京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を見に行こう!

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京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を見に行こう!

京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を見に行こう!

更新日:2014/05/29 10:18

大竹 進のプロフィール写真 大竹 進 元旅行会社勤務、元旅行専門学校講師

東京の神田神社で行われる神田祭、大阪の大阪天満宮で行われる天神祭と並び、京都の八坂神社のお祭りである祇園祭は、日本三大祭りの一つとして全国的に有名なお祭りです。
京都の夏の風物詩として行われるこの祭りは、7月1日から31日まで1ヵ月にわたって行われるものですが、中でも宵山(よいやま)と山鉾巡行(やまほこじゅんこう)がそのハイライトです。
今回はそのクライマックスである山鉾巡行についてご紹介します。

山鉾巡行のシンボル、長刀鉾!

山鉾巡行のシンボル、長刀鉾!

写真:大竹 進

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祇園祭は貞観(じょうがん)11年(869年)に、京の都を始め全国各地に疫病が流行し、多数の死者が出た際、疫病退散を祈願して始められた「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」が起源とされ、葵祭、時代祭と並ぶ京都三大祭の一つでもあります。

写真は河原町通を北上し、御池通との交差点にやって来た長刀鉾(なぎなたほこ)。
鉾先に大長刀をつけているのでこの名で呼ばれています。
巡行を行う山鉾は全部で33基あり、巡行の順番は7月2日に行われるくじ取式で決まりますが、この長刀鉾は「くじ取らず」として毎年必ず巡行の先頭に立ちます。
巡行する鉾のうちで最大のものは、約12トンに達し、地上から鉾頭迄約25m、地上から屋根迄約8mという大きなものです。
鉾の巡行に当り、綱を曳く「曳手(ひきて)」役は40〜50人にもなりますが、祇園囃子(ぎおんばやし)のコンチキチンという独特の音色を響かせながら、その多くの曳手によって正面から徐々に迫ってくる長刀鉾の姿は感動です!

長刀鉾に係わる人々

長刀鉾に係わる人々

写真:大竹 進

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長刀鉾には他の鉾とは違い、唯一生身の子供である生稚児(いきちご)が乗り、稚児舞を舞います。
かつては他の鉾にも生稚児が乗っていた様ですが、現在他の鉾は全て人形です。
稚児が乗る囃子台は4畳半から6畳ほどありますが、稚児の両側に補佐役の禿(かむろ)が控えています。更に祇園囃子を奏でる囃子方が交代要員も含めて40〜50名乗り、古都京都の街にコンチキチンの音色を振りまいています。
屋根には屋根方が4人乗り、巡行中障害となる電線などの調整を行い、音頭取りが2名(辻回しの時は4名)掛け声と同時に扇子で合図をします。
鉾の周りには車方が付き、鉾のカジを取ったりブレーキをかけたりして、巡行をスムーズに進める役割を担っています。

長刀鉾の辻回し

長刀鉾の辻回し

写真:大竹 進

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山鉾巡行の見所の1つが辻回しと呼ばれる鉾の交差点での方向転換です。
鉾の車輪は構造上方向転換が無理なため、路面に青竹を敷き水をかけ滑らして向きを90度変えます。
辻回しは、鉾が回れる位置まで進んでから停止し、前車輪の行く方向に割竹を敷き、滑りが良くなるように水をかけ、音頭取り(この時は4人)の掛け声に合わせて、車方、曳き手が一体となって方向転換をします。
大きく力任せに回すと過剰な負担がかかり、車輪などが傷むので、数回(3回位)で回すのが良いとされています。
しかし重さが約12トン、車輪の直径が約190cmもある鉾をスムーズに方向転換させるのはかなりの大仕事で、鉾が大きく動いた時には周りの観客から大きな拍手が起こります。

山鉾あれこれ

山鉾あれこれ

写真:大竹 進

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写真は「蟷螂山(とうろうやま)」で、別名「かまきり山」とも呼ばれています。
かまきりの羽や鎌が動く、山鉾の中で唯一のからくり山です。

山や鉾は華麗に装飾され、動く美術館とも言われています。
一つ一つの山や鉾の素晴らしさも勿論ですが、前面を飾る前懸、両側の胴懸、背後を飾る見送など、それぞれの部分も一つの美術品であり、どれも見応え充分です。
これらの山や鉾を飾る前懸などは、16世紀のベルギー製毛綴(けつづれ)や、18世紀フランスのゴブラン織りなど、遥かヨーロッパからもたらされたものがある一方、丸山応挙が下絵を描いたものなど、国の重要文化財に指定されているものも多数あります。

