現在放送中のNHK連続テレビ小説「スカーレット」は、焼き物の里・信楽初の女性陶芸家の波乱万丈な人生を描く物語。オリジナルストーリーですが、主人公・川原喜美子の参考とされているのが陶芸家・神山清子さんの半生です。
実際にドラマ中で使われている喜美子の作品は、神山清子さんがドラマ用に制作したもの。陶芸指導もされています。
写真:塚本 隆司
地図を見る「神山清子(スカーレット)展」の会場は、レストランや土産物店、宿泊施設、陶芸体験などが楽しめる「信楽 澤善幸せ創造館」のレストラン館内ギャラリー。神山さん所蔵の作品が10点展示されています。
写真:塚本 隆司
地図を見る澤善の社長夫妻と神山清子さんは、ご近所同士。特に澤善の女将でもある妻の澤寛子さんとは「お友だち」と呼び合う間柄で、朝ドラが決まった時にはお祝いに駆けつけ「おめでとう」とハグをしたほど。神山さんからも「なんか運がまわってきたみたいやわ。私の運半分あげる」と、二人で笑い合ったそうです。
そんな縁から今回の開催が決定。澤善のレストランの一角に10点の作品を展示し、無料で鑑賞ができます。
写真:塚本 隆司
地図を見る作品の特徴は、釉薬を使わず(自然釉)高温で焼き上げることで生まれる色合い。登窯ではなく穴窯で、通常は3日〜1週間ほどかけて焼くところを15日間に渡り高温で焼き上げます。
窯が焼け落ちることもあるほどで「焼いて焼いて焼き尽くすこと」により、ビードロの緑色と赤茶色した緋色(スカーレット)が現れるとのこと。土からにじみ出る成分と炎から生まれた、2つと同じものがない作品の力強さや美しさが堪能できます。
写真:塚本 隆司
地図を見る女将の解説は、作品の紹介にとどまらず、神山さんの数々のエピソードであふれています。神山さんの人柄やドラマの話はもちろん、古信楽のかけらとの出会いや初めて作ったタヌキの置物の話、土を探しに海外50カ国ほどを巡った体験談など話は尽きません。
陶芸以外にも、神山さんは骨髄バンクの立ち上げを呼びかけ尽力されてきた人。ボランティアで各地をまわった苦労など、お友達ならではの話が聞けます。
不在の場合もありますが、女将の解説も楽しみのひとつです。
場所は信楽高原鐵道「勅旨(ちょくし)駅」から徒歩5分。開催期間中、ドラマに合わせて運行中の信楽高原鐵道「スカーレット」ラッピング電車も走っています。
(写真は「勅旨駅」から望む「信楽 澤善幸せ創造館」。左奥の赤い壁の建物)
写真:塚本 隆司
地図を見る「神山清子(スカーレット)展」開催中の「信楽 澤善幸せ創造館」では、レストランでの食事やお土産物の販売の他に陶芸体験もできる。レストラン横には登窯もあり見学ができるなど、やきものの里らしい店になっています。
車で5分ほどの「甲賀市信楽伝統産業会館」 でも「スカーレット」展が開催中です。
朝ドラの舞台を旅するなら、立ち寄られることをオススメします。
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この記事を書いたナビゲーター
塚本 隆司
好むと好まざるとにかかわらず、一人旅がやたら多い。姫路城が見えるところで育ったためか、城や歴史が大好き。歴史ミステリーを追い求め、現実逃避。新スポット・人気スポットと聞けば、行ってみる。郷土料理と聞け…
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