中世の情緒溢れる館に入館!アントワープの美術館と博物館巡り

中世の情緒溢れる館に入館!アントワープの美術館と博物館巡り

更新日:2020/02/25 10:06

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
ベルギー北部に位置するアントワープはヨーロッパ第2の港がある港湾都市。「フランダースの犬」の舞台、画家ルーベンスの故郷として、さらには世界のダイヤモンドビジネスの中心としても有名。

旧市街にはギルドハウスが建ち並ぶ広場を中心に中世の世界へといざなう歴史的建造物が軒を並べており、情緒溢れる館の中に入っている美術館や博物館巡りも楽しい町。館内の展示物はもちろん建物そのものと中庭も見応えがあります。

プランタン・モレトゥス博物館

プランタン・モレトゥス博物館

写真:Hiroko Oji

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オランダに近いベルギー北部に位置するアントワープの町は、スヘルデ川のほとりに開けた港湾都市。旧市街の中心地グローテマルクトに面してルネッサンス建築の市庁舎や壮麗なギルドハウス群が建ち並び、広場中央のブラボーの像もよく知られています。

このグローテマルクトから南に延びる通りを数分進むとプランタン・モレトゥス博物館に到着。その歴史はルネッサンスおよびバロック時代に遡り、世界でも珍しい、現存する最古の活版印刷博物館です。

プランタン・モレトゥス博物館

写真:Hiroko Oji

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館内には最古の印刷機や活字版が並ぶ部屋に校正室・事務室・約3万冊にも及ぶ書物が壁一面にズラリと並ぶ図書室なども昔のまま残されていて興味津々で見学できます。

プランタン・モレトゥス博物館

写真:Hiroko Oji

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その名前が創業者のクリストフ・プランタンと彼の後継者モレトゥスに由来するこの博物館は、当時の商人・知識人・芸術家たちのサロンでもありました。そのため豪華な内装の部屋や調度品、ルーベンスの手によるたくさんの肖像画も壁に掲げられていて、見応えのある館内になっています。

館内だけでなく煉瓦造りの建物が取り囲む中庭もきれいに手入れされていて、一休みするにも良い空間となっています。

<プランタン・モレトゥス博物館の基本情報>
住所:Vrijdagmarkt 22-23, 2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-221-14-50
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日

マイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館

マイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館

写真:Hiroko Oji

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プランタン・モレトゥス博物館から南東へ徒歩5分ほどにあるのはマイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館。20世紀初頭に建てられたネオゴシック様式の館ですが、周りの建物に比べて小さめなので前を通り過ぎてしまいそう。ランゲ・ハストハイス通りに面した正面のファサードに並ぶアーチ型の窓と入り口上部のレリーフが目を惹きますので、これを目当てにしてくださいね。

マイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館

写真:Hiroko Oji

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館内では貴族のヴァン・デン・ベルグが収集した装飾豊かな調度品や絵画がいくつもの部屋に展示されていて、1951年からは市が管理しています。

12世紀から19世紀にかけてのたくさんの絵画や肖像画・彫像をはじめステンドグラス・レリーフ・写本・陶器・タペストリー・レース製品・暖炉や家具など、多岐にわたる3000以上もの展示品が見られます。

マイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館

写真:Hiroko Oji

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この美術館を代表する絵画が、ピーテル・ブリューゲルの「狂女フリート」。他にもブリューゲルの「12の諺」やブリューゲル息子の「ベツレヘムの人口調査」、ハインリヒの木彫「キリストにもたれて眠る聖ヨハネ像」なども見逃せません。

<マイエル・ヴァン・デン・ベルグ美術館の基本情報>
住所:Lange Gasthuisstraat 19,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-338-81-88
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日

ダイヤモンド博物館

ダイヤモンド博物館

写真:Hiroko Oji

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市庁舎の西側にあるのはダイヤモンド博物館DIVA。以前は中央駅そばにあったものが2018年5月に新たにオープンされました。

アントワープはダイヤモンドの研磨で有名で、この辺りは約500年もの間銀職人たちの住居があった所です。

ダイヤモンド博物館

写真:Hiroko Oji

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DIVAでは、ダイヤモンドの研磨技術や取引の商習慣などからダイヤモンドだけでなく、見事な細工を施された銀製品・金製品、様々なジュエリーなどを紹介しています。

ダイヤモンド博物館

写真:Hiroko Oji

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また銀食器などを用いたアントワープの貴族や裕福な家庭の暮らしぶりも展示されていて、豪華な銀食器などがセットされた宴席風景が見事です。

<ダイヤモンド博物館の基本情報>
住所:Suikerrui 17/19,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-360-52-52
開館時間:10:00〜18:00
休館日:水曜日

ロコックスハウス

ロコックスハウス

写真:Hiroko Oji

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17世紀前半アントワープの市長を務め、ルーベンスの友人かつパトロンでもあったロコックスが住んでいた邸宅が「ロコックスハウス」として住宅街のカイザー通りで公開されています。

ロコックスハウス

写真:Hiroko Oji

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館内にはロコックスが集めたルーベンスやブリューゲル、ヴァン・ダイク、メムリンク、ヨルダンスなどの絵画をはじめ、70点を超える王立美術館所蔵作品が展示されています。

ロコックスハウス

写真:Hiroko Oji

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また17世紀の家具・調度品や彫像に加え、装飾絵画が施されたピアノはじめ楽器類も展示されており、当時の上流階級の優雅な暮らしぶりを見ることができます。

<ロコックスハウスの基本情報>
住所:Keizerstraat 12,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-201-92-50
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日

スネイデルスハウス

スネイデルスハウス

写真:Hiroko Oji

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回廊で囲まれた中庭を挟んでロコックスハウスに隣接しているのがスネイデルスハウス。

スネイデルスハウス

写真:Hiroko Oji

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スネイデルスはアントワープで生まれ、一時はピーテル・ブリューゲルの弟子であり、ヴァン・ダイクの友人でもあった画家。彼の作品と共に名を知られた画家たちの作品が並びます。

スネイデルスハウス

写真:Hiroko Oji

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ロコックスハウスに比べると展示数はぐっと少なくなりますが、こちらでもブリューゲル作品が展示されています。

アントワープ・シティ・カード利用でお得に観光

アントワープの美術館・博物館巡りだけでもかなり見応えがあり時間もかかります。さらにルーベンスハウスやノートルダム大聖堂、聖ヤコブ教会、肉屋のギルドハウスなどの観光スポットを巡るとなるとそれなりに入場料もかさみます。そんなときに強力な助っ人となるのが「アントワープ・シティ・カード」。24時間・48時間・72時間有効の3種類があり、観光スポットに加え市内のバス&トラムにも無料で乗車できますので、ぜひご利用ください。マルクト広場や中央駅の観光案内所で購入できます。

2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/12/09−2019/12/12 訪問

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