桜香る絶景の城山!千葉「館山城」の史跡巡りと里見だんごを堪能

桜香る絶景の城山!千葉「館山城」の史跡巡りと里見だんごを堪能

更新日:2020/03/15 15:43

浦賀 太一郎のプロフィール写真 浦賀 太一郎 週末トラベラー
東京湾の玄関口である館山市は、古くから海上交通の要衝として発展してきました。戦国時代には、屈強な水軍を率いた里見氏がこの地を制し、美しい鏡ヶ浦を望む小丘陵に「館山城」を築きます。城山公園には、そんな里見氏に関する史跡や南総里見八犬伝の伝説、恋人の聖地にも選ばれた絶景など、見所が満載!今回は、満開の桜を眺めながら食べる「房州里見だんご」も絶品な館山城の魅力を紹介します。

シャトルカーも運行!いざ城山の天守へ

シャトルカーも運行!いざ城山の天守へ

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

館山市民の憩いの場としてたたずむ城山公園。戦国時代、里見氏がこの地に築いた山城が、館山城でした。「山城」というと、峻険な要害にそびえる難攻不落の城郭をイメージしますが、館山城は頂上まで約72mと、比較的優しい山城で、ちょっとしたお散歩気分で登ることができますよ。

シャトルカーも運行!いざ城山の天守へ

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

子供連れやご高齢の方も安心です。山麓から茶室駐車場まで運行している無料のシャトルカーに乗って一気に山頂付近まで行くこともできます。南総里見八犬伝の錦絵のラッピングが渋い!シャトルカーは、土・日・祝日の10:00〜15:00まで随時運行しています。

シャトルカーも運行!いざ城山の天守へ

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

城山の山頂に位置する本丸はとっても広々!まっすぐに天守へ向かうのも良いですが、のんびり散策してみてから登城するのも乙ですよ。

恋人の聖地も!天守と展望の丘からの絶景

恋人の聖地も!天守と展望の丘からの絶景

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

館山市街からもよく見える館山城天守は、三層四階の堂々たる佇まい。史実としての天守の概要は未だ解明されていませんが、現天守の威容は館山市のシンボルとして存分にその存在感を誇示していると言って良いでしょう。

恋人の聖地も!天守と展望の丘からの絶景

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

天守は「八犬伝博物館」とも呼称される様に、曲亭(滝沢)馬琴の名作・南総里見八犬伝に関する書物や文献が並び、現代になって映像化や漫画化された、八犬伝をテーマにした作品の展示が充実。天守最上階からの眺めは素晴らしく、館山市街を一望でき、神奈川県の三浦半島や、空気が澄んでいれば富士山もくっきりと観ることができます。

恋人の聖地も!天守と展望の丘からの絶景

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

また、本丸西側にある展望の丘からの眺めは「恋人の聖地」に選ばれていて、こちらも天守からの眺めに負けない鏡ヶ浦の景観を楽しむことができます。夕方であれば、聖地と呼ばれるにふさわしい、歴史ロマン満点の夕日を満喫することができます。

城山の内外に観る里見氏や八犬伝の遺構!

城山の内外に観る里見氏や八犬伝の遺構!

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

館山城は、織田信長が天下を統一しつつあった天正8(1580)年に里見氏8代当主・義頼によって築城されました。本格的な近世の平山城(山城とも)に大修築したのは里見氏9代当主・義康。豊臣秀吉が天下をほぼ手中に収めた天正18年のことです。

本丸には「里見城跡」と刻まれた石碑と、里見氏が飼っていたとされる、戦場で無双を誇ったと云われる千人力の猿「千力猿」の像、館山城の歴史を刻んだ碑が置かれています。

城山の内外に観る里見氏や八犬伝の遺構!

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

城下町も整備され、大いに賑わいますが、徳川家康による大坂冬の陣が勃発する直前の慶長19(1614)年の秋に、里見氏は安房国(千葉県南部)から伯耆国(鳥取県)の倉吉へ国替えとなり、館山城は廃城となりました。

城山の南麓には、倉吉で失意の内に没した10代当主・忠義に従って殉死した8人の遺臣の墓があります。遺骨は房州の遺臣が密かに倉吉から持ち帰り、この地に埋めたと伝えられています。この忠臣たちが、南総里見八犬伝の、八犬士のモデルとなったのです。

城山の内外に観る里見氏や八犬伝の遺構!

