写真:小野 和伸
地図を見る鷺来ヶ迫温泉の歴史は、江戸時代(1736年)より始まりました。かつて一羽の傷ついた白鷺(サギ)が、山奥にある一つの泉に毎日傷を癒しに来ていたこと、臼杵町の禅師の夢枕に白鷺となった御山明神からのお導きがあったことなどから、探索を行い発見された温泉地と言われています。
「鷺(サギ)が来た谷(迫)」より、「鷺来ヶ迫(ろくがさこ)温泉」と名付けられ、簡単に「六ヶ迫温泉」と表記する場合もあります。現在では「飲んで効き、浸かっても効く」と言われており、臼杵市を代表する温泉地となっています。1750年には、臼杵藩主に献上されて、臼杵藩主の命を救ったとも伝わっています。
写真:小野 和伸
地図を見る大分県は、炭酸泉(二酸化炭素泉)の宝庫です。長湯温泉、七里田温泉を始め、筌ノ口温泉、塚野鉱泉、白水鉱泉などが有名ですが、こちらの鷺来ヶ迫温泉も二酸化炭素を多く含んだ温泉が湧いています。飲泉することにより、糖尿病、通風、肝臓病、便秘、胃腸病等の悩みを解消すると言われている奇跡の冷鉱泉です。
鷺来ヶ迫温泉のエリア内には、飲泉場も設けられており、容器を持参することにより、持ち帰ることも可能となっています。「下元湯」と呼ばれている飲泉場は、駐車場から飲泉場までの距離が近いので、利用しやすいでしょう。紙コップも用意されており、持ち帰る場合は、機械にコインを投入すると冷鉱泉が注がれます。
写真:小野 和伸
地図を見る「源泉薬師堂」と呼ばれている飲泉場もあります。源泉が湧きだしている場所は、温泉成分が固まって、異様な形状となっています。成分が濃いという事実を、視覚から確認できます。なお、初めて冷鉱泉を呑む方は、その味に驚かれることでしょう。炭酸の苦みが強いと思いますが、慣れれば難なく飲むことができます。良薬は口に苦いものです。
写真:小野 和伸
地図を見るそして俵屋旅館は、源泉薬師堂の付近に建っている宿泊施設です。時間は限られていますが、日帰り入浴も可能です。
写真:小野 和伸
地図を見る入浴者は玄関前のブザーを鳴らして、旅館関係者に料金を支払います。建物内に入り、下階へ進むと、男女別の脱衣室の前には、「源泉さぎ湯」と呼ばれている美しい土色の温泉が溜まった浴槽があります。
壁面のデザインも特徴的で、静かな迫力を感じます。同じ室内には、飲泉ができる場所も設けられています。
写真:小野 和伸
地図を見る浴室には浴槽が3つあり、「冷たい」「ぬるい」「熱い」と温度が分かれています。泉質は「含二酸化炭素−ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉」です。美肌効果もあり、入浴後は肌もスベスベになります。
熱い温泉は、二酸化炭素が抜けやすいと言われていますが、二酸化炭素が濃い冷鉱泉に浸かることができる点も嬉しいポイントです。実際に冷たい浴槽で、湯口から注がれている冷水を一口飲むと、炭酸の独特の風味を感じることができます。
熱い温泉と、冷たい冷鉱泉を交互に入浴する「温冷交互浴」も気軽に行えます。温冷交互浴を行うことにより、疲労回復効果があり、血行が促進されます。また、二酸化炭素泉自体にも血行促進効果がある為、俵屋旅館で行う温冷交互浴は、大きな効果を期待することができるでしょう。
写真:小野 和伸
地図を見る冷たい温泉に入浴することは、勇気が必要なことですが、ご利用の際は是非冷鉱泉に入浴することをお勧めします。冷鉱泉は、泉温が約20度と言われていますが、体感はさらに冷たく感じます。「冷たい」を通り越して、「痛い」と感じ始めるレベルです。浴槽の底には、きめ細かい温泉成分が沈殿しており、かき混ぜるとふわっと舞い上がります。
俵屋旅館では、日帰り入浴の時間は限られていますが、大勢の地元の方が利用しています。鷺来ヶ迫温泉の源泉は、地域の方にも愛されている温泉です。また、常連ならではの入浴方法なども教えて頂ける場合もありますので、挨拶は積極的に行いましょう。臼杵市にお立ち寄りの際は、是非鷺来ヶ迫温泉にもお立ち寄り下さい。
2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/2更新)
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