清らかな水とさまざまな木々か林立する森。写真を見ているだけでも心が癒されるような烏川渓谷緑地は、烏川に沿って延びる細長い緑地です。「国営アルプスあずみの公園」の堀金・穂高地に隣接しているのに、訪れる人はまばらです。路線バスなどの公共交通機関はありませんが、常念岳の本沢登山口へと続く舗装路沿いに位置するため、車で簡単にアクセスすることができます。駐車場に止めて十数メートルも歩けば、そこは大自然のまっただ中なのです。
この烏川渓谷緑地には水辺エリアと森林エリアがありますが、今回は水辺エリアをご紹介しましょう。
現地に着いたら、まず、訪ねたいのが環境管理事務所です。園内に生息する生物の標本が展示されているほか、季節ごとに見られる動植物の情報を得ることができます。スタッフに声をかければ、とっておきの情報も教えてくれるかもしれません。駐車場やトイレもあるので、渓谷遊びのベースキャンプ的に利用することもできます。
ちなみに下流側には須砂駐車場、上流側には小野沢駐車場があり、いずれもトイレが完備されています。
環境管理事務所の近くには、烏川をまたぐ吊り橋があります。吊り橋と言っても車いすの方でも渡れるよう、あまり揺れない構造になっているので、どなたでも安心して渡ることができます。
この吊り橋の上が、実は渓谷や蝶ヶ岳のベストビューポイントなのです。時間があまりない方も、ぜひ吊り橋だけは渡ってみてください。
一方、環境管理事務所の前から渓谷の上流に向かうと、芝生広場や水遊びのできる広場にたどりつきます。芝生広場は広い烏川渓谷緑地で唯一バーベキューができる場所です。渓流に近いので、水遊びをしながらバーベキューを楽しむことができます。ただし、直火は禁止で、道具の貸し出しもありませんから、バーベキューを楽しみたい方は、道具類や食材をご自身でご用意ください。
森林浴を楽しみたい方は、渓流沿いに延びる歩道を歩いてみましょう。落葉樹が多い森は、季節ごとにさまざまな表情を見せてくれます。バードウオッチングにも最適で、オオルリやカワセミなどの美しい野鳥を見かけたり、キツツキが梢を突っつく音が聞こえてくることがあります。昆虫も“旅する蝶”と言われるアサギマダラ、“トンボの王様”と呼ばれるオニヤンマなど、多種多様です。運がよければ、オニグルミをかじるリスなどの野生動物と出会えることもあります。
写真は烏川渓谷緑地内で見られる滝です。実は烏川渓谷緑地の公式サイトには載っていません。ある地点に立つと見える景色です。その場所は…クイズにしておきましょうね。
ぜひ現地に訪れたときに見つけてみてください。ヒントは「芝生広場の近く」と「烏川の支流」です。水に触れられる場所ではありませんが、満点の涼しさを感じることができるはずです。
繰り返しになりますが、烏川渓谷緑地は国営アルプスあずみの公園に隣接しています。しかも、上流には須砂渡キャンプ場や、日帰り利用可能な温泉付きの宿泊施設、「ほりでーゆー四季の郷」があります。
ぜひ烏川渓谷緑地を拠点にして、美術館や道祖神が点在するエリアとはまた雰囲気が違う、ワイルドな安曇野をお楽しみください。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索