写真:いなもと かおり
地図を見る三保松原や久能山東照宮など、自然と歴史観光が楽しめる静岡県静岡市。JR静岡駅より徒歩15分の場所に「駿府城公園」があります。
1585年に駿河周辺5カ国の大名となった徳川家康は、駿府城の築城を開始しました。まもなく江戸に領地替えとなりますが、将軍職を息子の秀忠に譲り1607年より再び駿府城の築城に着手しています。天守が完成したのは1610年、大御所・家康公に相応しい5重7階または6重7階の豪華なものだったといわれています。
写真:いなもと かおり
地図を見る明治のはじめに「廃城令」が敢行され日本各地にあった多くの城が取り壊されました。駿府城の天守台(天守が建っていた台座のこと)も取り壊され、埋め立てられていますが、1980年の試掘では土の中に埋められた天守台の基底部分が残っていることがわかったのです。
静岡市では、天守台の正確な大きさや位置、残存状況を調べることを目的とした学術的調査を2016年より開始しました。4年計画で行われた大事業も2020年にはいよいよ終盤に入ります。発見があるごとにニュースにも度々取り上げられてきた駿府城の天守台には、注目していただきたい3つの目覚ましい点があるのです!
写真:いなもと かおり
地図を見る徳川家康の城として知られる駿府城ですが、実はこの場所には蓋をあけると今川、豊臣、家康の遺構が隠れていることがわかりました。
第1の注目ポイントはズバリ、天守台の発掘現場を通して「さまざまな時代の歴史が一同に確認できる」ことです!点ではなく、線として歴史が繋がっているときっと実感できることでしょう。
写真:いなもと かおり
地図を見るそして、第2の注目ポイントは「見える化」です。
通常の発掘調査は非公開で行われます。それを駿府城は「見える化」と題して4年間にわたり発掘現場を毎日公開。時には発掘調査体験会の実施や、瓦などの出土品を展示公開、瓦の刻印拓本体験など、あるものを活かして駿府城の魅力を伝えてきました。こんなステキな体験ができるのも駿府城だけ。2月22日(土)に行われる発掘調査現場見学会はまさに4年間の集大成!どのような報告が聴けるのでしょうか。
写真:いなもと かおり
地図を見る3つ目の注目ポイントは「日本一大きな天守台」です。
発掘調査で見つかった、晩年の徳川家康が築いた天守のサイズは、なんと南北68m、東西61m。日本に類のない巨大なものでした。一体どんな天守が建っていたのか……想像するだけで唖然とします。さらには、その下から豊臣秀吉が関わった天守台も発見され、周辺には、この頃天守で使っていただろう金箔瓦も大量に見つかっています。
豊臣が関わった天守台と、引退してからの家康が築いた天守台が同時に見られるのは駿府城だけですよ!
写真:いなもと かおり
地図を見る2020年2月22日(土)開催の発掘調査現場見学会では、通常公開している見学ゾーンを飛び出し、調査員の誘導のもと普段は立ち入ることのできない場所まで行くことができます。しかも、歴史が詳しくない方でも大丈夫。わかりやすい解説つきです!
天守台では、今川氏の館があった時代の遺構も見つかっているため、江戸時代だけではなく室町時代まで遡って「歴史の姿」を感じることができますよ。
約4年間にわたり駿府城跡で行われた発掘調査。その調査結果は、調査員すらも驚いてしまうほどの、予想だにしない歴史的発見だったそうです。新たに見つかった豊臣が関わった天守台や、大量出土した金箔瓦、そして日本一大きな徳川家康の天守台を、ぜひご自身の目で確かめてきてください。
発掘調査現場見学会は、2020年2月22日(土)駿府城公園内の天守台調査現場にて。1日4回、現場を見てきた調査員がわかりやすく解説してくださいます。新たな歴史の発見者になるのは、あなたです!
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(2024/12/4更新)
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