写真:肥後 球磨門
地図を見る熊本県の北部に位置する菊池市は、平安時代の後期から室町時代にかけての450年にわたって活躍した菊池一族によって治められていました。その菊池一族のうち、日本を二分した南北朝時代の南朝で活躍した菊池一族を祭神として祀っているのが、明治天皇の命により明治3年(1870年)に創建された菊池神社です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る圧倒されるのは、一の鳥居から二の鳥居まで、およそ200メートル続くまっすぐな参道の両脇に植えられた桜並木です。桜の名所にふさわしいみごとな桜色のトンネルが続きます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る満開を過ぎて、ひらひらと舞い落ちる花びらが参道を桜色に染める時期も風情があって癒されます。菊池神社には本殿近くまで行ける駐車場がありますが、桜のシーズンは菊池観光物産館に隣接する駐車場から、この桜並木を通って参拝することをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る菊池氏の居城であった城山に建つ菊池神社は、参道から40メートルほど上ったところにあります。まず手水舎で身を清めましょう。手水舎に湧き出る水は昭和天皇が行幸されたときに、阿蘇火山活動でできた石清水を導水したものです。阿蘇の恵みがこんなところにも生かされています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る手水舎で身を清め進むとあるのが神門です。神門のそばに干支の動物たちが置かれていますが、これらは間伐材を電動のこぎりで彫刻した「チェーンソーアート」なのです。驚くほどリアルで表情豊かな動物たちは、チェーンソーで作ったとは思えないほどです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る神門をくぐると正面が本殿です。主祭神は菊池家第12代当主の菊池武時、第13代当主の武重、第15代当主の武光の3柱で、鎌倉時代末期に皇族に忠義を示したことから、明治時代になって神様として祀られました。
ご利益は縁結び、家内安全、交通安全、武道成就、学業成就など。特に第15代菊池武光が百戦練磨で負け知らずの武将だったことから「勝負の神様」としても知られています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る境内には祭神の12代菊池武時の騎馬像が建っています。武時は南北朝時代、室町幕府の倒幕に立ち上がり、博多近辺にあったとされる幕府の出先機関に出陣しました。残念ながらその地で討ち死にしてしまいましたが、太宰府の方角を睨み据えた表情からは、戦にはやる心象が伝わってくるようです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る大宰府の方角を向いた騎馬像が「菊池市ふるさと創生広場」にも建っています。躍動感にあふれた15代菊池武光の像で、父親の武時の像より大きく、台座を含めると10メートルほどあります。桜をバックに太宰府方面を睨むように建つ二つの騎馬像から、南北朝時代という激動の時代に思いを馳せてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る菊池神社の南に広がる菊池公園には、自然を生かした広大な土地に約3,000本の桜が植えられていて、桜の季節にはすばらしい景色が現れます。ソメイヨシノやヤマザクラだけでなく、一本の木から一重咲きと二重咲きの花が咲く、珍しい「墨染桜」も見ることができます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る子供たちが遊べる遊具やアスレチック施設も充実していて、老若男女が楽しめる菊池公園は、桜の季節が終わる頃にはつつじが咲き始めるので、菊池神社の神聖な空気のなかで、ゆっくり過ごせるおススメのスポットです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る写真は夫婦桜です。菊池神社は隈府(わいふ)という所にあるのですが、この「わいふ」が「wife(ワイフ=妻)」と同じ読みであることにかけて、菊池市は「妻(ワイフ)を大切にするまち」「おしどり夫婦の里」として色々な活動をしています。菊池神社で結婚式を挙げた後、この夫婦桜の下で「夫婦の誓い」をするカップルもいるということなので、その場面に遭遇すれば幸せのおすそ分けがあるかもしれないですね。
菊池神社周辺には温泉が沢山あります。立ち寄り湯もあるので、柔らかいお湯につかってお花見で冷えた体を温めながら、菊池一族が治めていた時代に思いを馳せるのもいいのではないでしょうか。また菊池観光物産館では、日本一薄いお菓子といわれる菊池銘菓「松風」の他、さまざまな名物が販売されているのでお土産選びに立ち寄るのもおススメです。
住所:熊本県菊池市隈府1257
アクセス:
JR熊本駅からバスで約1時間20分
九州自動車道「植木IC」から約30分
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/20更新)
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