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写真:いずみ ゆか
地図を見る「菅原天満宮」がある奈良市菅原東町、菅原町一帯は、その名が示す通り、学問の神様で知られる菅原道真公を輩出した菅原氏発祥の地。「菅原」の地名は、日本書紀や万葉集にも記されているほど、平城京遷都以前からの古い歴史が残るエリアです。
「まだ神社の形態をなす前から、この場所は祭祀の場であったことが分かっており、菅原天満宮は日本最古の天満宮と言われています」と禰宜の中村眞一さん。『延喜式神名帳』に記載された神社(延喜式内社)の中で、菅原家(菅家)一系三神をおまつりした日本最古の天満宮です。
写真:いずみ ゆか
地図を見る「奈良毛筆協同組合」主催で、奈良筆の歴史、書道の啓蒙や使い古した筆の供養を目的として毎年3月の春分の日に開催される「筆まつり」。参拝者は古筆を納め、新しい筆に無料交換してもらえるのが特徴です。
境内には珍しい「筆塚」があり、更に御祭神三柱のうち一柱の道真公は能書家で、文筆の神であることから、約25年前より菅原天満宮で開催されるようになりました。(筆まつり自体は40年の歴史があり、それ以前は興福寺で筆供養のみ行われていた)
ちなみに菅原天満宮そばにある喜光寺(旧菅原寺)の寺伝によると、道真公はこの菅原の地で生誕したとされています。(諸説あり)
※写真は歴代の奉納された筆
写真:いずみ ゆか
地図を見るまた、菅原天満宮は、毎年2月上旬から3月上旬まで盆梅展が行われるほど梅の名所なので「筆まつり」の頃も境内は梅がかおります。祭りと梅を楽しみながら、近所の喜光寺参拝も含めれば、菅原エリアだけで半日楽しめるショートトリップが可能。
では、「筆まつり」でどのような筆体験ができるのか、何時から開催なのか(筆交換や筆供養神事とお焚き上げは何時から始まるのか)詳しくご紹介しましょう。
(詳しい時間について公式HPに記載が無いため、あくまで参考としてご覧下さい)
写真:いずみ ゆか
地図を見る奈良と筆との歴史は古く、正倉院には「天平筆」の完成品17点と大仏開眼会で用いられた天平宝物筆が納められています。そして、空海が唐より製法をもたらし奈良で作られるようになったことから「筆づくり発祥の地」として知られています。
奈良の伝統工芸「奈良筆」の特徴は、分業をせず選毛から仕上げまで十数段階に及ぶ工程を一人の職人が手掛けるところ。「筆まつり」では、高級品である奈良筆を廉価に購入できる市が出ます。筆だけでなく、硯や文鎮など書道に関係するもの全般を販売しているので、お子さんの書道セットを購入する人も。
写真:いずみ ゆか
地図を見る他にも伝統工芸士の職人による奈良筆の制作実演が行われ、手元を間近に見ることができます。もちろん、職人さんに質問することも可能。
写真は、奈良筆伝統の技法「練り混ぜ法」の様子。その筆の特長によって、様々な墨含みのよい獣毛(鹿、馬、イタチ、ムササビ、テン、羊、タヌキ、猫などの毛)を毛の特徴と性質を生かし、配分と寸法を決め、混ぜ合わせる技法で、穂先が絶妙な具合に仕上がります。
写真:いずみ ゆか
地図を見る更に、実は「墨づくり発祥の地」でもある奈良県。「奈良墨」は、奈良の伝統工芸品であり、国内での墨のシェアが95パーセントを占めているほど、県の特産品でもあります。そのため、境内では「奈良墨」の実演販売も。
写真:いずみ ゆか
地図を見る同じく午前10時から、筆作り体験もできます。筆作りの最終段階である「仕上げ」(筆の穂先に不海苔を染み込ませ、整えて固める工程)を体験するもので、幼稚園児や小学生の子供でも楽しめる内容です。(材料費100円)
写真:いずみ ゆか
地図を見る筆と墨づくり発祥の地でぜひ体験したいのが書道体験。小学校の書道の時間を思い出してチャレンジしてみては?
(筆作り体験、書道体験ともに10時〜祭り終了時間まで)
もし、もっと「書」と触れ合いたいと思ったのなら、近くの喜光寺で「いろは写経」(2000円)もできるので訪れてみましょう。
写真:いずみ ゆか
地図を見る12時頃から、筆作りの始祖である中国・秦の蒙恬(もうてん)将軍の偉業を偲ぶ「蒙恬祭」が社殿にて執り行われます。その後、12時30分頃から「大字揮毫」として、全国でもトップ5に入る書道の強豪校・奈良県立桜井高校書道部による書道パフォーマンスが開催。書道ガール達のダイナミックな技に周囲からは拍手喝采が!
※「大字揮毫」は2019年の内容です
写真:いずみ ゆか
地図を見る菅原・伏見一帯の総鎮守である菅原天満宮ですが、普段の境内はとても静か。しかし、「筆まつり」の時は、多くの人で賑わいます。特に、13時20分頃から行われる「筆交換」には、地元の人々がこの時間帯にあわせて殺到。大変な混雑です。
写真:いずみ ゆか
地図を見る参拝者の目的は、使い古した筆を奉納し、新しい筆に無料交換してもらうこと(原則一人一本)。筆まつりに参加するなら古筆持参は必須です。
普段そんなに筆を使わないという人は、これを機に今後、マイ筆持参で「お写経」体験をしてみてはいかが?
写真:いずみ ゆか
地図を見る参拝者から奉納された古筆は、13時40分頃から執り行われる「筆供養」の神事で感謝を込めてお焚き上げされます。
写真:いずみ ゆか
地図を見る神職が境内の筆塚で祝詞を唱えたあと、古筆は一気に焚き上げられるのですが、かなり迫力。結界が張られた外側から眺めていても、炎の勢いが凄まじく頬がジリジリと熱くなるほどです。
写真:いずみ ゆか
地図を見る約1時間の「筆供養」の後(14時30分頃)、最後に「紅白餅まき」が行われ筆まつりはつつがなく終わりを迎えます。餅まきは、地元の子供たちに大人気。子供たちの歓声が飛び交い、多くの人が押し合いへし合い、投げられた餅をみんなで楽しく奪い合うのも一興です。
筆、墨づくり発祥の地「奈良」ならではの体験ができる「筆まつり」。地元の人々にも愛されている祭りなので、観光客と地元の人が自然と交流できるのも魅力。
筆の歴史、奈良の伝統工芸や文化を肌で感じるまたとない機会です。春分の日には、地域色豊かな「筆まつり」を楽しみに、奈良市の中心エリアをちょっと外れて、西側エリア「菅原の里」(菅原天満宮と喜光寺がある菅原)を訪れてみて下さい。
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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