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

館山城というと、城山の天守を思い浮かべると思いますが、先ほども触れた様に、城下町も整備された近代的な城郭でした。関ヶ原合戦の恩賞で得た新領地・常陸国(茨城県)鹿島の領民が掘ったという「鹿島堀」が、閑静な住宅街に忽然と現れます。

このお堀と、外郭を流れる汐入川を天然の外堀としていた館山城は、やはり相当な規模を持ったお城だったと言えます。鹿島堀のすぐ側には、里見義康墓所である、慈恩院もありますよ。

桜香る城山・館山城の風景

桜香る城山・館山城の風景

写真:浦賀 太一郎

館山城は、四季の花々が色とりどりに咲き誇るのも大きな魅力です!特に桜の季節は幻想的で、桜の中に天守が浮いている様にも見えるほど。

桜香る城山・館山城の風景

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

麓の芝生広場から孔雀園へ登る坂道は、さながら桜のトンネルです。広場の里見茶屋でお団子を買って、のんびり食べながら眺めるのも良いですよ!お花もお城もお団子も存分に楽しみましょう。

桜香る城山・館山城の風景

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

本丸にも多くの桜が植えられています。特に、白亜の天守と桜の色合いが素晴らしく、館山の青い海ともよく似合っています。倉吉市の有志が苗木を育て、里見氏発祥の地とされる群馬県高崎市の関係者が植樹した、里見桜と名付けられたソメイヨシノもありますよ。

<館山城(天守)の基本情報>
住所:千葉県館山市館山362番
電話番号:0470-22-8854(城山公園 管理事務所)
アクセス:JR館山駅からJRバス関東または館山日東バス約10分「城山公園前」下車すぐ・無料駐車場74台(うち大型4台)
営業時間:9:00〜16:45(月曜休館・城山公園は散策自由)

超美味!「里見茶屋」の名物・房州里見だんご

超美味!「里見茶屋」の名物・房州里見だんご

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

城山公園の麓、芝生広場には里見茶屋があり、館山の銘菓「房州里見だんご」を愉しめます。房州里見だんごは、八犬士にちなんだ8種の餡がたっぷりと盛られた、地元館山産の米から独特の製法で作られたご当地団子!

超美味!「里見茶屋」の名物・房州里見だんご

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

里見茶屋では、やみつき城山カレーや房州酪農牛乳、地酒やかき氷など様々なメニューがありますが、まず食べておきたいのが、多彩な餡の味わいを堪能できる房州里見だんごです。串団子になっているお団子をテラス席で天守を眺めながら食べるのも良いですが、折角だから色々な味を食べたい所ですよね。

「房州里見だんご八種と美味しいお茶セット」は、八犬士にちなんだ8つのお団子を串に刺さず、二玉ずつ(みたらしのみ三玉)お皿に盛った豪華なセット。何人かでシェアしながら食べるのが楽しいですよ(写真は2セット分です)。

超美味!「里見茶屋」の名物・房州里見だんご

写真:浦賀 太一郎

地図を見る

「房州里見だんごお好み四種と美味しいお茶セット」は、お好みの餡を4種類選んで食べることができます。沢山は食べられないけど、腹八分目で堪能したいという方におすすめです。どちらも館山のお茶屋さん・大幸園の美味しいお茶か、各種ドリンクから飲み物を選べます。

<里見茶屋の基本情報>
住所:千葉県館山市館山236
電話番号:0470-29-5100
アクセス:JR館山駅からJRバス関東または館山日東バス約10分「城山公園前」下車すぐ
営業時間:10:00〜18:00 ※仕込みの都合により開店時間が変更の場合あり、だんご売り切れの場合は早く閉店の可能性あり、お花見シーズンは延長あり

館山城の魅力をぜ〜んぶ満喫!

程よく散策コースが整備され、天守からは絶景を望み、春には満開の桜が咲き誇り、麓には名物のお団子あり。お城めぐりの醍醐味がまるっと詰まった館山城。房総半島に来たら、必ず立ち寄ってくださいね!

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/01/04 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -