東京・アーティゾン美術館の開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」

東京・アーティゾン美術館の開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」

更新日:2020/03/19 14:02

橋本 菜摘のプロフィール写真 橋本 菜摘 アートブロガー
2020年1月、アーティゾン美術館が前身のブリヂストン美術館の伝統を継いで、新たな美術館として開館しました。開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」は2020年1月18日(土)から3月31日(火)まで、206点の作品を展示。東京駅からのアクセスもよく、日時指定チケットで入館もスムーズです。広く新しくなった美術館で作品との出会いを見つけてください。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除されましたが、2020年6月18日(予定)までは一部都道県との間の移動の自粛が求められています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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「創造の体感」をテーマに収蔵作品206点

「創造の体感」をテーマに収蔵作品206点

提供元:アーティゾン美術館蔵

https://www.artizon.museum/地図を見る

2020年1月、アーティゾン美術館が新しい館名で新たな美術館として開館しました。前身のブリヂストン美術館と同地、JR東京駅から歩いて5分の場所です。館名の「ARTIZON」(アーティゾン)は、「ART」(アート)と「HORIZON」(ホライゾン:地平)を組み合わせた造語で、時代を切り拓くアートの地平を感じてほしいという同館の意志が込められています。

開館記念展では美術館のコンセプト「創造の体感」をテーマに収蔵作品206点を展示、その内の31点は初公開の新収蔵作品です。

「創造の体感」をテーマに収蔵作品206点

写真:橋本 菜摘

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1階エントランスロビーにはLEDのディスプレーに作品や情報を超高精細画像で映し出します。右のバナーの作品はヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》(1924年)でポスターにも掲載されている新収蔵作品です。同作家は抽象絵画の発展に大きな役割を果たし、作品は形や線が動いているようにも見えます。作品は6階に、左の映像も同作家《二本の線》(1940年)で5階に展示されています。

「創造の体感」をテーマに収蔵作品206点

写真:橋本 菜摘

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3階のメインロビーでチケットをチェックし、エレベーターで6階に上がり、6階、5階、4階の順で鑑賞します。6〜4階の行き来は自由ですが、3階から出ると再入場はできません。大学生・専門学校生・高校生は予約は必要ですが入館無料、中学生以下は予約・入館料は不要です。

公式アプリを使うと音声ガイドも無料です(同内容の文字情報も掲載)。音声ガイド機の貸出しはないので、スマートフォンとイヤホンをご用意ください。ゲスト用WiFiも備えています。

6階:第1部「アートをひろげる」、約140年間を所蔵品でつづる

6階:第1部「アートをひろげる」、約140年間を所蔵品でつづる

写真:橋本 菜摘

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6階は第1部「アートをひろげる」、1870年代のマネから2000年代のスーラージュまで、約140年間のコレクションを紹介します。

左のアンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック《サーカスの舞台裏》(1887年頃)は長く伸びた影が鮮やなモノトーンの油彩画です。
右のメアリー・カサット《日光浴(浴後)》(1901年)も新収蔵作品。母子像はカサットが描き続けた主題、母子の後ろに水面に映った木々の緑が揺れています。

6階:第1部「アートをひろげる」、約140年間を所蔵品でつづる

写真:橋本 菜摘

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二つの作品は、海と山、画家が日本の20代とフランスの60代ですが、20世紀の初頭の雰囲気が漂います。左の青木繁《海の幸》(1904年)は、22歳の画家が千葉県の海岸で漁師をモデルに描き、力強さを感じる作品です。同作家の4階に展示された《わだつみのいろこの宮》(1907年)とともに重要文化財です。

右のポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》(1904-06年)は、黄色い建物シャトー・ノワールが作品を引き締めている最晩年の作。セザンヌは20世紀美術の先駆者のひとり、近くに展示された同作家《帽子をかぶった自画像》(1890-94年頃)を探してみてください。

6階:第1部「アートをひろげる」、約140年間を所蔵品でつづる

写真:橋本 菜摘

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このコーナーには人物をテーマにした作品が集まっています。2つの彫刻は新収蔵作品、左のコンスタンティン・ブランクーシ《ポガニー嬢U》(1925年 2006年鋳造)は高さ44.5センチ、金色に磨かれたブロンズに周りが映り込み、生命を感じます。右隣のウンベルト・ボッチョーニ《空間における連続性の唯一の形態》(1913年 1972年鋳造)は高さ117センチのブロンズ像、足を踏み出し、風を受けているような躍動感があり、イタリアの20セントコインにも刻まれています。

絵画2点の左、マティス《縞ジャケット》(1914年)は流行ファッション姿の長女がモデル、首のチョーカーが画面を引き締めています。右の関根正二《子供》(1919年)は6歳の弟を描き、表情などから画家とモデルの温かな関係を感じさせます。

