写真:小々石 曲允子
地図を見る平野神社の創祀は平安京遷都(794年)の頃に遡ります。現在の本殿は江戸時代前期に建立されたもので、本殿に鎮座する御祭神は、今木皇大神(いまきすめおおかみ) 、久度大神(くどのおおかみ)、古開大神(ふるあきのおおかみ)、比売大神(ひめのおおかみ)の四柱。
このうち主神である今木皇大神は、平安京を造った桓武天皇の生母である高野新笠の祖神で、奈良の平城京の宮中に祀られていたのが平安京遷都に伴い移し祀られたとされています。
本殿と同じく玉垣内に鎮座する摂社の縣社には、これまた高野新笠の最も古い祖先神となる天穂日命(あめのほひのみこと)が祀られ、つまり平野神社は桓武天皇とその母に縁のある神様がお祀りされた神社と言えるでしょう。
写真:小々石 曲允子
地図を見るまた平野神社は、平安時代には特に霊験あらたかとされる名神大社の一社として、さらには「二十二社」のうちの「上七社」として崇敬を集めた神社でした。
二十二社とは、国家の重大事や天変地異などが発生した際、朝廷から特別の奉幣を受けた神社。その中でも格式高い神社が上七社として朝廷から特に大きな崇敬を受け、伊勢神宮のほか、京都では上・下賀茂社等と並んで平野神社も名を連ね、別格と見なされた名社でした。
さらに、平野神社は特に皇太子守護を司る神社であるとされ、平野神社がその歴史と霊験から相当に位の高い神社であったことがうかがえます。
写真:小々石 曲允子
地図を見るでは、ここで平野神社の本殿にお祀りされている御祭神四神の御利益等について触れておきましょう。
今木皇大神は源気新生・活力生成の神、久度大神は竈(かまど)の神・生活安泰の神、古開大神は邪気を振り開く平安の神、比売大神は生産力の神としての御神徳・御利益があるとされています。
この中で久度大神については、昔の台所にあった煮炊きを行うかまどのことを「くど」とも言い、このような場所を古より鎮護されてきた神様であることはその御神名からも明らかです。
いずれにせよ、主たる御祭神の御神徳から考えて、平野神社は人が生活していく上で不可欠のベースとなるパワーを司る神社と言えるでしょう。元気・活力のUPや生活の安定、家内安全といった現実的でグラウンディング力強化(地に足のついた、堅実な人生基盤の強化)と関係したお願い事に最適かも知れませんね!
写真:小々石 曲允子
地図を見る平野神社は桜はもとより境内の所々に花木が植えられていることもあってか、全体に女性的な優しい気に包まれた神社ではあるのですが、上記のような御利益においてもどこか女性的な気配が色濃く感じられます。
この神社が桓武天皇の生母と縁深いことも影響しているのかも知れません。
写真:小々石 曲允子
地図を見るさて、平野神社随一のパワースポットとされているのが、御神門をくぐり前方左手の、御神木のクスノキと霊石「すえひろがね」がある場所です。
御神木のクスノキは、樹齢400年を超える大木。そしてその下に座す「すえひろがね」は餅鉄(べいてつ)とも呼ばれる、強い磁力を帯びた特殊な石です。
写真:小々石 曲允子
地図を見るすえひろがねはその昔、東北地方からもたらされ、当時からこれほどの大きな餅鉄は他にない極めて貴重な石とされました。東北にあった頃から不思議な霊力を有することでも知られ、神秘の石「鉄尊(てっそん)様」として崇められてきました。石を粉にして邪気を吸い取る薬として使用されたり、この石から三種の神器の一つが作られたという話もあります。
クスノキに触れながら時計と反対回りに回った後にすえひろがねに触ると、新しい力が体内に吸収されるとの噂も。
写真:小々石 曲允子
地図を見るさて、このすえひろがねに宿る力をお裾分けしていただくオススメの方法は、お守りに霊石のパワーを移す方法です。
磁石入りの「授かる守」というお守りを授与所で戴き、それを自身の願い事を念じながらすえひろがねにしばらくの間くっつけ、石の霊力をお守りに注入します。この行為自体がちょっとした儀式のようで楽しくもありますし、是非そのパワーを戴いて帰りましょう!
前段でグラウンディング的な御利益に触れましたが、グラウンディングとは本来「地面に接地する、アースする」という意味の言葉で、すえひろがねの性質や御姿と奇しくも重なるのが面白い所でもあります。
写真:小々石 曲允子
地図を見る「授かる守」もそうですが、神社の御神紋が「桜」ということで、平野神社には桜をかたどった可愛い授与品がたくさんあります。
クルンと巻いた尻尾におみくじが挟み込まれた「りすのお告げ」は、何ともキュート!平野神社ではりすが神様の使いとされており、このようなおみくじが作られています。桜の花も抱えていますね。
写真:小々石 曲允子
地図を見る「合い桜」は、桜の形の紙にお願い事をひとつだけ書いて貼り合わせるお守り。桜の花の真ん中部分をこすると香りがします。
その他にも可愛いお守り、授与品が数多くありますので、参拝後には授与所にも是非立ち寄ってみましょう!
写真:小々石 曲允子
地図を見る京都でも桜の名所として名高い平野神社、でも実は見所はそこだけじゃないよ、ということでご案内して参りました。
御祭神の御神徳・御利益や雰囲気、また可愛らしい数々の授与品からも、特に女性の方に年齢問わずお参りして頂きたい神社です。至近にある北野天満宮と併せての参拝もオススメですよ!
住所:京都府京都市北区平野宮本町1
アクセス : 京福電鉄(嵐電)「北野白梅町」駅より徒歩約7分
JR京都駅、阪急河原町駅など各所より市バス「衣笠校前」下車徒歩約3分あるいは「北野白梅町」下車徒歩約5〜6分
(2018年の台風被害で壊れた拝殿は、2020年2月現在、復旧工事中です。)
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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