「大谷資料館」名前は普通でも中身はスゴい栃木の地下神殿!

「大谷資料館」名前は普通でも中身はスゴい栃木の地下神殿!

更新日:2020/03/02 14:23

塚本 隆司のプロフィール写真 塚本 隆司 ぼっち旅ライター
栃木の名産「大谷石」の名前を聞いたことがある人は多いでしょう。この大谷石の資料館が栃木県宇都宮市大谷町にある「大谷資料館」です。「あ〜。石の展示や歴史解説をしているのね」なんて軽く考えていると大間違い。地下に驚きの空間が待ち構えています。とにかくスケールがスゴいんです。
日光東照宮や日光江戸村、JR宇都宮駅からも車で30〜40分の大谷資料館。名前だけで判断したら、もったいないですよ。

近づけばワクワクしてくる「大谷資料館」

近づけばワクワクしてくる「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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「大谷(おおや)資料館」の名前と写真のような建物を見れば、「これが資料館? 小さいのね」と思ったでしょう。しかし、この入口にたどり着いた頃には、道中で日本らしくない光景を目にし、既にワクワクしているはずです。

近づけばワクワクしてくる「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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大谷石の産地であるこのあたりは、採石跡が随所で見られます。写真は、大谷資料館の駐車場風景。人や車と比べればわかる通り、そのスケールに驚かされます。

近づけばワクワクしてくる「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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駐車場では、トイレも自動販売機が設置された休憩所も大谷石。もう、既に大谷石の資料館なのです。ちなみに、大谷資料館の敷地はかなり広いので、訪れる際のカーナビ設定は、住所ではなく大谷資料館名でセットしないと道に迷います。

地下への入口はシンプルだけど降りればスゴい!

地下への入口はシンプルだけど降りればスゴい!

写真:塚本 隆司

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資料館に入り受付を済ますと、地下へと階段で移動します。はじめは石でできた階段にすぎませんが、すぐに驚きへと変わっていくことでしょう。

地下への入口はシンプルだけど降りればスゴい!

写真:塚本 隆司

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ファンタジーやSF作品の登場人物にでもなった気分で進むと、リアルに感じられるかもしれません。まさに地下神殿へと続く通路です。子どもたちに「石の資料館へ行こう」と言って興味を示さなければ「地下神殿へ行こう」と誘ってあげてください。

地下への入口はシンプルだけど降りればスゴい!

写真:塚本 隆司

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地下30メートルには、こんな素晴らしい世界が広がっています。まさに物語の世界です。

地下神殿と見まがう坑内誕生の歴史

地下神殿と見まがう坑内誕生の歴史

写真:塚本 隆司

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「どうやってこんな空間を作ったの?」誰もが疑問に思うでしょう。
はじめは手掘りでした。大谷石は加工がしやすく火に強いため、住宅建材や倉庫、石垣などに使われています。当初は山を切り崩すように採石されていましたが、そのうちに地下へと掘り進められ、さらに横へと掘り進め、現在のような地下空間が生まれました。

地下神殿と見まがう坑内誕生の歴史

写真:塚本 隆司

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時代とともに手掘りから機械掘りに変わっていきます。坑内には、手掘りのツルハシの跡や機械掘りの跡がしっかり残っています。天井には、立坑があります。地上ではどの辺りなのかを知るために掘られたものです。

地下神殿と見まがう坑内誕生の歴史

写真:塚本 隆司

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戦時中は、軍需工場や倉庫としても使われていました。坑内が寒いために木を燃やし、暖をとったため、天井部分に黒い“すす”が付着しています。
大きな坑内ですが、細かな見どころがたくさんあるので、ガイドさん(ガイド1名につき1000円)と一緒にまわることをオススメします。

無機質な石の空間はアートが似合う

無機質な石の空間はアートが似合う

写真:塚本 隆司

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幻想的な坑内は、美しいライトアップやアート空間として使用されている場所がいくつかあります。

無機質な石の空間はアートが似合う

写真:塚本 隆司

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採石跡が模様のように浮かび上がり、自然とは異なる空間の妙。この場だけでしか見られない芸術です。

無機質な石の空間はアートが似合う

写真:塚本 隆司

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コンサートや結婚式を開く人もいるなど、この幻想的な雰囲気は多くの人を魅了しています。

他にもいろんな利用をされている「大谷資料館」

他にもいろんな利用をされている「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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ロケ地としても人気です。映画やドラマ、CM、ミュージックビデオなどの撮影で使われています。写真パネルなどで紹介されているので、それを楽しみに訪れるのもいいでしょう。事前に知りたい人は公式ページの撮影実績を見れば驚く数が出てきます。舞台のような場所もあり、イベントも開かれています。

他にもいろんな利用をされている「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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大谷石の特徴を生かした利用方法も。年間平均気温が8度前後(2度〜13度)と冷蔵庫内とほぼ変わらないことから、野菜や果物、ワイン、日本酒などの貯蔵庫としても使われています。

他にもいろんな利用をされている「大谷資料館」

写真:塚本 隆司

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もちろん資料館なので、坑内にも地上部分にも採石に使われた道具や機械、大谷石の特徴や歴史解説のパネルなどの展示があります。「大谷資料館」の名前から想像をしたイメージは、このとおり小さな扱いになってしまうのがスゴさの現れ。お土産なら大谷石のコースターやアクセサリーなどがありますよ。

名前は普通でも中身はスゴい「大谷資料館」。車なら有名観光スポットの日光東照宮や日光江戸村、宇都宮グルメの定番・餃子の店めぐりもできるので、あわせて訪れて欲しいスポットです。

大谷資料館(オオヤシリョウカン)の基本情報

住所:栃木県宇都宮市大谷町909(カーナビ設定は施設名で)
連絡先:028-652-1232
開館時間:4月〜11月9時〜17時 (最終入館16時30分)、12月〜3月9時30分〜16時30分 (最終入館16時)
休館日:4月〜11月無休、12月〜3月毎週火曜日(火曜日が祭日の場合翌日)、年末・年始 12月26日〜1月1日休館、臨時休館あり
料金:大人800円、小・中学生400円、未就学児は無料
アクセス:車 東北自動車道「鹿沼IC」から車で約20分(13km)、「宇都宮IC」から車で約12分(8km)、北関東自動車道「宇都宮上三川IC」から車で約40分(20km)、「壬生IC」から車で約30分(18km)
路線バス  JR宇都宮駅西口6番乗場から「大谷・立岩行き」に乗車し約30分、東武宇都宮駅から東武駅前バス停で「大谷・立岩行き」に乗車し約20分、資料館入口で下車徒歩約5分。

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:栃木県

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/11/21 訪問

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