5階:第2部「アートをさぐる」装飾、古典、原始、異界

5階:第2部「アートをさぐる」装飾、古典、原始、異界

写真:橋本 菜摘

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5階に降りると、右には6階から3階までを吹き抜けにした空間が広がります。彫像はエジプトの《セクメト神立像》、紀元前14世紀の雌ライオンの頭をもつ女神です。

5階:第2部「アートをさぐる」装飾、古典、原始、異界

写真:橋本 菜摘

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5階と4階では、第2部「アートをさぐる」は7つのテーマで展示。「装飾」は飾ることの情熱を感じさせます。藤島武二《天平の面影》(1902年)は、奈良時代の衣装に古代楽器を手にした女性を西洋の技法で描き、金地のような背景に細かい部分を省いた桐の木などから装飾性が強調されています。藤島のこの作品と6階に展示された《黒扇》は重要文化財です。

同室のガラスケースにはイランで紀元4千年紀につくられた《幾何文台付鉢》やギリシアの壺があり、壁にはアンリ・マティスの新収蔵の絵画《石膏のある静物》(1927年)と、同空間に6000年も離れた作品が展示されているのです。

5階:第2部「アートをさぐる」装飾、古典、原始、異界

写真:橋本 菜摘

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フロアの中心は4階・5階をつなぐ吹き抜けがガラスで囲まれ、ベンチもあって一息つける空間です。「古典」は古代ギリシア・ローマに規範をもとめ、古典を引き継ぐような作品が並びます。左手前は小杉未醒(放庵、放菴)《山幸彦》(1917年)、山幸彦と豊玉姫との出会いの場面です。4階の青木繁《わだつみのいろこの宮》(1907年)も同じ場面です。比べてみてください。

「原始」では原始以来の人間が奥深く内在しているものの噴出、「異界」では非現実や想像などの作品が続きます。

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4階:第2部「アートをさぐる」聖俗、記録、幸福

4階:第2部「アートをさぐる」聖俗、記録、幸福

写真:橋本 菜摘

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4階の「聖俗」では、人間を超越した聖なるものと俗性との対比が視点です。大理石の《ヴィーナス》(ヘレニスティック期 紀元前323-30年)はギリシアの神がヘレニズム時代には人間的で風に翻る布の動きも表現されています。

4階:第2部「アートをさぐる」聖俗、記録、幸福

写真:橋本 菜摘

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掛け軸などの古美術を展示する部屋には、横幅15mの継ぎ目がない高透過合わせガラスのケースがあり、六曲一双の《洛中洛外図屏風》(江戸時代 17世紀)が収まっています。金色の雲が盛り上がっていることもよくわかります。

4階:第2部「アートをさぐる」聖俗、記録、幸福

写真:橋本 菜摘

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「記録」では17〜19世紀の都市の風景が並んでいます。右端は、新収蔵作品ベルト・モリゾ《バルコニーの女性と子供》(1872年)で遠景のパリの景色は粗く、手前の人物は細かく描かれています。レンブラント・ファン・レインや中村彝などの自画像も展示されています。

「幸福」にはアーティゾン美術館の前身であるブリヂストン美術家の創設者・石橋正二郎と関わりのある坂本繁二郎と青木繁の作品があります。坂本は郷里・久留米の高等小学校で石橋に図画を教え、のちに早世した同郷の青木繁作品を集めて将来美術館を建ててはどうかと助言しました。現在、青木作品60点、坂本作品60点が所蔵されています。

美術館の建物や作品を知ろう

美術館の建物や作品を知ろう

提供元:アーティゾン美術館蔵

https://www.artizon.museum/地図を見る

1階、2階は入館料がいらないフリーゾーンです。1階にはカフェで喫茶と軽食があります。豊かな気分でくつろいでください。

美術館の建物や作品を知ろう

写真:橋本 菜摘

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2階のミュージアムショップにはオリジナルグッズ、展覧会カタログ、国内外のアートグッズも揃っています。

美術館の建物や作品を知ろう

写真:橋本 菜摘

記念展のあとにもお勧めの展覧会が続きます。是非おでかけください。

・2020年4月18日(土) 〜 6月21日(日)
6階:ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子 鴻池朋子 ちゅうがえり
5階:第 58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館展示帰国展 Cosmo- Eggs| 宇宙の卵
4階:コレクション選 特集コーナー展示 新収蔵作品特別展示:パウル・クレー

・2020年7月11日(土) 〜 10月25日(日)
5・6階:クロード・モネ—風景への問いかけ オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画

美術館の情報を利用しよう

4階の「インフォルーム」では、アーティゾン美術館の資料をタブレットで見ることができます。
4階・5階のロビーには、チームラボによる「デジタル・コレクション・ウォール」があり、画像に触れると、作家名・制作年・技法などを見ることができ、カテゴリーから作品を検索することもできます。

「公式アプリ」で無料の音声ガイドが使えます。館内ではイヤホンを利用してください。
アプリのダインロードは館内、ホームページなどQRコードが利用できます。美術館に行く前に準備して見ておくと便利です。

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2020/01/18 訪問

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