冬だから行ってみよう!雪の敦賀三山「西方ヶ岳」で絶景満喫

冬だから行ってみよう!雪の敦賀三山「西方ヶ岳」で絶景満喫

更新日:2020/01/16 10:44

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
純白の雪をまとった山々は、日本の冬ならではの美しさ。日本列島の東西のかなめ部分にある敦賀地方は、シベリア高気圧の影響を強く受け、世界的にも有数の豪雪地域。人間の暮らすエリアに豪雪が降るので、アプローチしやすい1000メートル級の低山も雪山に。つまり敦賀には雪山初心者を受け入れてくれる山があるのです。人気があるのが「敦賀三山」。中でも海沿いから登る「西方ヶ岳」は、海と山を楽しめる絶景がイチオシの山。

敦賀三山はどこにある

敦賀三山はどこにある

写真:SHIZUKO

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福井県は、世界有数の豪雪地帯。シベリア高気圧から噴き出す冷たい風が、温かな日本海上でしっかりと水分を蓄えた雲となり、日本海側の山々にぶつかり大雪を降らせます。エベレストなどの超高山地帯とは違う人の住むエリアに降る雪の量としては、世界一です。

そんな敦賀市にある敦賀三山は、野坂岳・西方ヶ岳・岩籠(いわごもり)山の3つの山の総称です。標高は1000メートル未満ですが、豪雪のおかげで雪山としての美しい姿をみせてくれます。

敦賀三山はどこにある

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最高峰の野坂岳(標高913メートル)は、敦賀市のどこから見てもその姿を変えないランドマーク的な山。JR敦賀駅の正面にそびえている美しい山です。

敦賀三山はどこにある

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岩籠山(標高765メートル)は、雪がなければ花崗岩の奇岩が点在するインディアン平原が人気の山。冬は雪に覆われているので、ただただ真っ白い山道が続きます。

「西方ヶ岳」の登山口・常宮神社で安全祈願

「西方ヶ岳」の登山口・常宮神社で安全祈願

写真:SHIZUKO

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敦賀三山の西方ヶ岳へのアプローチは常宮神社から。海沿いに建つ常宮神社でまずは登山の安全祈願をしておきましょう。

敦賀駅前に前泊すれば、コミュニティーバスで登山口に行けるのは、敦賀三山の中でも西方ヶ岳だけ。晴れていれば、眼下に敦賀湾を見ながら登っていく道は、空の青さと海の広さが心地いい登山道。数ある登山道の中でも、海沿いの海抜ゼロメートルから登っていける山は、レア。海から山頂までの気候の変化がもたらす植物の植生の多様さが西方ヶ岳の真骨頂。標高によって変化する木々を楽しみながら、雪山をお楽しみください。

「西方ヶ岳」の登山口・常宮神社で安全祈願

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海沿いに建つ常若神社は、並ぶ灯篭が印象的。

「西方ヶ岳」の登山口・常宮神社で安全祈願

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地元では「お産のじょうぐうさん」と親しまれている神社。神功皇后が、ここで皇子の応神天皇を安産したと伝えられていて、安産の神様として信仰されています。木々につく氷がハートの形になっていることも。冬ならではの風景です。

まずは奥の院展望所へ

まずは奥の院展望所へ

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海沿いから登り始めるということは、海抜ゼロメートルからのスタートなので、実質913メートルを登って降りてくることになります。

雪がなければ問題なく登れる標高でしょうが、雪山となるとそれなりに登り応えがあります。その日のコンディションにもよりますが、雪が深ければ、山頂へ行く前に時間切れになることも。時計を見ながら登っていきましょう。

まずは奥の院展望所へ

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登山口をスタートして、前方を見れば鉄塔が。まずは鉄塔を目指しますが、山頂はまだまだ先。

まずは奥の院展望所へ

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ゆっくり登っていくと、40分ほどで奥の院展望所に。眼下にはおだやかな敦賀湾が。海沿いの山に登る楽しみは、山と海の風景を楽しめることにあります。

余裕を持った計画で山頂へ

余裕を持った計画で山頂へ

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奥の院展望所を出発して、雪深い山をラッセル(雪に覆われた道を、雪をかき分け進んでいく)しながら進むこと2時間。銀命水に到着。

夏道なら登山口から1時間で到着できる場所ですが、雪山はコースタイムの倍くらいの予定を立てた方が安全です。

余裕を持った計画で山頂へ

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銀命水をすぎると、辺りは見事なブナ林に。長年月、この地で生き続けているブナの大木は見事。一本一本、それぞれの形で雪と共存しているブナの姿を楽しみながら進みましょう。

余裕を持った計画で山頂へ

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登山口から4時間半、山頂に到着。山頂の避難小屋は半分雪に埋もれています。

おだやかな敦賀湾に浮かぶ水島に千手ブナ

おだやかな敦賀湾に浮かぶ水島に千手ブナ

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山頂から海側を見れば、若狭湾から敦賀湾の絶景。目を凝らせば、北陸のハワイと呼ばれる「水島」も見えています。

水島とは、敦賀半島の先端に浮かぶ全長500mほどの小さな無人島。白い砂浜と青い海のコントラストはまるで南国! まさにハワイ。遠浅で、浅瀬でもたくさんの魚を見ることができ、夏にはぜひ訪れてみたい場所です。

おだやかな敦賀湾に浮かぶ水島に千手ブナ

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お天気が良ければ、日本百名山の荒島岳を見ることもできます。

おだやかな敦賀湾に浮かぶ水島に千手ブナ

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山頂で360度の絶景を楽しんだ後は、登ってきた道を下ります。

登る時には息が苦しく楽しむ余裕もなかった木々の美しい姿を堪能。千手ブナと名づけたくなる見事なブナの姿。清らかな水が豊かな山だからこそのブナ林。楽しみながら下山していきましょう。

敦賀の山々は標高が低いという点ではチャレンジしやすい雪山です。とはいうものの、標高の高さに関係なく、雪山には夏山とは別の危険が存在していますので、経験のない方は山岳ガイドさんと登りましょう。天候が崩れれば、簡単に遭難してしまう危険と隣り合わせの美しさ。だからこそ、万全の態勢でお楽しみください。

西方ヶ岳の基本情報

住所:福井県敦賀市と三方郡美浜町の境
常宮登山口へのアクセス:JR敦賀駅からコミュニティバス常宮線乗車22分「常宮」下車
北陸自動車道・敦賀インターから車で22分

2020年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/01/14 訪問

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