梅のトンネルを通り本堂跡地まで往復700メートル程度です。
時間がある方は、客殿北側の小堀遠州作庭と伝えられる庭園鑑賞もどうぞ。早春の長楽寺で一足早く春の訪れを感じてみませんか?
なお、「浜名湖花と庭園めぐりスタンプ」のスタンプ台は受付にあります。
住所:静岡県浜松市北区細江町気賀7953-1
電話番号:053-522-0478
アクセス:
天竜浜名湖鉄道「気賀」駅から北西へ約2キロ
東名高速道路「三ヶ日」ICから国道362号線経由で約9キロ
駐車場:
参道入り口付近および境内の東側(客殿鑑賞の場合はこちらがお勧め)
梅のトンネル入り口手前左側
※いずれも無料
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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