フランスの復興都市「ル・アーヴル」現代建築が並ぶ世界遺産

フランスの復興都市「ル・アーヴル」現代建築が並ぶ世界遺産

更新日:2020/02/25 17:18

木村 岳人のプロフィール写真 木村 岳人 フリーライター
フランス北西部の大西洋沿岸、セーヌ川の河口に位置する「ル・アーヴル」は、フランス屈指の規模を誇る港湾都市です。その中心市街地は第二次世界大戦に壊滅的な被害を受けて灰燼に帰しました。

戦後に建築家「オーギュスト・ペレ」の都市計画によって復興を果たし、鉄筋コンクリートのモダニズム建築が並ぶ復興都市の全域が「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル」として世界遺産になっています。

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「コンクリートの父」によって再建されたル・アーヴル

「コンクリートの父」によって再建されたル・アーヴル

写真:木村 岳人

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第二次世界大戦において、ル・アーヴルはイギリス軍の補給基地として利用されていました。しかし侵攻してきたドイツ軍によって占領されてしまい、イギリス軍はドイツ軍の戦力を削ぐべく度重なる空爆を敢行。ル・アーヴルは徹底的に破壊し尽くされました。

焼け野原となったル・アーヴルの復興を担当することになったオーギュスト・ペレは、当時新鋭の建築工法であった鉄筋コンクリートを発展させた人物であり「コンクリートの父」とも呼ばれています。ル・アーヴルの再建においても鉄筋コンクリートが用いられ、現代的なモダニズム建築が並ぶ復興都市が築かれました。

「コンクリートの父」によって再建されたル・アーヴル

写真:木村 岳人

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今や当たり前となった鉄筋コンクリートによる都市設計ですが、ル・アーヴルはその先駆者といえる存在なのです。20世紀における大規模都市計画の代表例として高く評価されており、2005年に世界遺産になりました。

市庁舎からフォッシュ通りに見られる復興初期の町並み

市庁舎からフォッシュ通りに見られる復興初期の町並み

写真:木村 岳人

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ル・アーヴルの再建は1945年から1964年と実に19年もの年月をかけて行われました。その都市デザインは市庁舎を中心にして碁盤目状の路地が通されており、建物が整然と並んでいます。町の区画は6.24mの整数倍という基準で決められており、これは当時におけるコンクリート梁の長さとして最適な範囲とされていました。

市庁舎からフォッシュ通りに見られる復興初期の町並み

写真:木村 岳人

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ル・アーヴルの中でも特に早い段階に築かれたのが、市庁舎広場の周囲や西側のビーチへと伸びるフォッシュ通り沿いです。これらの地区ではデザインや機能が均一化された、ペレの思想をより強く反映した建物が並んでいます。今でこそ一般的な建築様式のように見えますが、当時は先進的かつ画期的なものでした。

またフォッシュ通りの西端には、双子のようにそっくりなビルが対を成して聳えています。これは「オケアノス門」と呼ばれており、その名の通り海から望むとまるで門のように見える、港湾都市ル・アーヴルの表門として設計された記念碑的な存在です。

現代に通じる集合住宅群を観賞しよう

現代に通じる集合住宅群を観賞しよう

写真:木村 岳人

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ル・アーヴルに建ち並ぶ集合住宅の多くは一階部分を商店とし、二階以上に居住区を設けています。室内は太陽光を取り入れるべく大きな窓が設けられ、セントラルヒーティングやエレベータ、ダストシュートなど、現代に通じる近代的な設備が整っています。

いずれも直線的で箱のような建物であり、さながら日本の団地のようです。戦後まもなくの時期に築かれた町並みでありながらデザインも洗練されており、現代の新興都市といわれても不思議ではないくらいに古さを感じさせません。

現代に通じる集合住宅群を観賞しよう

写真:木村 岳人

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ル・アーヴルには町並みの鑑賞ポイントが数多く存在しますが、中でも「バッサン・ドュ・コルメス」と呼ばれるマリーナ沿いには美しい集合住宅が並んでおりオススメです。マリーナを横断する歩道橋も架けられていますので、その上から眺めるのも良いでしょう。

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「サン=ジョゼフ教会」と「ル・ヴォルカン」は必見!

「サン=ジョゼフ教会」と「ル・ヴォルカン」は必見!

写真:木村 岳人

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数多くのモダニズム建築が並ぶル・アーヴルの中でも、特に目を引くのが高さ107mの塔を持つ「サン=ジョゼフ教会」です。ネオゴシックと新古典様式を取り入れたその壮大な教会は、第二次世界大戦の戦没者を弔う慰霊碑でもあり、またペレが最後に築いた遺作でもあります。

「サン=ジョゼフ教会」と「ル・ヴォルカン」は必見!

写真:木村 岳人

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マリーナの西岸に位置する「ル・ヴォルカン(火山)」も見逃せません。直線的な建物が大部分を占める中、曲線で築かれたそのモニュメントはひときわ異彩を放っています。これはブラジルの建築家「オスカー・ニーマイヤー」によって築かれた複合施設で、図書館や劇場などとして利用されています。ニーマイヤーはブラジルの首都であるブラジリアを設計した人物であり、ブラジリアもまた20世紀における都市計画の代表例として世界遺産になっています。

伝統的なデザインの建物や、斬新な魚市場も

伝統的なデザインの建物や、斬新な魚市場も

写真:木村 岳人

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ル・アーヴルの主要建築を堪能した後は、中心市街の南東に位置する運河に囲まれた一角にも足を運んでみてください。赤レンガ風の壁に昔ながらの屋根を設けた建物が並んでおり、これまでのモダニズム建築とは一味違ったレトロな雰囲気を醸しています。

この地区には「サン=フランシス教会」など戦災を免れた歴史的建造物が多く、それらと調和した町並みを目指すべく、鉄筋コンクリートで築きながらも外観はあえて伝統的な意匠を採用したのでしょう。

伝統的なデザインの建物や、斬新な魚市場も

写真:木村 岳人

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またこの地区の港沿いには魚市場が存在します。流線形の屋根や壁を持つ斬新な建物で、モダニズム都市らしい魚市場といえるでしょう。

これら以外にもル・アーヴルには目を見張る建造物が数多く、地図を片手に歩くとたくさんの発見があることでしょう。ぜひとも時間をかけて散策してみてください。

ル・アーヴルの基本情報

住所:Le Havre, Seine-Maritime, Normandie
電話番号:+33-2-32-74-04-04(ル・アーヴル観光案内所)
アクセス:パリのサン・ラザール駅から電車で約2時間15分、ル・アーヴル駅下車

2020年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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