ニュースなどでは長刀鉾が巡行する場面が多く見られ、他の鉾や山にどのようなものがあるか、普段あまり見かける機会がありませんが、33基ある山鉾はその形から舁山(かきやま)、鉾(ほこ)、曳山(ひきやま)、船鉾(ふねほこ)、傘鉾(かさほこ)など様々なタイプのものがあります。
会場で配られているパンフレットにはそれぞれの山や鉾が巡行順に記載され、特徴が述べられていますから、これを一読して山鉾を見ると、山鉾巡行がより一層楽しめると思います。

御池通の有料観覧席

御池通の有料観覧席

写真:大竹 進

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山鉾巡行のルートは毎年多くの観光客で一杯になりますが、巡行をゆっくり座って見られる有料観覧席が御池通の両側に設けられています。
ご希望の方は下記の販売箇所でお求め下さい。
また祇園祭見物のツアーに申し込むと、大概この座席が確保されているコースですから、目の前で華麗な山鉾巡行を眺められます。
この座席は御池通の車道の所にパイプ椅子を並べてあるものですが、一人ずつ座席指定になっています。
但し、祇園祭の時期は非常に暑く、観覧席に屋根はありませんから、帽子は必需品です。水分補給も充分行って下さい。

尚、2013年まで7月17日の1日だけで行われていた山鉾巡行が、2014年から2度の巡行に変わります。
幕末に車輪などを焼失した大船鉾の再建にあわせて、49年ぶりに2度の巡行が復活するもので、17日の前祭(さきまつり)の23基と、24日の後祭(あとまつり)の10基に分かれて、宵山や巡行を別日程で行うことになりました。
前祭と後祭に巡行する山鉾は違うものですから、見たい山鉾がある場合はどちらに巡行するか京都市観光協会などのホームページでお調べの上、観覧席の申し込みをして下さい。
因みに長刀鉾は17日、再建された大船鉾は24日に巡行し、花傘巡行も24日に行われます。
山鉾巡行を先頭から最後まで見学する場合の所要時間は、前祭巡行で約1時間30分、後祭巡行は花傘巡行と合わせて約1時間です。

【有料観覧席販売箇所】(3180円)
全国のローソン、ミニストップ、JTB、近畿日本ツーリストの主な支店、営業所、及びセブン-イレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあで販売。(ただし、セブン-イレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあでは発券手数料1枚あたり108円要)
京都市観光協会協会ホームページでも販売。(クレジットカード決済のみ、チケット配送料450円別途要)

【発売日】
7月17日の前祭(さきまつり)巡行⇒6月4日
7月24日の後祭(あとまつり)巡行⇒6月11日

おわりに

前述の通り、2014年の祇園祭は2度巡行が行われる事になり、2013年までと大きく変わりましたのでご注意下さい。
従来は1日で全ての山鉾の巡行を見ることが出来たのに対し、2014年からは前祭と後祭の2度に分かれたため、京都に1週間滞在しないと両方の山鉾は見ることができなくなりました。
しかし実際のところ、従来の様に一度に33基の山鉾を炎天下で見続けるのはかなり大変な事です。
私が見た時も、最初の長刀鉾が現れた時は満席でしたが、数基の山鉾が通過した後は、どんどん有料観覧席は空席が増え、最後の方は殆どがらがら状態でした。
ですから、2014年からの様に2度に分かれた方が見る方は楽かと思います。
長刀鉾に代表される華麗で大きな鉾の巡行や、露店がひしめく宵山の賑やかな雰囲気を味わいたいのなら前祭、花傘巡行も目的とする場合や大混雑を避けたいのなら後祭に行く事をお勧めします。

2014年の主な日程は以下の通りです。詳細は京都市観光協会のホームページをご参照ください。

【前祭(さきまつり)】 
●7月14〜16日 宵山
●7月17日 山鉾巡行(23基)
午前9時に四条烏丸を出発し、四条河原町、 河原町御池を経て新町御池へ。

【後祭(あとまつり)】
●7月21日〜23日 宵山
●7月24日 山鉾巡行(10基)
午前9時30分に烏丸御池を出発し、河原町御池、四条河原町をへて四条烏丸へ。
※前祭と後祭では巡行経路が逆回りになります。

【花傘巡行】
●7月24日 午前10時に八坂神社を出発し、四条寺町、寺町御池、河原町御池、四条河原町を経て八坂神社へ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/07/17 訪問

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