ウクライナ・カトリックの中心地!リヴィウで訪れたい美しい教会5選

ウクライナ・カトリックの中心地!リヴィウで訪れたい美しい教会5選

更新日:2020/02/22 17:14

カジヤマ シオリのプロフィール写真 カジヤマ シオリ ヨーロッパ女子ひとり旅専門家、アートライター
ウクライナにありながら、首都キエフとは違った雰囲気の漂う街リヴィウ。その違いは、教会建築を比べれば一目瞭然です。雰囲気が異なるのは、ロシア正教やウクライナ正教の教会が多いキエフと異なり、リヴィウはウクライナ・カトリックと呼ばれる宗派の中心地となったため。中心部には、美しい教会建築が集まります。そんなリヴィウの街で訪れておきたい教会を紹介しましょう。

ポーランドの支配下で建てられた「ラテン大聖堂」

ポーランドの支配下で建てられた「ラテン大聖堂」

写真:カジヤマ シオリ

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リヴィウの街がポーランド王国の支配下にあったのは、14世紀から18世紀ごろまで。その時代の始まりに建てられたのが「ラテン大聖堂」です。ゴシック様式で建てられたローマ・カトリック教会です。大聖堂のドームはひときわ大きく、そばにある市庁舎の塔から見下ろしても、その姿はすぐに見つかるほど。

大聖堂の裏側には、ハンガリー商人のボウイム家の廟があります。廟の外壁を飾るレリーフは細部まで彫り込まれ、その丁寧な仕事ぶりにため息が出ます。

ポーランドの支配下で建てられた「ラテン大聖堂」

写真:カジヤマ シオリ

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内部で行われる礼拝はとても厳かで、建てられた当時にタイムスリップしたような気分に。柱や壁は薄いピンク色と金色で装飾され、ロマンチックな雰囲気もあります。大理石と金色の祭壇は気品を漂わせています。

<ラテン大聖堂の基本情報>
住所:Katedralna Square, 1, L’viv
電話番号:+380-322-355-692
アクセス:ルィノク広場から南西へ徒歩1分

ウクライナ・カトリックの流れをくむ「聖アンドレイ教会」

ウクライナ・カトリックの流れをくむ「聖アンドレイ教会」

写真:カジヤマ シオリ

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ウクライナ・カトリックとは、ギリシア正教の典礼を実践しながら仕えるのはローマ法王というユニークな特徴をもつ宗派です。第2次世界大戦後まもなく非合法化され、信仰は地下で行われていました。正式に復活を遂げたのは1990年で、リヴィウはその中心地としての役割を果たしています。

「聖アンドレイ教会」はもともとはベルナルディン教団の修道院でしたが、現在はウクライナ・カトリックの流れをくむ教会です。内部は薄暗くて静寂につつまれています。すすけてはいるものの、祭壇のきらびやかさは健在。教会のそばにはかつて旧市街をぐるりと囲っていた城壁が残り、古い歴史を感じさせます。

<聖アンドレイ教会の基本情報>
住所:Soborna Square, 3А, Lviv
電話番号:+380-322-728-905
アクセス:ルィノク広場から徒歩5分

タペストリーが美しい「変容教会」

タペストリーが美しい「変容教会」

写真:カジヤマ シオリ

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「変容教会」はベージュ色の壁と黒色のドームをもつシンプルな外観からは想像もつかないような内装の教会です。祭壇も祈りを捧げる間もきらびやかで、まばゆいほどです。ドームの内側にはところ狭しと聖人が描かれています。中には聖人の顔から天使の羽がそのまま描かれたものもあり、ユニークです。また、ミサの際に修道士がのぼる回廊も金色で装飾され、丸いパネルの中に描かれたイコン(聖人像)がずらりと並びます。

タペストリーが美しい「変容教会」

写真:カジヤマ シオリ

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教会の壁に並ぶタペストリーも必見。聖人や聖書の一場面が表現されていて、見ごたえ抜群です。

<変容教会の基本情報>
住所:Krakivska Street, 21, Lviv
電話番号:+380-322-553-555
アクセス:ルィノク広場から徒歩5分

大理石の装飾が美しい「聖ペテロ・聖パウロ大聖堂」

大理石の装飾が美しい「聖ペテロ・聖パウロ大聖堂」

写真:カジヤマ シオリ

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「聖ペテロ・聖パウロ大聖堂」はイエスズ会の流れをくむ教会で、使徒の聖ペテロと聖パウロをまつっています。17世紀初頭のバロック様式を真似して建てられ、2011年から2021年までかけて大規模な修復が進行中です。

広々とした聖堂内でまず目を奪われるのは天井画。大胆な筆遣いで描かれており、躍動感があります。柱や壁は大理石と金で装飾され、宮殿のような上品な雰囲気も漂っています。

<聖ペテロ・聖パウロ大聖堂の基本情報>
住所:Teatralna Street, 11, Lviv
電話番号:+380-322-357-676
アクセス:ルィノク広場すぐそば

旧市街の外れに建つ「聖母マリアの教会」

旧市街の外れに建つ「聖母マリアの教会」

写真:カジヤマ シオリ

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路面電車も通る大通りに面した「聖母マリアの教会」。もともとはネオ・ゴシック様式で建てられていたものの、20世紀の初めには現在の姿に。観光ガイドブックで紹介される機会は少ないうえ、規模が小さく目立たない教会ですが、内装の美しさは他にひけをとりません。

聖母マリアをまつる教会だけあって、聖母マリアの祭壇画は金色できらびやかに飾られています。祭壇以外にも、聖母マリアと幼子キリストの姿を描いたイコンがあちこちに。窓からはやわらかな光が差し込み、参拝客をやさしく包み込んでいます。

<聖母マリアの教会基本情報>
住所:Snizhna Street, 2, Lviv
アクセス:ルィノク広場から徒歩8分

リヴィウの教会ではろうそくを購入し、静かに祈りを捧げよう

リヴィウには、静かに祈りをささげるのにうってつけの教会が集まっています。それらのほとんどが無料で見学できますが、また訪れたいと思えばろうそくを買ってから祈りをささげましょう。より雰囲気に浸れるうえ、教会側の収入の手助けにもなります。

街を歩けばあちこちで目につくリヴィウの教会建築。気になったものには入ってみて、ぜひ祈りをささげてみてください。装飾に見惚れるのはもちろんのこと、静かに一人で考えごとをしたいときや旅の思い出を振り返りたいときにもぴったりです。

2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/04/18 訪問

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