「日本書記」によると、推古天皇の時代595年に淡路島に香木が流れ着いた時、ちょうど聖徳太子が観音像を作るための香木を探していたので、それを献上し残った香木で、枯木神社(かれき神社)を建てた、とあります。
その伝承通り、「枯木神社」は淡路島の海を見渡せるところに現在もあり、ご神体はなんと人の体ほどの香木!小さな神社ですが日本初の香木伝来伝承地です。
<枯木神社の基本情報>
住所:淡路市尾崎 220
電話番号:0799-85-1460
アクセス:JR「三ノ宮」駅またはJR「舞子」駅より淡路交通・高速バス、三ノ宮・西浦線(高田屋嘉兵衛公園行)で「尾崎上の浜」下車、徒歩12分
そんな淡路島は、今やお香・お線香の生産シェアが全国1位!全国のお香・お線香の70%以上が淡路島産なんです。
なぜこんなに盛んになったのか?それには、雨が少なく風が吹きぬける島の気候が適していた、海に囲まれ原材料の搬入、製品輸送に便利であった、漁業に出られない時・農閑期の副業にぴったりであった、などの理由が挙げられます。
「枯木神社」から約4.6キロメートル南に、創業明治26年のお香の老舗製造メーカー「薫寿堂」があります。こちらではお香作りの過程を見学出来るばかりでなく、旅の思い出にオリジナルのお香や匂い袋を作る事も出来るんですよ!
写真:成瀬 康子
地図を見る見学は無料!作業場内には製品化する前のお香の香りが立ち込めており、これはここでしか体験出来ない香りです。
まずはお香やお線香の種類に応じて配合した材料を機械で練り上げ、練り玉を作り、こちらの機械で成型していきます。これが面白くて見ていて飽きません。垂れているお線香の両端がカットされ、乾燥室へと移動します。
写真:成瀬 康子
地図を見る乾燥室では様々なお線香が出荷を待っていますが、最後は手作業。一本一本の状態をチェックしながら箱詰めへと進みます。詳しい様子は是非、現場で確認して下さいね。
見学の後は、ショールームで買い物も出来ます。煙の少ない微煙タイプのお線香、消臭タイプ、花の香りのもの、また形状もリボンや紙タイプのものとバリエーション豊かです。
自分へのお土産へ、どなたかのプレゼントへ、先程見てきた工程を思い出しながら選ぶのは楽しい時間です。
ところで、お香の香りは3回に分けて楽しめると言われています。まずは火をつける前、そして火をつけてから、そして最後は火を消してから。このゆったりとした楽しみ方は、時短や効率ばかりを要求される現代だからこそより魅力的に感じますね。
写真:成瀬 康子
地図を見る更に「薫寿堂」では、有料でお香作り、匂い袋作り、キャンドル作りが出来ます。せっかくの機会なので、旅の思い出にオリジナルの香りを作ってみてはいかがでしょう?グループでも参加できるのでワイワイ楽しく出来ますよ。
例えば匂い袋、まずは材料と作り方の説明を受けます。配合によって無限の可能性がある事が分かります。迷ったら、和風ならこんな配合で、甘い香りをお好みならこんな配合で、と言うモデルレシピもあるのでそれを参考にすれば大丈夫!
写真:成瀬 康子
地図を見る白檀、丁子、桂皮、龍脳、甘松、山奈、など自然のスパイスを自由に混ぜていきます。小さな器の中でまぜまぜして、自分で選んだ袋に入れて完成。完成後も香りは刻々と変化していくので、長く楽しめます。
写真:成瀬 康子
地図を見る旅の思い出を小さな袋に託してみる、なんとも奥ゆかしい遊びです。是非自分だけの思い出をたっぷり込めて下さいね。
淡路島は香の里。国生みの神、伊奘諾大神(いざなぎのみこと)が住まわれたと言われる「伊奘諾神宮」にも淡路島に香木が流れ着いたのを記念した「香りの碑」が建てられています。薫寿堂より徒歩16分程ですので、こちらにも立ち寄られるとより充実した旅となるでしょう。
住所:兵庫県淡路市多賀1255-1
電話番号:0799-85-1301
アクセス:JR「三ノ宮」駅またはJR「舞子」駅より淡路交通・高速バス、三ノ宮・西浦線(高田屋嘉兵衛公園行)で「郡家(ぐんげ)」下車、徒歩5分
車なら神戸淡路鳴門自動車道「津名一宮IC」から10分
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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