アイスバブルに幻の橋!北海道糠平湖で味わう神秘の連続

アイスバブルに幻の橋!北海道糠平湖で味わう神秘の連続

更新日:2020/01/27 16:17

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
湖底から湧き出たガスが湖の結氷とともに層状に凍結したアイスバブル。身を切る寒さの極寒の地で見られるこの冬の風物詩は、北海道上士幌町にある糠平湖(ぬかびらこ)でも見ることができます。さらに冬の糠平湖では、普段は湖底に沈んで姿を隠した幻の橋・タウシュベツ橋梁も姿を現し、湖を横断して見に行くことができるのです。

ぜひ北海道の神秘をその目で確かめに糠平湖まで訪れてみませんか。

ワカサギ釣りで賑わう冬の糠平湖

ワカサギ釣りで賑わう冬の糠平湖

写真:Mayumi Kawai

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北海道上士幌町にある糠平湖(ぬかびらこ)は、1956年に糠平ダム完成とともに生まれた全長約6.7km、周囲約33kmの人造湖です。湖が結氷する極寒の冬、湖上はワカサギ釣りの人々で賑わい、釣り客のテントで湖上が彩られています。

自然が魅せた氷の芸術「アイスバブル」

自然が魅せた氷の芸術「アイスバブル」

写真:Mayumi Kawai

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そして近年注目を集めるのは、糠平湖のこの「アイスバブル」。湖底から湧き出るメタンガスが湖の結氷とともに閉じ込められ層状に凍ったまさに氷の芸術です。アイスバブルといえばカナダのアブラハムレイクが有名ですが(関連MEMOの記事参照)、ここ糠平湖のアイスバブルも負けてはいません。

ちなみに、アイスバブルを見るには湖上に降雪がないことが最低条件。そのため、大雪が降った直後の訪問は避けた方が無難かもしれません。もし、わずかに降り積もった程度であればブラシ等でかき分けてアイスバブルを見ることが可能。あるいは雪が比較的少ない暖冬の年であれば、逆に狙い目かもしれないですね。

自然が魅せた氷の芸術「アイスバブル」

写真:Mayumi Kawai

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透明度の高い糠平湖のアイスバブルは層状の気泡が湖底に向かって幾重にも延び、吸い込まれそうな錯覚を覚えて足が震えます。しかし、その幻想的な光景にはただただ見とれるばかりです。

ちなみに、2020年のアイスバブルの状況は、年末の雨により表面が濁って透明度がイマイチといわれています。その場合、アイスバブルをはっきり見るには氷の表面を削る必要があるかもしれません。ご注意ください。

自然が魅せた氷の芸術「アイスバブル」

写真:Mayumi Kawai

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注意しなければいけないのが随所で発生している、湖底から湧き出るガスが氷の表面に穴をあける「ガス穴」。ガス穴の周辺は氷が薄く大変危険なため近づかないようにしましょう。この竹竿とヒモで囲まれたエリアは特に要注意。安全に氷の芸術を楽しみましょうね。

幻の橋「タウシュベツ橋梁」へ湖上横断スノーハイク

幻の橋「タウシュベツ橋梁」へ湖上横断スノーハイク

写真:Mayumi Kawai

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糠平湖のもう一つの大きな目玉は、幻の橋「タウシュベツ橋梁」。旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群として北海道遺産にも指定されたこの橋は、ダム湖の完成とともに湖の底に沈み、通常は姿を見せることはありません。しかし、冬季は発電のため水位が下がり、1月頃には氷面を突き破って姿を表します。

しかも、3月上旬頃までは湖上を横断してスノーハイクができるのです。

※湖への立入期間は湖の結氷状況により定められています。詳しくは関連MEMOにある上士幌町観光協会のホームページをご参照ください。
※湖上は大変滑りやすいです。スノーシューあるいは簡易アイゼンを装着した滑りにくい靴や長靴の着用をおすすめします。
※転倒時の頭部の防護のため、ニット帽の着用をおすすめします。

幻の橋「タウシュベツ橋梁」へ湖上横断スノーハイク

写真:Mayumi Kawai

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アイスバブルが見られる場所から湖上を横断することおよそ20分でタウシュベツ橋梁に到着します。腐食が激しく崩落の危険があるため、橋のたもと付近にはロープで規制線が張られ、近づくことはできません。しかし、通常見られない角度で橋を見上げたり見下ろしたりできる貴重な機会、ぜひ最高の一枚を撮影してください。

幻の橋「タウシュベツ橋梁」へ湖上横断スノーハイク

写真:Mayumi Kawai

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十勝岳連峰やウペペサンケ山、ニペソツ山、石狩連峰などを抱く雄大な大雪山系をバックに一面銀世界と幻の橋との絶景コラボが味わえます。美しさに言葉も出ないですね。

糠平湖でしか見られない「きのこ氷」も必見

糠平湖でしか見られない「きのこ氷」も必見

写真:Mayumi Kawai

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実はもう一つ、糠平湖の名物がこの「きのこ氷」。冬にダム湖の水位が下がることで湖底に沈んだ木の切り株が凍った氷面を突き破り生まれる氷の現象。ダム湖である糠平湖ならではの珍風景、ぜひ探してみてください。

糠平湖のアイスバブルへのアクセス

糠平湖のアイスバブルへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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糠平湖へのアクセスはいくつかありますが、アイスバブルやワカサギ釣りの際によく利用されるのは、国道273号上にある五の沢からのアプローチです。車の場合は駐車無料の五の沢駐車場を利用しましょう。

バスの場合は、帯広と旭川を約4時間でつなぐ北海道拓殖バス「ノースライナー号(層雲峡・三国峠経由)」がおすすめ。旭川駅からは約2時間半、帯広駅からは約1時間15分で五の沢に到着することができます。ただし、事前予約制で一日一往復なので注意が必要。詳細は関連MEMOの北海道拓殖バスホームページをご参照ください。

糠平湖のアイスバブルへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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五の沢入口に到着したら、林の中へ続く人が踏み固めた道を伝って湖方面へ進みましょう。足元が大変滑りやすいので十分気をつけてください。枝や幹に巻きつけられたピンクテープを目印にするとスムーズ。おおよそ15〜20分で湖に到着します。なお、糠平湖周辺は電波が入らない地域のため、安全面で朝〜夕方の日中に来訪するようにしましょう。

いかがでしたか?冬の糠平湖は寒い思いをしても訪れる価値のある北海道屈指の観光スポットです。もし個人で行かれるのが不安な方は、現地ツアーの参加もおすすめです。詳しくは関連MEMOにある「NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンター」のホームページを御覧ください。
北海道の神秘をぜひ堪能しに訪れてみてくださいね。

糠平湖に関する基本情報

住所:北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷
電話番号:01564-7-7272(上士幌町観光協会直通)
入場無料(ワカサギ釣りは有料)
24時間オープン
※ただし、周囲は電波が入らない地域のため、暗くなってからの行動は危険です。安全確保のため、朝〜夕方の日中訪問がおすすめです。

2020年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/23 訪問

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