おみくじのルーツ“歌占”を体験できる!東京「ときわ台天祖神社」

おみくじのルーツ“歌占”を体験できる!東京「ときわ台天祖神社」

更新日:2020/01/31 15:45

おしみ ゆかりのプロフィール写真 おしみ ゆかり 旅するこけしインスタグラマー、仏像ソムリエ
おみくじのルーツとも言われる「歌占(うたうら)」をご存知でしょうか?「歌占」は和歌によって吉凶を判断する占いで、室町時代から江戸時代にかけて行われていたとされています。『マツコの知らない世界』で紹介されたこともある「歌占」とは一体どんな占いなのでしょうか?さらに現代アートな御朱印帳も?ご紹介します!

大吉も凶も無い占い「歌占」とは?!

大吉も凶も無い占い「歌占」とは?!

写真:おしみ ゆかり

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東京都にあるときわ台天祖神社は、東武東上線ときわ台駅から徒歩1分という好立地ながら駅近を感じさせない静けさで、地元住民のオアシスとなっています。旧上板橋村の産土神(うぶすながみ)として古くからお祀りされていました。

正式な創建は不明ですが、鎌倉から室町時代にかけて創建されたのではないかと推測されています。

ときわ台天祖神社の御祭神は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊受姫命(とようけひめのみこと)、大山咋命(おおやまくいのみこと)です。

大吉も凶も無い占い「歌占」とは?!

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「天祖神社歌占」は天祖神社とマツコの知らない世界にも出演した成蹊大学教授でありおみくじ研究家の平野多恵さんと学生たちとで、どの神様にするのかをはじめ、和歌に関しても全て細かく相談しながら作成されました。

日本では昔から神様は和歌でお告げを示すと考えられてきました。古くは巫女などの巫者が和歌を解釈していましたが、時代が経過していく中で、あらかじめ和歌を解釈した上で吉凶が記された、現在のようなおみくじが一般化されていったと言われています。

大吉も凶も無い占い「歌占」とは?!

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おみくじを引いたら、吉か凶かしか見ないという人も多いのではないでしょうか?歌占には大吉も凶もありません。神様からのメッセージの受け取り方は人それぞれで良いのです。

歌占を体験してみよう!

歌占を体験してみよう!

写真:おしみ ゆかり

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さて、では歌占を体験してみましょう。まず、心を落ち着けて神さまの御加護を祈り、呪歌を一回唱えます。
「ちはやぶる神の子ども集まりて作りし占ぞ正しかりける」
この歌は「神の子どもが集まって作った占いは正しいのだなぁ」という意味で、自分にふさわしい歌占を引くことができるよう祈るためのものです。

歌占を体験してみよう!

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目を瞑って、巫女さんが持っている弓に下げられている短冊から一つ選びます。その短冊に書いてある神様が、自分と縁のあった神様です。名前を巫女さんに告げ、歌占を戴きます。(初穂料 300円)

歌占を体験してみよう!

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境内にはそれぞれの神様の祠があるので、帰りに自分とご縁があった神様にご挨拶していくと良いでしょう。

天祖神社歌占は今まで16の神様の歌占を制作していましたが、2019年末に新しく「おいぬさま」と「倭建命」の歌占が加わり18になりました。

それぞれイラストが描かれているので分かりやすく、神様に親しみが持てるのもこの「天祖神社歌占」の良いところです。

現代アート×御朱印帳!

現代アート×御朱印帳!

写真:おしみ ゆかり

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オリジナルの御朱印帳は現代アート作家・山口藍さんのデザイン。世界で活躍する山口藍さんですが、板橋区常盤台生まれというご縁があり、ときわ台天祖神社で公開制作とワークショップを開催。その時に描かれた、天祖神社神楽殿で舞う阿吽形の巫女の姿が御朱印帳になりました。

山口藍さんの「江戸時代末期の女の子」というテーマが御朱印帳にもぴったりですよね。こだわりの和綴が更に素敵なものにしています。(初穂料 2,000円)

現代アート×御朱印帳!

写真:おしみ ゆかり

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戴ける由緒書には折鶴が!巫女さんが1つ1つ折っています。ここまで心がこもっている由緒書は他には無いのではないでしょうか?

現代アート×御朱印帳!

写真:おしみ ゆかり

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新しく仲間入りした「おいぬさま」のパネルはフォトスポットにもなっています。ゆるかわのキャラがたまらないですよね。おいぬさまは、ときわ台天祖神社の宮司さんが同じく宮司を務めている「御嶽神社(東京都板橋区桜川)」の神様です。

地域のコミュニティスペース「杜のまちや」

地域のコミュニティスペース「杜のまちや」

写真:おしみ ゆかり

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ときわ台駅から神社に向かう道の途中に赤い格子の建物が目に入ります。ここは「杜のまちや」。ときわ台天祖神社が提供するコミュニティスペースで様々なイベントが開催されています。

地域のコミュニティスペース「杜のまちや」

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杜のまちやのシンボルが写真の大田南畝(おおたなんぽ)。落語でもおなじみの江戸の文化人ですが、寛政9年(1797)4月17日、この常盤台界隈にやってきた記録が残されています。大田南畝の来訪に因んで、地域内外から様々な文化人がこの地に訪れ「杜のまちや」が「知の交流」の場となるようにとの祈りが込められています。

地域のコミュニティスペース「杜のまちや」

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「焦げ臭くして味ふるに堪ず」と、コーヒーを初めて味わった感想を記している大田南畝。ときわ台天祖神社の参拝記念にNANPO BLENDを味わってみてはいかがでしょうか?

女性が活躍するアートな神社「ときわ台天祖神社」

女性が活躍するアートな神社「ときわ台天祖神社」

写真:おしみ ゆかり

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実は「和歌みくじ」の中には、女性の地位向上を願って作成された歴史があるものもあるんです。

「歌占」は成蹊大学教授でおみくじ研究家の平野多恵さん、御朱印帳のデザインは現代アート作家の山口藍さん、大田南畝のイラストを手掛けるのはオギリマ・サホさん、ときわ台天祖神社の宮司の小林美香さん、そしてかわいい巫女さんたち。たくさんの素敵な女性が活躍するときわ台天祖神社は、女性が元気になれる神社でもありました。

境内で開催される「つ・つ・つGARDEN」や「杜のまちや」でのイベントなどもチェックしてから参拝に行くのも良いでしょう。オリジナルおみくじ「天祖神社歌占」を体験して神様との縁を結んでみてくださいね。

ときわ台天祖神社の基本情報

住所:東京都板橋区南常盤台2-4-3
電話番号:03-3956-6168
アクセス:東武東上線「ときわ台」南口下車、徒歩1分

2020年1月の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/01/19 訪問

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